2HDN糖尿病ニュース8月23日配信1
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若年発症の1型糖尿病患者は心血管保護が重要

10歳までに1型糖尿病と診断された若年発症の患者は、心血管疾患の発症や早期死亡のリスクが高いことが、ヨーテボリ大学(スウェーデン)のAraz Rawshani氏らによる研究で示唆された。1型糖尿病患者の寿命や心血管疾患の転帰には、発症年齢が重要な規定因子となる可能性があり、発症年齢が低い患者ほど早期からスタチン系薬や降圧薬などの心血管保護薬を用いた介入が必要になることが示された。詳細は「The Lancet」8月11日号に掲載された。

Rawshani氏らは、スウェーデンの1型糖尿病患者2万7,195人と糖尿病のない13万5,178人(対照群)を対象に中央値で10年間追跡し、全死亡率や心血管疾患(急性心筋梗塞および脳卒中)の発症率を比較検討した。その結果、10歳までに1型糖尿病と診断された患者群では、対照群に比べて寿命が女性では17.7年、男性では14.2年短いことが分かった。

また、10歳までに1型糖尿病と診断された患者群では、対照群と比べて冠動脈疾患や急性心筋梗塞の発症リスクは約30倍に上ったが、26~30歳で診断された患者群では約6倍であった。さらに、10歳までに1型糖尿病と診断された患者群では、対照群に比べて全死亡リスクは約4倍、心血管疾患による死亡リスクは約7倍だったのに対し、26~30歳診断された患者群では、それぞれのリスクは対照群に比べて約3~4倍だった。

1型糖尿病患者のほぼ半数は14歳までに診断を受けるとされる。今回の結果を踏まえ、Rawshani氏は「1型糖尿病の発症年齢は、成人後早期の心血管転帰と寿命の重要な規定因子だと考えられる。乳幼児期から小児期に発症した1型糖尿病患者には、より早期からスタチン系薬や降圧薬などの心血管保護薬を用いた介入を考慮すべきだ」と述べている。ただ、同氏は、早期に1型糖尿病と診断された後には心血管疾患の相対的なリスクは上昇するが、絶対リスクは総じて低いため過剰に心配する必要はないと強調している。

米スタンフォード大学のMarina Basina氏らは同誌の付随論評で、今回の結果は、若年発症の1型糖尿病患者における心血管保護の重要性を示したものだと指摘しつつ、「1型糖尿病患者の早期死亡や心血管疾患の転帰を改善するためには、今回の結果を別の観察研究や臨床試験で検証し、研究結果や適切な治療法を診療ガイドラインや日常臨床に反映させる確固としたエビデンスを確立することが必要だ」と話している。(HealthDay News 2018年8月10日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/type-i-diabetes-news-182/early-onset-type-1-diabetes-linked-to-heart-disease-shorter-life-736591.html

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