metabolic syndrome

「代謝的に健康な肥満」は心血管疾患リスクの指標にはならない――米研究

代謝的に健康な肥満(metabolically healthy obesity;MHO)は一過性のもので、将来の心血管疾患(CVD)リスクが低いことの指標にはならないとする研究結果が「Journal of the American College of Cardiology」5月1日号に発表された。

米ウェイクフォレスト大学のMorgana Mongraw-Chaffin氏らは、MESA研究(Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis)に参加した成人6,809人を対象に、中央値で12.2年間追跡し、肥満(BMI 30以上)およびメタボリック症候群(MetS)とCVD発症率および死亡率との関連を調べた。その結果、ベースライン時のMHOはCVD発症率と有意に関連しなかったが、追跡期間中にほぼ半数がMetSを発症し、CVDリスクが上昇した。また、MetSの罹病期間が長いほどCVDリスクは上昇した。(HealthDay News 2018年5月1日)

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4.1.1

糖尿病患者は下肢切断術後の死亡率が高い――ニュージーランドの研究

糖尿病患者は下肢切断術後の死亡率が高いとする研究結果が「Diabetes Care」4月5日オンライン版に掲載された。

オタゴ大学(ニュージーランド)のJason K. Gurney氏らは、2005~2014年に糖尿病と診断され、ニュージーランド全国で登録された患者30万2,339人のコホートを対象に2014年末まで追跡し、下肢切断の発生と術後の死亡率について調べた。その結果、追跡期間中に6,352件の下肢切断が認められた(メジャー切断2,570件、マイナー切断3,782件)。メジャー切断術後の死亡率は、術後30日以内では11%超であり、90日以内では18%であった。また、術後の死亡率は、特に高齢患者と先住民のマオリ族で高かった。(HealthDay News 2018年4月27日)

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2HDN糖尿病ニュース5月17日配信2

睡眠不足は子どもの肥満リスクを高める

睡眠不足は子どもの肥満リスクを高める可能性があることが、新たな英国の研究で示された。こうしたリスクは乳児期から思春期の全ての子どもで共通してみられたという。詳細は「Sleep」4月号に掲載された。

英ウォーリック大学の研究チームは、18歳以下の小児を対象に、ベースライン時の睡眠時間の長さと過体重や肥満になるリスク(あるいはBMIまたはBMI zスコアの変化)の関連を調べた観察研究の論文を調査し、前向きで追跡期間が1年以上などの登録基準を満たした14件の研究を対象にメタ解析を実施した。これらの研究では、計7万5,000人強の小児が約3年間追跡されていた。

対象とした小児を乳児期、幼児期、学童期、思春期の4つの年齢層で分けて解析したところ、いずれの年齢層でも、睡眠時間が推奨よりも短い群では、適切な睡眠時間を取る群と比べて過体重や肥満になるリスクが約1.3~2.2倍であることが分かった。また、睡眠時間はBMIやBMI zスコアの変化とも有意に関連していた。

論文の筆頭著者である同大学のMichelle Miller氏は「太り過ぎは、成人だけでなく子どもの間でも増加傾向が問題視されている心血管疾患や2型糖尿病につながりうる。今回の結果は、睡眠が生活習慣病につながる肥満の重要かつ修正可能なリスク因子であることを示している」と説明している。

また、今回、睡眠不足が体重増加と関連するという結果はどの年齢層でも一貫してみられたことから、同氏は「幼児期であっても思春期であっても、睡眠不足は子どもの肥満リスクを高めることを意味している」と指摘。今回の研究は因果関係を証明したものではないことを断った上で、「肥満のリスク因子の中でも睡眠不足は強力な要因であることを強調するものだ」と付け加えている。

米国睡眠財団(National Sleep Foundation;NSF)によると、生後4~11カ月の乳児は夜間に12~15時間、1~2歳児は11~14時間、3~5歳の未就学児は10~13時間、6~13歳の学童は9~11時間、14~17歳の思春期には8~10時間の睡眠を取ることが推奨されている。(HealthDay News 2018年5月4日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/obesity-health-news-505/sleep-deprived-kids-at-risk-of-obesity-732995.html

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2HDN糖尿病ニュース5月17日配信1

妊娠前の心肺持久力が高いと妊娠糖尿病リスク減

妊娠前に心肺持久力(心肺フィットネスともいう)が高い女性は妊娠糖尿病になる可能性が低いことが、「Medicine & Science in Sports & Exercise」3月8日オンライン版に掲載された研究で示された。

妊娠糖尿病とは、これまで糖尿病を発症していない女性において妊娠中に初めて発見される糖代謝異常を指す。妊娠糖尿病の女性は産後に2型糖尿病を発症するリスクが高まることから、産後も定期的な健診を受ける必要があるとされる。米疾病対策センター(CDC)の調べでは、米国では妊婦の14%に妊娠糖尿病が認められるという。

この研究は、若年成人を対象に冠動脈リスクを調べた観察研究であるCARDIA(Coronary Artery Risk Development in Young Adults)研究に参加し、ベースライン時(1985~1986年)または出産前に糖尿病を有さない女性1,333人を対象としたもの。トレッドミルを用いた漸増負荷試験でベースライン時の心肺持久力を評価し、また、アンケート結果を用いて1日当たりの中強度以上の身体活動とテレビ視聴時間を推定し、妊娠糖尿病リスクとの関連を調べた。

25年以上の追跡期間中に164人の女性が妊娠糖尿病を発症した。解析の結果、ベースライン時の心肺持久力が1標準偏差(SD;2.3METsの運動量に相当)増えるごとに妊娠糖尿病リスクは21%低下することが分かった。一方で、ベースライン時における1日当たりの中強度以上の身体活動およびテレビ視聴時間と妊娠糖尿病リスクとの間に関連はみられなかった。

これらの結果を踏まえて、論文の筆頭著者である米アイオワ大学のKara Whitaker氏は「一般的に女性は妊娠すると食生活や運動に気を配るようになるが、今回の研究は、妊娠する前から健康的な生活を送り、身体を鍛えておく必要があることを示している」と述べている。同氏によると、妊娠前には早歩きなどの中強度運動やジョギングなどの高強度運動を1日30分、週に5日、計150分行うことで心肺持久力を高めることができるとアドバイスしている。(HealthDay News 2018年4月27日)

https://consumer.healthday.com/pregnancy-information-29/pregnancy-risks-news-546/get-fit-to-cut-your-diabetes-risk-during-pregnancy-732568.html

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4HDN国内ニュース5月14日配信2

遺伝子多型で2型糖尿病罹患の予測能が向上 多目的コホート研究から

日本人の一般集団において、従来の糖尿病のリスク因子に、ゲノムワイド関連解析(GWAS)で同定された糖尿病に関係する遺伝子多型の情報を加えると糖尿病罹患の予測能が高まる可能性のあることが、国立がん研究センターなどの多目的コホート研究(JPHC研究)グループの調べで分かった。詳細は「Diabetic Medicine」2月14日オンライン版に掲載された。

これまで海外や日本の研究で、糖尿病のなりやすさには特定の遺伝子座の一塩基多型(以下、糖尿病感受性遺伝子多型)が関係することが報告されており、GWASでは日本人の2型糖尿病と関係する数十個以上の糖尿病感受性遺伝子多型が同定されている。しかし、これまでの研究の多くは糖尿病患者と糖尿病を有さない患者との比較によるもので、日本人の一般集団を対象とした検討は十分になされていなかった。研究グループは今回、JPHC研究に参加した一般住民を長期にわたり前向きに追跡したデータを用いて、糖尿病感受性遺伝子多型による2型糖尿病発症の予測能を検討する前向きの症例対照研究を実施した。

対象は、1990年および1993年に全国9地域に在住し、1995~1998年に実施した5年後調査から5年間の追跡期間中に新たに糖尿病に罹患した466人と罹患しなかった1,361人(罹患リスク検証セット)および5年後調査と2000~2003年に実施した10年後調査時点で糖尿病を有していた1,463人と糖尿病を有さなかった1,463人(有病リスク検証セット)の計4,753人。これまでにGWASにより同定されている11個の糖尿病感受性遺伝子多型による糖尿病罹患の予測能を分析した。

その結果、全ての対象者において、年齢や性、居住地域を調整した上で各糖尿病感受性遺伝子多型と糖尿病リスクとの関連について解析したところ、CDKAL1、CDKN2A/B、KCNQ1と呼ばれる遺伝子領域に糖尿病感受性遺伝子多型(それぞれrs2206734、rs2383208、rs2237892)を持つ場合は糖尿病リスクがそれぞれ1.28倍、1.21倍、1.27倍であることが分かった。

次に、罹患リスク検証セットにおいて、対象者を11個の糖尿病感受性遺伝子多型を保有する数で5群に分けて(Q1:3~9個、Q2:10個、Q3:11個、Q4:12個、Q5:13~17個)、年齢や性、BMIなど従来より糖尿病の罹患予測ができるとされている因子で調整して糖尿病リスクを比較したところ、糖尿病感受性遺伝子多型の数が最も少ない群と比べて最も多い群では糖尿病リスクが2.34倍であった。

さらに、従来のリスク因子(年齢や性、喫煙歴、BMI、糖尿病家族歴、降圧薬の服用)による糖尿病発症予測モデルに、11個の糖尿病感受性遺伝子多型から成る遺伝的リスクスコアを加えると、従来モデルと比べてわずかに糖尿病罹患の予測能が高まることも明らかになった。

以上の結果を踏まえて、研究グループは「日本人の一般集団において、従来の糖尿病リスク因子に遺伝子多型の情報を加えると糖尿病罹患の予測能が高まる可能性がある。一方で、予測能の向上はわずかであったことから、糖尿病の予防を目的に遺伝子多型の情報を用いる臨床的な有用性は限られたものであるかもしれない」と結論づけている。また、今後の研究課題としては、今回は検討できなかった血糖値の変動を考慮した糖尿病罹患予測モデルの開発や11個以外の遺伝子多型を追加したモデルによる予測能の検討が挙げられるとしている。(HealthDay News 2018年5月14日)

Abstract/Full Text
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/dme.13602

Press Release
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/8144.html

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4HDN国内ニュース5月14日配信1

長時間労働は若年2型糖尿病患者の血糖管理に悪影響 朝食摂取や夕食の時間帯も影響か

若年男性の2型糖尿病患者では、週60時間を超える長時間労働と朝食を抜いたり、夜遅い時間帯に夕食を取るといった不健康な食習慣は血糖コントロール不良をもたらす可能性のあることが、金沢城北病院(石川県)内科の莇也寸志氏らの研究グループの調査で分かった。調査では、40歳以下の若い2型糖尿病患者の血糖コントロールに影響する労働環境や生活習慣因子には性差がみられることも明らかになった。詳細は「Journal of Diabetes Investigation」4月17日オンライン版に掲載された。

長時間労働や夜勤などの労働環境は、2型糖尿病の発症リスクに関与するほか、2型糖尿病患者の血糖コントロールに悪影響を及ぼす可能性が指摘されているが、日本人では十分に検討されていない。また、これまでの国内外の複数の研究で、朝食を抜いたり、夜遅い時間帯に夕食を取るといった食習慣と糖尿病の発症や糖尿病患者の血糖コントロールとの関連が検討されているが、一致した見解は得られていない。

研究グループは今回、40歳以下の若年成人の2型糖尿病患者を対象に、労働条件(労働時間と職種、雇用形態、シフト勤務)と不健康な生活習慣(朝食を抜く、遅い時間帯に夕食を取る)が血糖コントロール状況に及ぼす影響について調べる前向き研究を実施した。

対象は、2011~2013年に96カ所の病院や診療所に通院する20~40歳の外来2型糖尿病患者782人のうち、仕事に就いていない人や学生などを除いた478人(男性352人、女性126人)。対象患者を1年後(2013年)のHbA1c値が7.0%未満を達成した血糖コントロール良好群(男性135人、女性44人)とそれ以外の血糖コントロール不良群(各217人、82人)に分けて、HbA1c値に影響する2012年の労働条件および食習慣因子について検討を行った。

その結果、多変量ロジスティック回帰分析により、男性の勤労者では10年を超える糖尿病の罹病期間(オッズ比2.43)と2012年度のHbA1c値7%超(同8.5)、朝食を抜くと同時に遅い時間帯の夕食を取る習慣(同2.50)、週に60時間を超える労働時間(同2.92)が血糖コントロール不良と関連する因子として浮かび上がった。

一方で、女性の勤労者では、2012年度のHbA1c値7%超(同17.96)は男性と同様に血糖コントロール不良と関連したが、長時間労働や不健康な食習慣との関連はみられず、それ以外には経口血糖降下薬の服用(同12.49)とインスリン治療(同11.60)が挙げられ、血糖コントロールに関連する因子には性差がみられた。

以上の結果を踏まえて、研究グループは「若年男性の2型糖尿病患者では、週60時間を超える長時間労働や朝食を抜く、遅い時間帯に夕食を取るといった食習慣は血糖コントロール状況に悪影響を与える可能性がある」と結論づけている。また、「血糖値を正常に保つためには、食習慣を改善し、長時間労働を抑制するよう心掛ける必要がある。日本では社会経済的な格差が広がる中、2型糖尿病の発症や進行、管理において労働条件や職場環境がどのように影響するのか、さらに検討を重ねていくことが求められる」との見解を述べている。(HealthDay News 2018年5月14日)

Abstract/Full Text
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/jdi.12852

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2HDN糖尿病ニュース5月10日配信2

2型糖尿病の10代女児、5人に1人に月経不順

2型糖尿病を持つ10歳代女児の5人に1人に月経不順がみられることが、「Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism」4月24日オンライン版に掲載の論文で報告された。研究者らは、生理周期が不規則になると大量出血や月経痛(生理痛)の原因になるだけでなく、月経不順が長期にわたると子宮内膜がんのリスクが上昇する可能性もあると指摘している。

米コロラド大学医学部准教授のMegan Kelsey氏らによる研究チームは今回、インスリン感受性を高めることで血糖降下作用を発揮する糖尿病治療薬のメトホルミンに着目。米国の10~17歳の2型糖尿病患者699人を対象に、メトホルミン単独投与とrosiglitazone(ロシグリタゾン、国内未発売)あるいは生活習慣介入プログラムを併用した場合の血糖コントロールへの効果を検討したTODAY研究(Treatment Options for Type 2 Diabetes in Adolescents and Youth Study)のデータを用いて、研究に参加した小児から思春期の女児を月経不順の有無で分け、メトホルミンによる治療が月経周期や性ステロイドホルモンの血中濃度に与える影響について調べた。

対象は、TODAY研究に参加し、ピルなどのホルモン避妊薬や子宮内避妊器具(IUD)を使用していなかった2型糖尿病の女児190人。平均年齢は14歳で、糖尿病罹病期間は5~6年であった。月経不順の定義は過去6カ月以内の月経回数が3回以下とした。なお、rosiglitazone併用群と生活習慣介入を併用した群では、血糖コントロール状況に差はみられなかった。

その結果、対象とした女児の21%(39人)に月経不順が認められた。月経不順を呈した群では、正常月経だった群と比べてBMIが高く、肝機能検査(AST)の数値が高かったほか、男性ホルモン(総テストステロン)の血中濃度が高く、女性ホルモン(エストラジオール)の血中濃度は低いことが分かった。一方で、インスリン分泌やインスリン感受性には両群間で差はみられなかった。そのため、Kelsey氏らは「月経不順の原因は2型糖尿病にはない可能性がある」と述べている。

さらに、メトホルミンによる治療と生活習慣への介入はともに月経不順の改善をもたらさないことも分かった。これらの結果から、同氏らは「月経不順には、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と呼ばれるホルモン障害が関与している可能性が高い」と指摘する。PCOSがあると2型糖尿病と同様に過体重になりやすく、インスリン抵抗性を伴うケースも多い。また、同氏によると、PCOSの徴候を示す女児は肝機能異常を伴うことも多く、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)を発症するリスクが高い可能性が示唆されるという。

専門家の一人で、米ニューヨーク大学ウィンスロップ病院の Siham Accacha氏は「メトホルミンの作用は、PCOS症状の一つであるインスリン抵抗性に限られるため、PCOSに対する最善の治療法ではないと考えられる。PCOSへの最大の介入法としては減量が挙げられ、これはインスリン抵抗性の有無や程度にかかわらず有効な方法だと思われる」と述べている。(HealthDay News 2018年4月25日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/type-ii-diabetes-news-183/can-type-2-diabetes-lead-to-irregular-periods-for-teen-girls-733260.html

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2HDN糖尿病ニュース5月10日配信1

「座り過ぎ」は心臓だけでなく脳にも悪影響

椅子やソファに長く座り過ぎると心臓だけでなく脳にも悪影響を及ぼすらしい-。「PLOS ONE」4月12日オンライン版に掲載された研究によると、座った姿勢で長時間過ごす人は、新たな記憶の形成に重要な脳領域の皮質が薄いことが分かった。研究行った米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)セメル神経科学・ヒト行動研究所のPrabha Siddarth氏らは、こうした脳領域の皮質の菲薄化には、座りがちな生活による運動不足ではなく、座ること自体が関連しているのではないかと指摘している。

この研究では、認知機能が正常な45~75歳の男女35人を対象に、日常的な運動量と過去1週間の1日の平均座位時間について尋ねた上で、脳のMRI検査を実施し、記憶の形成に関わる内側側頭葉(medial temporal lobe)と小領域(subregion)の皮質の厚さと運動量および座位時間との関連を調べた。

その結果、座っている時間が長い人ほど内側側頭葉とその小領域の皮質が薄いことが分かった。一方で、こうした脳領域の皮質の厚さと運動量との間には関連はみられず、比較的運動をしている人でも座位時間が長いとこれらの領域の皮質は薄くなっていた。

しかし、専門家の一人で米ズッカー・ヒルサイド病院のMarc Gordon氏は「座るという行動全てが脳に悪影響を与えるわけではなく、座っている間に何をしているかで影響は異なる可能性がある」と指摘する。Siddarth氏らもこの意見に同意を示しており、「座っていても、クロスワードパズルや書き物、書類の作成、コンピューターゲームなどで認知的な活動をしている人と、テレビや映画を見ているだけの人では差があるかもしれない」と話している。

また、同氏らは、内側側頭葉の皮質が薄くなることは、中年期以降に認知機能が低下したり、認知症を発症する前兆である可能性を指摘し、「座位時間をいかに短くするかが、アルツハイマー病やその他の認知症を予防する鍵となる可能性がある」と述べている。さらに、これまでの研究で座位時間が長いと心臓病や糖尿病、早期死亡リスクが高まることが報告されており、同氏らは「座りがちな生活を解消することはこれらの疾患の発症や死亡リスクの低減にも役立つだろう」と付け加えている。

なお、今回の研究では、座ること自体が脳組織の菲薄化の原因であるとは証明されていない。Siddarth氏らの研究チームはこれらの関連を長期的に調べる研究を実施したいと話している。(HealthDay News 2018年4月16日)

https://consumer.healthday.com/cognitive-health-information-26/brain-health-news-80/too-much-sitting-could-raise-brain-risks-732986.html

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DXA法で判定したサルコペニア肥満は心血管リスクの予測に有用――日本人2型糖尿病患者で検討、東京医歯大ら

2型糖尿病患者では、二重エネルギーX線吸収測定法(DXA法)による全身の体組成測定を用いて判定したサルコペニア肥満が併存すると将来、心血管疾患を発症するリスクが高まる可能性のあることが、東京医科歯科大学大学院分子内分泌代謝学の福田達也氏と国立国際医療研究センター糖尿病内分泌代謝科の坊内良太郎氏らの研究グループの検討で分かった。また、骨格筋指数(SMI)が低いことに加えて内臓脂肪と皮下脂肪の比率(A/G比)または内臓脂肪量に基づきサルコペニア肥満を判定することが、心血管イベントリスクの予測に適している可能性も示唆された。「Cardiovascular Diabetology」4月10日オンライン版に掲載の論文。(HealthDay News 2018年5月1日)

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痩せている女性でも高血糖リスクが高まる理由は?――筋肉の量と質が関与か、順天堂大

痩せていても筋肉量が少なく、骨格筋に異所性脂肪が蓄積している閉経後女性は高血糖になりやすい可能性のあることが、順天堂大学大学院スポートロジーセンター長の河盛隆造氏や同大学院准教授の田村好史氏らの研究グループの検討で分かった。痩せている女性は糖尿病リスクが高いことが報告されているが、その理由として筋肉の質と量の関与が考えられるという。詳細は「Journal of the Endocrine Society」2月19日オンライン版に掲載された。

研究グループは、低体重の若年女性(20~29歳)31人と閉経後女性(50~65歳)30人、適正体重の若年女性13人と閉経後女性10人を対象に、OGTTを実施し、DXA法による体組成測定とプロトンMRS法による異所性脂肪測定を行った。(HealthDay News 2018年5月1日)

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