米食品医薬品局(FDA)はこのほど、低悪性度(low-grade)上部尿路上皮がん(UTUC)治療薬としてJelmyto(一般名ゲル化マイトマイシン)を承認したと発表した。FDAオンコロジー・センター・オブ・エクセレンス(OCE)局長で、医薬品評価研究センター(CDER)腫瘍担当オフィスの局長代理を務めるRichard Pazdur氏によると、低悪性度UTUCの初の治療薬となるアルキル化薬のJelmytoは腎尿管切除術の代替治療になるという。.今回の承認は、低悪性度UTUC患者71人を対象に行った臨床試験データに基づくもの。対象は、未治療あるいは1カ所以上の乳頭状腫瘍を伴う低悪性度かつ非侵襲性UTUCを再発した患者とした。.対象患者にはJelmytoを週1回、6週間投与し、完全奏効(CR)を達成した場合には、さらに月1回投与を最長11カ月にわたり行った。Jelmytoの有効性は、治療開始から3カ月後に実施した尿細胞診検査、尿管鏡検査、生検により評価した。.その結果、治療開始から6週間後には、71人中41人(58%)がCRを達成したことが分かった。また、CRを達成した患者を対象に、尿細胞診検査や尿管鏡検査、必要に応じて生検を3カ月ごとに1年間実施し、Jelmytoの効果の持続性を評価したところ、19人(46%)は1年後の時点でもCRを保っていることが明らかになった。.副作用には、尿管閉塞、側腹部痛、尿路感染症、血尿、腎機能障害、倦怠感、嘔気、腹痛、排尿障害、嘔吐がよく見られた。重篤な副作用としては尿路敗血症が報告された。.また、Jelmytoを原因とする尿路閉塞を起こした患者の51%では、閉塞は解消しないか、完全には解消しなかった。FDAは、糸球体濾過量が30mL/分未満の患者にはJelmytoを使用すべきでないと注意喚起している。.なお、承認はUroGen Pharma社に対して与えられた。(HealthDay News 2020年4月17日).https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/kidney-cancer-news-431/fda-approves-first-therapy-for-low-grade-utuc-756852.html.Copyright © 2020 HealthDay. All rights reserved.
米食品医薬品局(FDA)はこのほど、低悪性度(low-grade)上部尿路上皮がん(UTUC)治療薬としてJelmyto(一般名ゲル化マイトマイシン)を承認したと発表した。FDAオンコロジー・センター・オブ・エクセレンス(OCE)局長で、医薬品評価研究センター(CDER)腫瘍担当オフィスの局長代理を務めるRichard Pazdur氏によると、低悪性度UTUCの初の治療薬となるアルキル化薬のJelmytoは腎尿管切除術の代替治療になるという。.今回の承認は、低悪性度UTUC患者71人を対象に行った臨床試験データに基づくもの。対象は、未治療あるいは1カ所以上の乳頭状腫瘍を伴う低悪性度かつ非侵襲性UTUCを再発した患者とした。.対象患者にはJelmytoを週1回、6週間投与し、完全奏効(CR)を達成した場合には、さらに月1回投与を最長11カ月にわたり行った。Jelmytoの有効性は、治療開始から3カ月後に実施した尿細胞診検査、尿管鏡検査、生検により評価した。.その結果、治療開始から6週間後には、71人中41人(58%)がCRを達成したことが分かった。また、CRを達成した患者を対象に、尿細胞診検査や尿管鏡検査、必要に応じて生検を3カ月ごとに1年間実施し、Jelmytoの効果の持続性を評価したところ、19人(46%)は1年後の時点でもCRを保っていることが明らかになった。.副作用には、尿管閉塞、側腹部痛、尿路感染症、血尿、腎機能障害、倦怠感、嘔気、腹痛、排尿障害、嘔吐がよく見られた。重篤な副作用としては尿路敗血症が報告された。.また、Jelmytoを原因とする尿路閉塞を起こした患者の51%では、閉塞は解消しないか、完全には解消しなかった。FDAは、糸球体濾過量が30mL/分未満の患者にはJelmytoを使用すべきでないと注意喚起している。.なお、承認はUroGen Pharma社に対して与えられた。(HealthDay News 2020年4月17日).https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/kidney-cancer-news-431/fda-approves-first-therapy-for-low-grade-utuc-756852.html.Copyright © 2020 HealthDay. All rights reserved.