1HDN8月6日「パッケージニュース」No.2

乾癬の症状軽減に地中海食が有用か

フランスの約3,500人の乾癬患者を対象とした新たな研究から、栄養バランスに優れた地中海食に近い食事を取ることが、乾癬の症状軽減に有用な可能性が示された。「JAMA Dermatology」7月25日オンライン版に掲載されたこの研究によると、こうした地中海食の有用性は肥満の有無にかかわらず認められたという。

地中海食とは果物や野菜、全粒穀物、魚、オリーブ油、ナッツ類が豊富で、赤肉や乳製品、アルコールの摂取量を控える食事法を指す。「心臓によい」食事として、米国心臓協会(AHA)などが長年推奨しているが、今回の研究では、こうした食事が免疫系に異常が生じる皮膚疾患の乾癬にも有用な可能性が示された。

アンリ・モンドール大学病院(フランス)のCéline Phan氏が率いた今回の研究は、2009年に開始された一般住民を対象とした健康に関するウェブ調査結果に基づくもの。今回は、乾癬に関するアンケートに回答した成人3万5,735人の中から乾癬と自己申告した3,557人を対象に解析を行った。対象患者を食習慣に関するアンケート結果をもとに地中海食の遵守度の高さで3つの群に分けて、症状の重症度を比較検討した。

年齢や身体活動量、肥満や喫煙習慣の有無といった乾癬のリスク因子で調整して解析した結果、重症乾癬のリスクは、地中海食の遵守率が最も低い群に比べて遵守率が2番目に高い群では29%低く、最も高い群では22%低いことが分かった。

専門家の一人で米ノースウェル・ヘルス・ハンチントン病院の皮膚科医であるScott Flugman氏は「この結果が別の研究でも裏付けられれば、肥満のない乾癬患者でも症状軽減のために食生活の改善が推奨されるようになるだろう。そうなれば、乾癬の管理法が大きく変わる可能性がある」と、今回の研究を評価している。

しかし、Phan氏らは、この結果は因果関係を証明したものではなく、「例えば、地中海食が乾癬の症状軽減に有効なのではなく、脂肪分や糖分が多い食事が症状を悪化させている可能性もある」と指摘している。ビタミンAやD、E、葉酸、オメガ3系脂肪酸が豊富な地中海食は、免疫系や腸内細菌叢に対して直接的な健康効果をもたらすと考えられているのに対して、脂肪分や糖分の多い不健康な食事は身体の炎症を促進する可能性があるという。

Flugman氏は、これまで減量を含む生活習慣の改善で皮膚症状が軽減した乾癬患者を数多く経験してきたが、「肥満のない患者でも、健康的な食生活を送ることで乾癬の症状は軽減できるだろう」と強調している。また、同じく専門家である米レノックス・ヒル病院のMichele Green氏は「地中海食では栄養価が高い食品を加工せずに取ることが多く、こうした自然のままの食品は免疫反応を引き起こしにくいと考えられる」と説明している。(HealthDay News 2018年7月26日)

https://consumer.healthday.com/diseases-and-conditions-information-37/psoriasis-news-621/could-psoriasis-patients-eat-their-way-to-fewer-symptoms-736166.html

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