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遺伝子検査でより多くの乳がん患者が化学療法を回避できる

「Oncotype(オンコタイプ)DX」と呼ばれる遺伝子検査で乳がんの術後補助療法の有益性を判定すると、リンパ節転移がないホルモン受容体(ER)陽性の早期乳がん患者の多くが化学療法を回避できる可能性のあることが、新たな研究で明らかになった。オンコタイプDX検査で再発リスクが中間リスクとされた女性では、化学療法の効果判定の精度に課題があったが、今回、こうした女性でも十分に効果判定できることが示された。詳細は、米国臨床腫瘍学会(ASCO 2018、6月1~5日、米シカゴ)で報告され、「New England Journal of Medicine」6月3日オンライン版に同時掲載された。

オンコタイプDX検査は、腫瘍組織の21遺伝子の発現を調べて乳がんの性質を分析するもので、10年以内にがんが再発する可能性と術後補助化学療法の治療効果を予測できる。検査では再発の可能性が0~100のスコアで表され、「低リスク(スコア10以下)」の場合はホルモン療法のみで治療でき、「高リスク(同26以上)」の場合は化学療法を加えると治療効果が期待できることを示す。しかし、これまで「中間リスク(同11~25)」の場合については化学療法の有益性は正確に評価できなかった。

研究では、リンパ節転移陰性かつER陽性HER2陰性乳がん患者を対象に、オンコタイプDX検査の有用性を検証した大規模臨床試験(TAILORx試験)に参加した女性1万273人のうち、再発リスクが中間リスク(11~25)だった6,711人(69%)で解析を行った。対象女性をホルモン療法+化学療法併用群またはホルモン療法単独群にランダムに割り付けて平均で約9年間の追跡を行った。

その結果、9年後の浸潤性疾患のない生存率(Invasive Disease Free Survival)および遠隔無再発生存率、無再発生存率、全生存率はいずれも両群間で差はみられず、化学療法を追加するベネフィットは認められなかった。ただし、50歳以下の女性で再発リスクスコアが16~25の場合は化学療法の有益性がある程度みられた。

なお、別の解析によると、ホルモン療法単独による乳がんの進行抑制効果は、再発リスクスコアが10以下の女性で最も高かったほか、スコアが26以上の女性では化学療法を併用しても13%に転移がみられた。

研究を率いた米アルベルト・アインシュタインがんセンターのJoseph Sparano氏は「乳がん患者全体の約半数を今回対象としたタイプの乳がんが占めている。オンコタイプDX検査により、このうち約7割が化学療法を安全に回避できるだろう」と述べている。また、同氏らは「今回対象とした乳がんでは、50歳を超える女性は再発リスクスコアが26未満であれば化学療法は不要だ。一方で、50歳以下の女性ではスコアが16未満であれば化学療法は不要になる」と結論づけている。

専門家の一人で米レノックス・ヒル病院腫瘍外科部門長のStephanie Bernik氏は「再発リスクが中間の乳がん患者では、これまで化学療法の有益性の判定は難しかった。今回の結果を受け、今後は不要な化学療法や副作用の問題を回避できるようになるだろう」と期待を示している。(HealthDay News 2018年6月3日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/breast-cancer-news-94/gene-test-may-allow-many-with-early-breast-cancer-to-avoid-chemo-734489.html

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