1HDN7月19日「パッケージニュース」No.1
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早期の離乳食開始で乳児の睡眠が改善する可能性

乳児がどうやったらよく眠れるようになるのかは親の悩みの一つだが、英国の新たな研究で、早期に離乳食を開始すると乳児の睡眠が改善する可能性のあることが示された。生後3カ月を過ぎた頃から母乳に加えて離乳食を与えられた乳児は、母乳だけを与えられた乳児に比べて睡眠時間が長く、夜中に目覚める頻度も低かったという。研究の詳細は「JAMA Pediatrics」7月9日オンライン版に掲載された。

米国小児科学会(AAP)のガイドラインは、乳児の栄養に関して、生後6カ月までは母乳のみを与え、離乳食は生後6カ月を過ぎてから開始することを推奨している。また、生後4カ月未満で離乳食を開始すると子どもの過体重につながるとする見解を示している。乳児の睡眠は食べ物の影響を受けないとするのが専門家の一致した見方だが、英国のある調査では、75%の母親は子どもが生後5カ月になる前から離乳食を開始しており、4人に1人はこうした決断には子どもの夜泣きが影響したと回答していたという。

そこで今回、英ロンドン大学キングス・カレッジの研究グループは、生後3カ月まで母乳のみで育った英国の1,200人以上の乳児を対象に行われたランダム化比較試験の二次解析を行い、早期の離乳食開始が睡眠に与える影響について調べた。

この試験は2008~2015年に実施されたもので、生後3カ月まで母乳のみで育ったイングランドおよびウェールズの乳児1,303人を対象に、母乳を継続しながら6種類のアレルゲン食品を含む離乳食を開始する群または母乳のみをさらに3カ月与える群にランダムに割り付けて追跡した。両親には子どもが3歳になるまで乳児の食事や睡眠に関するオンライン調査を行った。

追跡調査を行った1,225人を解析した結果、母乳を継続した群に比べて、早期に離乳食を開始した群では睡眠時間が長く、夜中に目覚める頻度が低かったほか、母親のQOL(生活の質)に影響するような深刻な睡眠の問題も有意に少ないことが分かった。こうした両群間の差は生後6カ月でピークを迎え、この時点で早期に離乳食を開始した群では睡眠時間が一晩で16.6分(週当たり約2時間)長く、夜間に目覚める回数は一晩で2.01回から1.74回に減少した。

こうした結果を踏まえて、論文の最終著者である同大学小児アレルギー科教授のGideon Lack氏は「乳児の栄養に関する現行のガイドラインを見直す必要があるだろう」と指摘している。

しかし、早期の離乳食開始の是非については、専門家の間でも意見は分かれるようだ。米ノースウェル・ヘルス・ハンチントン病院のMichael Grosso氏はこの結果について、「乳児の夜泣きは食べ物とは無関係とする説を覆すものだ」と話している。一方、米レノックス・ヒル病院のMeghan Reed氏は、今回の研究には粉ミルクを与えた乳児は対象に含まれていない点などに触れつつ、早期の離乳食開始による有益性が、将来的に子どもに及ぼす悪影響の可能性を上回るかどうかには疑問が残るとの見解を示している。(HealthDay News 2018年7月9日)

https://consumer.healthday.com/caregiving-information-6/infant-and-child-care-health-news-410/want-good-sleep-for-baby-food-may-be-key-735555.html

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