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糖尿病とがん、歯周病、認知症との関連は? 日本人対象の研究をシステマティックレビュー

糖尿病の合併症には、三大合併症(網膜症と腎症、神経障害)が広く知られているが、最近ではがんや歯周病、骨折、認知症、うつ病などが新たな合併症として注目されている。国立国際医療研究センター病院糖尿病情報センター長の大杉満氏と田中宏和氏、井花庸子氏らの研究グループは、日本人を対象に、これらの新たな糖尿病合併症の発症率や有病率を調べた研究のシステマティックレビューを実施。がんと糖尿病との関連を示す強いエビデンスはあるが、その他の疾患については糖尿病の影響は十分に検証されていないことを明らかにした。詳細は「Journal of Epidemiology」6月23日オンライン版に掲載された。

研究グループは今回、日本人の集団を対象に、がんや歯周病、骨折、認知機能障害および認知症、うつ病と糖尿病との関連を検討した研究のシステマティックレビューを実施。PubMedなどのデータベースを用いて、2016年12月までに公表された、これらの新たな糖尿病合併症の発症率と有病率をそれぞれ比較した統合解析やコホート研究、症例対照研究、横断研究の計33件の論文を抽出した。このうち、がんに関する論文は17件、歯周病または骨折はそれぞれ5件、認知機能障害は4件、うつ病は2件であった。

システマティックレビューの結果、がんに関しては多目的コホート(JPHC)研究など質の高い研究を含めて8件のコホート研究のデータを統合して解析が実施されており、糖尿病は全てのがんや大腸がん、肝臓がん、膵臓がん、胆管がんのリスク上昇と関連し、その他のメタ解析でも男女ともに糖尿病は全てのがんのリスク上昇と関連することが報告されていた。

一方で、その他の4つの疾患に関しては、研究の数が限られており、前向きコホート研究はうつ病では1件もなく、その他の疾患でも1件ずつしかみられないなど、糖尿病との関連を検証するのに十分なエビデンスは得られなかった。

以上の結果から、研究グループは「日本では、がんと糖尿病との関連を示す比較的、質の高いエビデンスがそろっているが、歯周病や骨折、認知症、うつ病の発症率や有病率に対する糖尿病の影響は十分に検証されていないことが分かった。今後、質の高い数多くの研究が実施されることに期待したい」と結論づけている。(HealthDay News 2018年7月17日)

Abstract/Full Text
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jea/advpub/0/advpub_JE20170155/_article

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