1HDN8月9日「パッケージニュース」No.3
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「腟の若返り」誇大広告に米FDAが注意喚起

最近、女性の間で「腟の若返り」が期待できるというレーザー治療などの人気が高まりつつある。しかし、こうした腟の若返り術の効果にはエビデンスはなく、熱傷などのリスクもあるとして、米食品医薬品局(FDA)は7月30日に発表した声明文で注意を呼び掛けている。

腟の若返り術として普及しているのは、医療機器を使ってレーザーなどで腟の一部の組織を切除したり、形を整えたりする施術だ。更年期のさまざまな症状や尿失禁、性機能の改善効果などが謳われている。

しかし、FDAが有害事象に関する報告書や文献を調べた結果、この若返り術によって腟に熱傷(やけど)を負った症例や傷跡ができた症例、さらに術後の性交痛、腟の慢性的な痛みや痛みの再発など数多くの有害事象が報告されていたという。

FDA長官のScott Gottlieb氏は、今回の声明文で「FDAは、子宮頸部や腟に前がん病変などの異常な組織がある場合や、生殖器の疣贅(いぼ)などの治療で必要な場合には、レーザーなどのエネルギーを利用した医療機器の使用を承認している。しかし、腟の若返りを目的としたこれらの機器の使用に関しては、安全性と有効性の評価は行われていない」と説明している。FDAは、科学的な根拠がないにもかかわらず効果があると宣伝されていることに懸念を示しており、こうした施術には極めて深刻なリスクがあると警告している。

さらに、乳がん治療後に早期に閉経した女性の一部にもこれらの施術が行われているが、「がん治療後の女性に対する施術も含めて、腟の若返り術にベネフィットがあることは証明されていない」とGottlieb氏は指摘し、「消費者をだましてこの危険な施術の市場調査が行われており、悪質だ」と強調している。

なお、FDAは最近、腟の若返り術で用いる医療機器を販売する7社に対して、不適切な市場調査が行われていることに懸念を示す通知を発出したばかりだ。これらの企業は30日以内に通知に対処することが求められている。期限内に対処しなければ、強制措置を含めたなんらかの措置が考慮されることになるという。

Gottlieb氏は「科学的に有効性が証明されていない治療の不正な市場調査によって、治療を受けた女性が負傷する可能性があるだけでなく、その治療の効果が期待できる重症患者から治療の機会を奪ってしまうことにもなりかねない」と指摘している。その上で、「腟症状に対する治療を考えている女性は、全ての治療選択肢のベネフィットとリスクについて医師と慎重に話し合うべきだ」と助言している。

なお、FDAは「今後も腟の若返り術による問題の報告を注意深く監視し、国民に情報提供を行っていく」としている。(HealthDay News 2018年7月30日)

https://consumer.healthday.com/general-health-information-16/misc-surgery-news-650/don-t-believe-the-hype-on-vaginal-rejuvenation-fda-says-736306.html

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