第81回米国糖尿病学会(ADA)年次学術集会が6月25~29日にオンライン開催され、世界各地から臨床医、研究者、医療スタッフ、そのほか糖尿病に関心のある人、計1万1,500人以上が参加した。糖尿病医学と医療における最新の研究報告が発表された。. 米マサチューセッツ総合病院のDavid Nathan氏らが行ったGRADE研究からは、HbA1cを管理目標内に維持する上で、メトホルミンに上乗せする薬剤として、持効型インスリンのグラルギンやGLP-1受容体作動薬のリラグルチドが、SU薬のグリメピリドやDPP-4阻害薬のシタグリプチンよりも効果的であるとのデータが報告された。一方、副作用に関しては、リラグルチドは他の3剤より、吐き気、腹痛、下痢などの消化器症状が多く、グリメピリドは低血糖のリスクが高かった。体重はリラグルチドとシタグリプチンがグリメピリドよりも減少し、グラルギンは変化がなかった。. 米ペニントン生物医学研究センターのDaniel S. Hsia氏らは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックにより、2型糖尿病を発症し診断時に入院を要する子どもが増えていることを報告した。ある三次医療機関1施設の2019年3~12月と2020年の同時期の小児入院患者のうち、1型糖尿病および糖尿病とは関連のない高血糖患者を除外して比較。2019年は2,964件中8例(0.27%)が2型糖尿病新規発症症例であったのに対し、2020年は2,729件中17例(0.62%)だった。また、入院時のHbA1cは高値で、糖尿病性ケトアシドーシスや高浸透圧高血糖状態、ICU入室も多かった。. 米ナショナルリサーチ研究所のJuan P. Frías氏らは、GLP-1とGIPの共受容体作動薬であるtirzepatideのHbA1c低下作用が、GLP-1受容体作動薬のセマグルチドに対して非劣勢であり、かつ優れていることを報告した。HbA1cが平均8.28%の患者1,879人を2群に分け、無作為にいずれかの薬剤を割り付けて非盲検下で40週間介入した結果、明らかになった。HbA1c低下のほかに体重減少幅もtirzepatideの方が大きかった。. ハミルトンヘルスサイエンス(カナダ)のHertzel C. Gerstein氏らは、新規GLP-1受容体作動薬efpeglenatideの心血管イベントリスク抑制効果を報告した。心疾患や腎疾患のハイリスク状態にある2型糖尿病患者に対し、efpeglenatide(2,717人)またはプラセボ(1,359人)を投与。追跡期間中央値1.81年でのMACE発生率は、efpeglenatide群が7.0%、プラセボ群が9.2%だった。(HealthDay News 2021年7月9日).https://consumer.healthday.com/american-diabetes-a….Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.
第81回米国糖尿病学会(ADA)年次学術集会が6月25~29日にオンライン開催され、世界各地から臨床医、研究者、医療スタッフ、そのほか糖尿病に関心のある人、計1万1,500人以上が参加した。糖尿病医学と医療における最新の研究報告が発表された。. 米マサチューセッツ総合病院のDavid Nathan氏らが行ったGRADE研究からは、HbA1cを管理目標内に維持する上で、メトホルミンに上乗せする薬剤として、持効型インスリンのグラルギンやGLP-1受容体作動薬のリラグルチドが、SU薬のグリメピリドやDPP-4阻害薬のシタグリプチンよりも効果的であるとのデータが報告された。一方、副作用に関しては、リラグルチドは他の3剤より、吐き気、腹痛、下痢などの消化器症状が多く、グリメピリドは低血糖のリスクが高かった。体重はリラグルチドとシタグリプチンがグリメピリドよりも減少し、グラルギンは変化がなかった。. 米ペニントン生物医学研究センターのDaniel S. Hsia氏らは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックにより、2型糖尿病を発症し診断時に入院を要する子どもが増えていることを報告した。ある三次医療機関1施設の2019年3~12月と2020年の同時期の小児入院患者のうち、1型糖尿病および糖尿病とは関連のない高血糖患者を除外して比較。2019年は2,964件中8例(0.27%)が2型糖尿病新規発症症例であったのに対し、2020年は2,729件中17例(0.62%)だった。また、入院時のHbA1cは高値で、糖尿病性ケトアシドーシスや高浸透圧高血糖状態、ICU入室も多かった。. 米ナショナルリサーチ研究所のJuan P. Frías氏らは、GLP-1とGIPの共受容体作動薬であるtirzepatideのHbA1c低下作用が、GLP-1受容体作動薬のセマグルチドに対して非劣勢であり、かつ優れていることを報告した。HbA1cが平均8.28%の患者1,879人を2群に分け、無作為にいずれかの薬剤を割り付けて非盲検下で40週間介入した結果、明らかになった。HbA1c低下のほかに体重減少幅もtirzepatideの方が大きかった。. ハミルトンヘルスサイエンス(カナダ)のHertzel C. Gerstein氏らは、新規GLP-1受容体作動薬efpeglenatideの心血管イベントリスク抑制効果を報告した。心疾患や腎疾患のハイリスク状態にある2型糖尿病患者に対し、efpeglenatide(2,717人)またはプラセボ(1,359人)を投与。追跡期間中央値1.81年でのMACE発生率は、efpeglenatide群が7.0%、プラセボ群が9.2%だった。(HealthDay News 2021年7月9日).https://consumer.healthday.com/american-diabetes-a….Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.