1HDN7月2日「パッケージニュース」No.4
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処方されても半数以上の患者が緊急時にエピペン使用せず

重症なアレルギー反応であるアナフィラキシーが起こる危険性に備えて、補助治療薬のアドレナリン自己注射薬(EAI、商品名:エピペンなど)を処方されていても、半数以上の患者が緊急時にEAIを使用していなかったとする調査結果が「Annals of Allergy, Asthma and Immunology」6月21日オンライン版に発表された。この調査は、アナフィラキシーを起こす可能性がある約900人の成人のアレルギー疾患患者を対象としたもので、ほぼ半数はEAIを携帯していないことも明らかになった。

米南カリフォルニア大学ケック医学校のChristopher Warren氏らは今回、複数の調査データを用いて、アナフィラキシーを起こす可能性がある成人患者917人を対象に、EAIの使用状況などについて調べた。

その結果、対象患者の89%はEAIを処方されていたが、このうち52%はアナフィラキシーショックを発症時にEAIを使用しておらず、45%はEAIを携帯していないことが明らかになった。Warren氏は「調査に回答した人の78%にはアレルギー症状が原因で入院した経験があったにもかかわらず、こうした結果が得られた」と指摘している。また、EAIを処方された患者のうち21%はその使い方を知らなかった。

さらに、この研究では、対象患者の約半数が「常に手の届く場所(5分以内に手に取れる場所)にEAIを携帯している」と回答し、44%は「常にEAIを1つ以上携帯している」と回答していたが、複数のEAIを常に持ち歩いている患者は25%に満たないことも明らかになった。

米国アレルギー・喘息・免疫学会(ACAAI)はEAIを処方された全ての患者に対し、アナフィラキシーの症状が再び現れる可能性に備えてEAIを常に2本携帯することを推奨している。また、EAIは症状が現れたら速やかに注射すべきだとしている。

しかし、EAIを処方されても、患者側には十分に使用できる準備が整っていないケースが多いようだ。専門家の一人で米ノースウェル・ヘルスのPunita Ponda氏は、その理由としてEAIの価格が高いことや利便性の低さに加えて、EAIの必要性に対する認識不足や使用法についての知識不足といった患者側の問題を挙げている。

米スタテン・アイランド大学病院の救急現場で多くのアナフィラキシー患者を診てきたNicole Berwald氏も、費用の問題がEAIの使用を阻む最も大きな要因の一つだと指摘する。このほかにも、使い方を忘れてしまったり、軽度のアレルギー反応で済んでいる患者の多くは自分には致死的なアレルギー反応のリスクはないと誤解していることなども挙げられるという。そのため、同氏は、アレルギー疾患患者にはEAIが処方されている理由を理解させ、その使用方法や使うタイミングなどを習得させること、常にEAIを手元に置くよう教育することが重要だと助言している。(HealthDay News 2018年6月21日)

https://consumer.healthday.com/respiratory-and-allergy-information-2/misc-allergy-news-17/many-with-severe-allergies-don-t-carry-an-epipen-study-734999.html

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