Hyvelle Ferguson-Davisさん(当時41歳)の頭痛が始まったのは、オフィスで書類を整理している最中だった。痛みは刻々と強くなり、目がぼやけて文字を読みづらくなった。「何か嫌なことが起こらなければ良いのだが」と思いながら仕事を終え、まだズキズキする頭痛を抱えたまま自宅へと車を走らせた。「忙しくて病気になってなどいられない」と自分に言い聞かせた。差し当たっては帰宅して夕食の用意をしなければならない。彼女のティーンエージャーの娘が台所に来て何かを問いかけた時、彼女が発した言葉は意味をなしていなかった。娘は伯母に電話をかけて相談し、そのアドバイスに従い救急隊を要請した。やがて救急隊が到着。血圧測定により異常な高血圧が判明し、救急隊員は彼女を病院に搬送しようとした。しかし彼女は拒んだ。「やらなければならないことがたくさん残っていた」からだ。.その夜遅く、彼女の夫は、彼女が左足を引きずっていることに気付き、「今から病院に連れて行く」と告げた。「問題が現実のものとなった瞬間でした」と彼女は言う。.医師の診断は「ゆっくりと進行した脳出血」だった。彼女が35歳で息子を妊娠した時に診断されていた2型糖尿病に関連し、脳卒中が発症したものと考えられた。2型糖尿病と言われた彼女は、医師の指示に従い食生活を見直し、毎日インスリンを自己注射した。しかし息子の出産後、次第に以前の生活習慣に後戻りしてしまった。.「何でも食べていました。体重は増えましたが、薬が調整してくれると思っていました」と彼女は言う。そんな彼女に対して医師は「脳卒中を起こしかねない」と忠告したが、彼女は「脳卒中は高齢者が起こすものであり、自分はまだ若い」と考えていた。.脳卒中のリハビリテーションに3週間を費やした。話すこと、シャツのボタンをはめることなどの課題をこなし、歩行器を使って歩く練習をした。しかし糖尿病は、脳卒中だけでなく、心臓病のリスクも高める。脳卒中のリハビリから帰宅してわずか数週間後、彼女は真夜中に「稲妻のような」激しい背部痛に見舞われた。.夫に連れられて病院に行くと、心臓の動脈の閉塞が見つかった。直ちに手術が行われ、4本の動脈にバイパスが設けられた。術後の回復には時間を要した。数カ月にわたる療養生活の後、彼女は健康情報を身につけ始めた。「自分自身について、糖尿病について、心臓の健康について、より良い食生活と運動についてなどを知り、私は病気と"スマートに戦う"方法を学びました」。.現在48歳のFerguson-Davisさんは、他の人々、特にアフリカ系アメリカ人に対する健康啓発活動を行っている。昨年には、米国心臓協会(AHA)と米国糖尿病学会(ADA)が共同で行っている健康教育活動「Know Diabetes by Heart(心臓から糖尿病を知ろう)」のアンバサダーに就任した。.また彼女は最近、アフリカ系アメリカ人女性のための新たな組織を立ち上げた。姉妹であるJudy Ferguson-Missickさんもそのメンバーだ。そのFerguson-Missickさんも昨年2型糖尿病と診断された。彼女は、2型糖尿病とともに生き、脳卒中と心臓発作後の困難から立ち直ったFerguson-Davisさんの行動を、素晴らしいことだと感じているという。(American Heart Association News 2020年5月21日).https://consumer.healthday.com/cardiovascular-health-information-20/misc-stroke-related-heart-news-360/aha-news-after-diabetes-stroke-and-heart-attack-she-s-learning-to-fight-smart-757909.html.American Heart Association News covers heart and brain health. Not all views expressed in this story reflect the official position of the American Heart Association. Copyright is owned or held by the American Heart Association, Inc., and all rights are reserved. If you have questions or comments about this story, please email editor@heart.org.
Hyvelle Ferguson-Davisさん(当時41歳)の頭痛が始まったのは、オフィスで書類を整理している最中だった。痛みは刻々と強くなり、目がぼやけて文字を読みづらくなった。「何か嫌なことが起こらなければ良いのだが」と思いながら仕事を終え、まだズキズキする頭痛を抱えたまま自宅へと車を走らせた。「忙しくて病気になってなどいられない」と自分に言い聞かせた。差し当たっては帰宅して夕食の用意をしなければならない。彼女のティーンエージャーの娘が台所に来て何かを問いかけた時、彼女が発した言葉は意味をなしていなかった。娘は伯母に電話をかけて相談し、そのアドバイスに従い救急隊を要請した。やがて救急隊が到着。血圧測定により異常な高血圧が判明し、救急隊員は彼女を病院に搬送しようとした。しかし彼女は拒んだ。「やらなければならないことがたくさん残っていた」からだ。.その夜遅く、彼女の夫は、彼女が左足を引きずっていることに気付き、「今から病院に連れて行く」と告げた。「問題が現実のものとなった瞬間でした」と彼女は言う。.医師の診断は「ゆっくりと進行した脳出血」だった。彼女が35歳で息子を妊娠した時に診断されていた2型糖尿病に関連し、脳卒中が発症したものと考えられた。2型糖尿病と言われた彼女は、医師の指示に従い食生活を見直し、毎日インスリンを自己注射した。しかし息子の出産後、次第に以前の生活習慣に後戻りしてしまった。.「何でも食べていました。体重は増えましたが、薬が調整してくれると思っていました」と彼女は言う。そんな彼女に対して医師は「脳卒中を起こしかねない」と忠告したが、彼女は「脳卒中は高齢者が起こすものであり、自分はまだ若い」と考えていた。.脳卒中のリハビリテーションに3週間を費やした。話すこと、シャツのボタンをはめることなどの課題をこなし、歩行器を使って歩く練習をした。しかし糖尿病は、脳卒中だけでなく、心臓病のリスクも高める。脳卒中のリハビリから帰宅してわずか数週間後、彼女は真夜中に「稲妻のような」激しい背部痛に見舞われた。.夫に連れられて病院に行くと、心臓の動脈の閉塞が見つかった。直ちに手術が行われ、4本の動脈にバイパスが設けられた。術後の回復には時間を要した。数カ月にわたる療養生活の後、彼女は健康情報を身につけ始めた。「自分自身について、糖尿病について、心臓の健康について、より良い食生活と運動についてなどを知り、私は病気と"スマートに戦う"方法を学びました」。.現在48歳のFerguson-Davisさんは、他の人々、特にアフリカ系アメリカ人に対する健康啓発活動を行っている。昨年には、米国心臓協会(AHA)と米国糖尿病学会(ADA)が共同で行っている健康教育活動「Know Diabetes by Heart(心臓から糖尿病を知ろう)」のアンバサダーに就任した。.また彼女は最近、アフリカ系アメリカ人女性のための新たな組織を立ち上げた。姉妹であるJudy Ferguson-Missickさんもそのメンバーだ。そのFerguson-Missickさんも昨年2型糖尿病と診断された。彼女は、2型糖尿病とともに生き、脳卒中と心臓発作後の困難から立ち直ったFerguson-Davisさんの行動を、素晴らしいことだと感じているという。(American Heart Association News 2020年5月21日).https://consumer.healthday.com/cardiovascular-health-information-20/misc-stroke-related-heart-news-360/aha-news-after-diabetes-stroke-and-heart-attack-she-s-learning-to-fight-smart-757909.html.American Heart Association News covers heart and brain health. Not all views expressed in this story reflect the official position of the American Heart Association. Copyright is owned or held by the American Heart Association, Inc., and all rights are reserved. If you have questions or comments about this story, please email editor@heart.org.