1HDN7月30日「パッケージニュース」No.4
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ICUでは不安があっても聞けない家族が多い

集中治療室(ICU)で治療を受ける患者の家族は、治療について不安や疑問があっても医療スタッフに話しかけるのを躊躇する人が多いことが、米ベス・イスラエル・ディーコネス医療センターのSigall Bell氏らが実施した調査から明らかになった。Bell氏は「自分の思いや考えを口に出すことは、医療において安全性を最優先する価値観を共有する上で重要な鍵となる。しかし、ICUの患者の家族にとってはそれが難しい状況であることが分かった」と話している。調査結果は「BMJ Quality and Safety」7月12日オンライン版に発表された。

Bell氏らは今回、2014年7月から2015年2月までに米国都市部にある医療センターのICUで治療を受けた患者の家族105世帯を対象に調査を実施した。さらに、最近、ICUで治療を受けた1,050人を対象に、その経験について尋ねるオンライン調査を行った。

医療センターのICUで治療を受けた患者の家族を対象とした調査では、不安や疑問があったときに医療従事者に尋ねることに関して、薬剤について心配なことがある場合には、回答者の約3分の2が「とても話しかけやすかった」と回答していた。しかし、医療従事者の手指衛生への懸念や積極的治療の必要性などについて「話しかけやすかった」と回答したのは約3分の1に過ぎないことが分かった。

また、医療従事者から提供された情報が分かりにくかったり、矛盾している場合や、医療ミスを疑わせることがあった場合に、それらについて「説明を求めやすい」と回答したのは半数にとどまった。なお、こうした場合に患者や家族が医療従事者に話しかけにくい理由として挙げたのは、「トラブルメーカーだと思われたくない」「誰に相談したらよいのか分からない」「医療チームが忙しそうだった」などであった。

このほか、「高齢者」や「女性」、「医療業界で働いた経験がある人」は、ICUで不安感や不信感を持ったときに、率直にそのことを医療スタッフに尋ねる傾向が強いことも明らかになった。

Bell氏らによれば、今回の調査対象者は英語が母国語で、学歴が大卒以上の人や医療業界となんらかの関係がある人が多かった。そのため、実際には、この調査結果で示された以上に問題は深刻な可能性があるとしている。

また、Bell氏は「患者のそばに付き添う家族は、医師が見落としがちな重要な情報を握っている上に、患者の状態の変化に最初に気付きやすい」と指摘する。その上で、「今回の研究では、ICU患者やその家族には、医療ミスが疑われる場面に遭遇したら、その場で発言してもらえるように積極的に働きかける必要があることが明らかになった。それを躊躇させるような状況は安全性に問題をもたらすだろう」と話している。(HealthDay News 2018年7月19日)

https://consumer.healthday.com/caregiving-information-6/hospital-news-393/in-the-icu-patients-relatives-often-mum-about-care-concerns-735773.html

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