2HDN糖尿病ニュース8月23日配信2
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禁煙後の体重増加で2型糖尿病リスク増

禁煙した人は、2型糖尿病の発症リスクを抑えるためにも、禁煙から2~6年間は体重が増えないように気をつけた方がよいようだ。米ハーバード大学T. H.チャン公衆衛生大学院の研究チームが実施した新たな研究で、禁煙後に体重が増えるほど短期的な2型糖尿病リスクが高まる可能性のあることが示された。しかし、禁煙による健康へのメリットは極めて大きく、長期的には体重増加の程度にかかわらず、禁煙すると心血管疾患の発症や早期死亡のリスクが低減することも明らかになった。詳細は「New England Journal of Medicine」8月16日号に掲載された。

この研究は、米国の医療従事者を対象とした3つの大規模コホート研究(Nurses’ Health Study、Nurses’ Health Study IIおよびHealth Professionals Follow-Up Study)に参加した計17万1,150人を平均で約19年間追跡したデータを分析したもの。2年ごとに実施した生活習慣に関する質問紙調査の回答から禁煙した人を特定し、禁煙後の体重の変化と2型糖尿病や心血管疾患などによる死亡リスクとの関連を調べた。

その結果、禁煙して2~6年目の人は、喫煙を続けた人に比べて2型糖尿病の発症リスクが22%高いことが分かった。こうした2型糖尿病リスクの上昇は禁煙から5~7年目にピークを迎え、その後は徐々に減少していた。2型糖尿病リスクは禁煙後に体重が増えた人ほど上昇したが、体重が増えなかった人ではこうしたリスクの上昇は認められなかった。

一方で、早期死亡リスクは体重増加の程度にかかわらず、禁煙した人は全て低下していることも明らかになった。喫煙している人に比べて、禁煙後に体重が10kg以上増えた人でも早期死亡リスクは半減し、心血管疾患による死亡リスクも67%低下したという。

論文の著者の一人で同大学院栄養学部准教授のQi Sun氏は「禁煙後も体重増加を最小限に抑えることで、その後の2型糖尿病リスクを抑えられる。禁煙による健康へのベネフィットを最大限に得るには、いかに体重増加を抑えるかが鍵となる」と述べている。ただし、この研究では、体重増加の程度にかかわらず禁煙すると早期死亡リスクが低減することも示された。このことを受け、同氏は「禁煙後の体重増加で2型糖尿病リスクが短期的に高まったとしても、心血管疾患リスクに対する長期的な効果は明らかだ」とし、体重が増えることを懸念して禁煙を止めるべきではないと呼び掛けている。

米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のSteven Schroeder氏も同誌の付随論評で、今回の結果は喫煙がいかに健康に悪いのかを表していると指摘し、「喫煙により身体が受けるダメージは甚大で、これ以上の悪影響はない。禁煙ほど健康によいものはない」と話している。また、Sun氏は「禁煙による健康への効果を高めるためにも、禁煙時には食生活の改善と定期的な運動で体重管理を行うのがよいだろう」と助言している。(HealthDay News 2018年8月15日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/smoking-cessation-news-628/why-you-should-watch-your-weight-after-you-stop-smoking-736805.html

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