Two young medical professionals looking over information on a smartphone

子どもの皮膚症状、スマホ画像でも正確な診断は可能?

子どもの皮膚に気になる症状があれば、それをスマートフォン(スマホ)で撮影し、画像データを皮膚科医に送るだけで正確に診断してもらえる可能性が高いことが、米フィラデルフィア小児病院(CHOP)小児皮膚科医のPatrick McMahon氏らの研究で示唆された。詳細は「JAMA Dermatology」11月15日オンライン版に掲載された。同氏は「スマホを活用した皮膚疾患の診断は、米国の皮膚科医不足による問題を解消する手段の一つとして有望」としている。

近年、スマホのカメラ機能は向上し、画像の転送技術も進歩した。McMahon氏らは今回、こうした技術が「患児の親と医療従事者を直接つなぐ遠隔医療を実現し、医療アクセスの改善に寄与する可能性がある」と考え、スマホの画像に基づいた診断の精度について検証する研究を実施したという。

対象は、小児皮膚科クリニックで治療を受けた18歳未満の患者(平均年齢6.96歳)とその親40組。このうち20人の親には質の高い写真を撮影するための簡単な指南書を渡し、残る20人の親には渡さなかった。その上で、全ての親に自分の子どもの皮膚症状の写真を個人のスマホで撮影してもらい、画像データを送信してもらった。

送信してもらった画像は計87点だった。皮膚科医が直接患者の皮膚を観察して下した診断と、写真のみに基づいて下した診断の一致率は83%だった。また、撮影法の指南書を渡した親が撮影した写真に限定すると、診断の一致率は89%だった。なお、使用されたスマホの6割超はアップル社製のiPhoneだった。

McMahon氏は「今回の研究では、ほとんどの親が皮膚疾患を診断する上で十分な質を保った写真を撮影できることが示された」と説明。「米国には約7500万人の小児がいるが、それに対して小児皮膚疾患の専門医は300人に満たないことを考えると、この研究結果は重要な意味を持つ」としている。

なお、同氏らによると米国における小児科の受診件数は年間2億件に上るが、このうち10~30%を皮膚疾患による受診が占めているという。

同氏は「遠隔医療は医療機関を利用することが難しい地域に住んでいる人や、時間的にあるいは経済的に余裕がない人の医療アクセスを改善するだけでなく、待ち時間の短縮にも役立つ可能性がある」と期待を寄せている。(HealthDay News 2017年12月4日)

https://consumer.healthday.com/diseases-and-conditions-information-37/eczema-news-618/smartphone-pics-help-docs-id-kids-skin-condition-728834.html

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1-2 HDN12月14日「ヘルスハイライト」No.2

高齢者の減量に最適な運動プログラムは?

減量したい高齢者は、摂取カロリー量を減らしつつ筋力トレーニングをすべきだという研究結果が「Obesity」11月号に掲載された。米ウェイクフォレスト大学健康運動科学助教のKristen Beavers氏らによる研究で、高齢者が食事療法に合わせて筋力トレーニングをすると、有酸素運動をした場合に比べて、脂肪量を減らしつつ筋肉量を維持できるという。

高齢者にとって、体重の増えすぎは体力低下や身体障害をもたらす原因となり得る。しかし、食事療法のみで減量を試みると、歩行や自立した生活を維持するために必要な筋肉まで失われてしまう恐れがある。

そこでBeavers氏らは高齢者に最適な減量方法を調べるために、平均年齢67歳の高齢者249人を(1)食事療法のみの群、(2)食事療法+週4日の筋力トレーニング(ウエイトリフティング)群、(3)食事療法+週4日の有酸素運動(早足でのウォーキング)群の3つの減量プログラム群にランダムに割り付け、その効果を比較した。

18カ月後、体脂肪量の減少は食事療法のみの群の4.5kgに対し、筋力トレーニング群では7.8kg、有酸素運動群では6.8kgと、いずれも有意に大きく減少していた。一方、除脂肪筋肉量の減少は筋力トレーニング群で0.8kg、食事療法群でも1.0kgにとどまっていたのに対し、有酸素運動群では1.6kgもの大きな減少が認められた。

Beavers氏は「除脂肪筋肉量が減り過ぎると、高齢者では身体障害リスクが上昇すると考えられる」とした上で、「今回の研究では、脂肪の減少と筋肉の維持を目標とするならば、筋力トレーニングが最適であることが示された」と結論。また、高齢者では体重の減少に伴い脂肪だけでなく骨や筋肉も失われるが、体重が増えるときには脂肪から増える傾向があるため、減量後に体重がいくらか戻ってしまったときの保険としても筋肉の維持は重要だとしている。

ただ、同氏の経験上、減量後に体重を維持するために最も重要なのは身体活動を生活習慣に組み込むことであり、習慣化のしやすさを考えれば「筋力トレーニングと有酸素運動の両方を食事療法と組み合わせることが最良かもしれない」と、同氏はコメントしている。(HealthDay News 2017年11月2日)

https://consumer.healthday.com/senior-citizen-information-31/senior-citizen-news-778/what-exercise-regimen-is-best-for-healthy-weight-loss-in-seniors-728161.html

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Man Covering his Ears

「脱毛症」「若白髪」で男性の心疾患リスク5倍?

男性型脱毛症または若白髪がある男性では、これらがない男性と比べて40歳までに心疾患を発症するリスクが5倍を超えるとする研究結果がインド心臓病学会(CSI 2017、11月30~12月3日、インド・コルカタ)で発表された。この研究を実施したU.N.メータ研究所心臓研究センター(UNMICRC、インド)のKamal Sharma氏は「男性型脱毛症や若白髪を冠動脈疾患のリスク因子として考慮すべきだ」としている。

対象は、冠動脈疾患がある40歳未満のインド人男性790人と、年齢をマッチさせた健康なインド人男性1,270人(対照群)。全ての男性に心電図検査や心臓超音波検査、血液検査、冠動脈造影などの検査を実施し、病歴を聴取した。また、男性型脱毛症および白髪の程度を評価した。

その結果、冠動脈疾患患者では、健康な男性と比べて男性型脱毛症がある割合が高く(49%対27%)、若白髪がある割合も高かった(50%対30 %)。また、年齢と他の心血管リスク因子で調整後の冠動脈疾患リスクは、男性型脱毛症があると5.6倍に、また若白髪があると5.3倍に高まることが示された。

さらに、40歳未満のインド人男性では男性型脱毛症と若白髪はいずれも冠動脈疾患の最も強い予測因子で、次に強い予測因子は肥満(4.1倍のリスク)だった。糖尿病や高血圧、冠動脈疾患の家族歴、腹部肥満、高BMI、脂質異常症、喫煙も冠動脈疾患の予測因子ではあったが、男性型脱毛症や若白髪、肥満と比べると関連は弱かった。

この結果を踏まえ、Sharma氏は「男性型脱毛症と若白髪は全体的な心血管リスクに影響する生物学的年齢の指標である可能性がある」との見方を示している。

また、同研究所のDhammdeep Humane氏は「男性型脱毛症や若白髪のある男性には、冠動脈疾患の監視を強化し、健康的な食事や運動、ストレスへの対処などを通じた生活習慣の是正を指導すべき」と指摘。ただし、この研究はこれらの因子と冠動脈疾患との関連を示しているに過ぎない点を強調し、「さらなる研究で因果関係が証明されるまでは、男性型脱毛症や若白髪のある男性にスタチン療法を勧めるべきではない」としている。

なお、学会発表された研究は査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2017年11月30日)

https://consumer.healthday.com/men-s-health-information-24/hair-loss-news-342/do-receding-hairlines-mean-receding-heart-health-in-men-728821.html

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Education, friendship, technology and children concept - Sisters teenage girls with smart phone and headphones listening music and ommunicate in social networks

若者の「スマホ依存症」、脳画像で異常を確認

スマートフォン(スマホ)から離れられない若者に脳画像検査を実施したところ、脳内の神経伝達物質の活性のバランスに異常が認められたとする研究結果が北米放射線学会(RSNA 2017、11月26日~12月1日、米シカゴ)で発表された。

この研究は高麗大学(韓国)のHyung Suk Seo氏らが実施したもの。対象は、インターネット依存症またはスマホ依存症と診断された10歳代の男女19人(平均年齢15.5歳)と、年齢および性をマッチさせた依存症のない健康な男女19人(対照群)。依存症患者には、インターネットまたはスマホへの依存症の重症度を測定する標準化された検査を実施した。この検査では主にインターネットやスマホの使用が日常生活や社会生活、生産性、睡眠習慣、感情に与える影響について評価した。

また、依存症患者のうち12人には9週間にわたって認知行動療法を実施したが、その前にMRIの一種であるMRスペクトロスコピー(MRS)を用いて脳機能を評価した。MRSは体内の代謝物を非侵襲的に測定でき、主に脳腫瘍や脳卒中、気分障害、アルツハイマー病などの患者の脳機能評価に使用されている。

その結果、インターネットまたはスマホの依存症患者では、対照群と比べてグルタミン酸-グルタミン(Glx)に対するγアミノ酪酸(GABA)の活性レベルの比が高いことが示された。GlxとGABAはいずれも脳内の神経伝達物質だが、Glxは興奮性、GABAは抑制性の物質とされている。同氏らによると、これまでの研究でGABAは視機能や運動調節、不安などさまざまな脳機能の制御に関与することが明らかにされているという。

また、今回の研究ではクレアチンおよびグルタミン酸に対するGABAの活性レベルの比が、インターネットまたはスマホへの依存レベルや抑うつ、不安と有意に関連することも示された。

この研究結果を受け、米コーエン小児医療センターのSanjeev Kothare氏は「インターネットあるいはスマホへの依存症はギャンブルやポルノへの依存症に匹敵する病態かもしれない」との見方を示している。また、10歳代の子どもを持つ親に対し、同氏は「もしわが子がスマホ中毒ではないかと心配ならスマホやコンピュータの使用を制限すべきだ」と助言している。

なお、学会発表された研究は査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2017年11月30日)

https://consumer.healthday.com/mental-health-information-25/addiction-news-6/does-smartphone-addiction-show-up-in-teens-brains-728910.html

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Office building and green oak, business concept

都市の緑化で喘息による入院が減少か

大気汚染は喘息の増悪リスクを高めるが、空気が悪い都市部でも樹木が多い地域であれば喘息で入院するリスクは低下することが英国の研究で示唆された。この研究を実施した英エクセター大学医学部のIan Alcock氏は「健康に良い環境の整備に向けた都市計画に役立つ知見が得られた」としている。詳細は「Environment International」12月号に掲載された。

Alcock氏らは今回、1997~2012年に英国の都市部2万6,455地区で記録された喘息による入院約65万件のデータを分析し、地区間で喘息による入院率を比較した。

その結果、大気汚染レベルが最も高い地区では、樹木の多さが喘息による入院率の低下と関連していた。例えば、大気中の微小粒子状物質PM2.5の濃度が約15μg/m3あるいは二酸化窒素(NO2)の濃度が約33μg/m3の地区では、樹木が1km2当たり300本多いと喘息による入院が住民10万人当たり50件減少することが示された。ただし、大気汚染レベルが低い地区では樹木が多くても喘息による入院率の低下は認められなかった。

一方、大気汚染レベルが低い地区では緑地や庭園が多いと喘息による入院率が低下した。ただ、大気汚染レベルが最も高い地区では緑地や庭園の多さと喘息による入院率の低下との関連は認められなかった。

Alcock氏は「都市部の植生はデメリットよりもメリットの方が大きいことが明らかになった」と結論づける一方、緑地や庭園が多いことによる効果は汚染物質の濃度が低い地区で認められ、樹木が多いことによる効果は汚染物質の濃度が高い地区で認められたことから、「植生の効果は一様でないことも分かった」としている。

なお、植生の種類によって喘息による入院率への影響に違いが認められた理由について、同氏は「草の花粉は大気汚染物質との相互作用でアレルギー症状を引き起こしやすくなるため、大気汚染レベルが高い地区では緑地や庭園によるメリットが小さい可能性がある。一方、樹木は大気から汚染物質を除去すると考えられているため、汚染レベルの最も高い地区で最大のメリットが得られるのではないか」との見方を示している。(HealthDay News 2017年11月27日)

https://consumer.healthday.com/respiratory-and-allergy-information-2/asthma-news-47/can-trees-curb-asthma-flare-ups-in-polluted-cities-728705.html

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Close up of elderly person with walking zimmer

大腿骨近位部骨折の手術を遅らせてはならない理由

大腿骨近位部を骨折した高齢者は、できるだけ早く手術を受ければ重篤な合併症を回避できるかもしれない―。トロント大学(カナダ)のDaniel Pincus氏らが実施した研究から、骨折後24時間以内に手術を受けた患者では、24時間超が経過してから手術を受けた患者と比べて死亡リスクや心筋梗塞などの合併症リスクが低下することが明らかになった。詳細は「Journal of the American Medical Association(JAMA)」11月28日号に掲載された。

大腿骨近位部とは太ももの骨(大腿骨)のうち、足の付け根に近い部分(骨頭、頸部、転子部、転子下)を指す。大腿骨近位部を骨折したら、できるだけ早期に手術することが望ましいとされ、米国とカナダのガイドラインでは骨折後48時間以内の手術が推奨されている。しかし、「実際には推奨時間内に手術を受けている患者はそれほど多くはない」とPincus氏は指摘する。

同氏によると、手術が遅れる理由として考えられるのは(1)すぐに使用できる手術室の空きがない、(2)手術を担当する医師をすぐに確保できない、(3)既に手術を待機している患者がいる―ことなど。また、医学的な理由から手術が遅延される場合もあるが、そうしたケースは極めてまれだという。

さらに、手術までの待機時間がどの程度までなら許容範囲なのかについて一貫したエビデンスがないことも、早期の手術が広がっていない背景にあった。そこでPincus氏らは今回、2009年4月~2014年3月にオンタリオ州の72施設で大腿骨近位部骨折の手術を受けた患者4万2,230人(平均年齢80.1歳、女性70.5%)のデータを解析した。

その結果、30日後までの死亡率は、骨折後24時間以内に手術を受けた患者の5.8%に対して24時間超が経過してから手術を受けた患者では6.5%と有意に高かった(P<0.006)。また、心筋梗塞や深部静脈血栓症、肺塞栓症、肺炎などの合併症リスクも24時間以内に手術を受けた患者に比べて24時間超が経過してから手術を受けた患者で高かった。

Pincus氏は「骨折後24時間が経過するとリスクは明らかに上昇し始める」と指摘。「今回の研究から、24時間が安全な手術が可能な期間(safe window)であることが示された」と話している。

付随論評の著者の一人である米シーダーズ・サイナイ医療センターのHarry Sax氏は「高齢者は複数の疾患を抱えている場合が多く、数日間をかけて大腿骨近位部骨折の手術に耐えられるか否かを確認するための検査を行うこともある」とする一方で、「ベッドに寝たきりでいる時間が長くなるほど肺炎や血栓のリスクは高まる。骨折した状態が続くと脂肪が漏れ出て肺まで飛び散る場合もある。手術を遅らせることで状況が良くなることはなく、むしろ悪化する」と説明している。

その上で、同氏は「もし高齢の親族が大腿骨近位部を骨折したら、検査は必要最低限に抑え、できるだけ早く手術をしてほしいと医療チームに頼むべきだ」と助言。また、「高齢の大腿骨近位部骨折患者の管理に特化した外科医、老年病専門医、麻酔科医などのチームによる治療プログラムがある病院で治療を受けるのが最善だ」としている。(HealthDay News 2017年11月28日)

https://consumer.healthday.com/bone-and-joint-information-4/fracture-health-news-322/don-t-delay-hip-fracture-surgery-here-s-why-728840.html

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4.1.1

辛い物好きは食塩の摂取量が少ない?

辛い物を好む人は好まない人と比べて1日当たりの食塩摂取量が少なく、血圧も低いことが中国人を対象とした研究で明らかになった。研究を実施した中国人民解放軍第三軍医大学大坪医院高血圧・代謝疾患センター(中国)のZhiming Zhu氏らは「減塩や血圧を低下させるための介入として、辛い物の摂取を促進することが有効である可能性がある」としている。研究の詳細は「Hypertension」12月号に掲載された。

食塩の摂取過多は高血圧のリスク因子であり、心血管イベントのリスクを高めることは良く知られている。このため、有効な減塩方法を明らかにするために数多くの研究が実施されてきた。

その中に、唐辛子に含まれている辛み成分であるカプサイシンに塩味を強く感じやすくさせる作用があることを示した研究があった。Zhu氏らはこの研究報告に着目し、辛い物を食べることで食塩の摂取量が減少するのかどうかを検証するために中国人の成人606人を対象とした研究を実施した。

対象者の辛味に対する好みのレベルを「好む」「普通」「好まない」の三段階に分けて解析した結果、辛い物を好まない群と比べて好む群では収縮期血圧が8mmHg、拡張期血圧が5mmHg低く、1日当たりの食塩摂取量も2.5g少なかった。

また、対象者にカプサイシンを投与して脳画像検査を実施したところ、食塩を摂取した時に活性化する領域と同じ領域〔島皮質および眼窩前頭皮質(OFC)〕の活性化が認められた。このことから、Zhu氏らは「辛い物を食べることで塩味への欲求が減弱するのではないか」との見方を示している。

一方、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)循環器病予防医学のGregg Fonarow氏は「辛い食べ物をたくさん食べることが健康に良い影響を及ぼすのかどうかを見極めるためには、さらなる研究が必要だ」と慎重な見方を示している。(HealthDay News 2017年10月31日)

https://consumer.healthday.com/cardiovascular-health-information-20/dieting-to-control-salt-health-news-191/want-to-avoid-salt-turn-up-the-spice-727950.html

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修正履歴

12月4日、記事の一部を修正しました。(編集部)




Senior doctor talking with patient and tablet in office

65歳以上のがん診断例、4人中1人が過去にもがんを経験

65歳以上でがんと診断された米国人の4人中1人を、以前にも同じ部位あるいは別の部位のがんを経験したことのある「がんサバイバー」が占めていることが米テキサス大学サウスウェスタン医療センターのCaitlin Murphy氏らの研究で明らかになった。詳細は「JAMA Oncology」11月22日オンライン版に掲載された。

Murphy氏らは今回、全米のがん患者が登録されたSEERプログラムのデータを用い、2009~2013年にがんと診断された74万990人におけるがんサバイバーの割合を調べた。その結果、65歳以上の患者の約25%、65歳未満の患者の11%をがんサバイバーが占めていた。また、がんサバイバーの割合は年齢やがんの種類によって4~37%の範囲でばらつきがみられた。なお、以前に診断されたがんのほとんどが別の部位のがんだった。

米フォックス・チェイスがんセンター外科腫瘍学のMarc Smaldone氏は「がん治療の向上に伴い患者の寿命は延びているが、それと引き換えに以前のがんとは無関係のがんや、以前のがん治療に起因した新たながんを発症する可能性がある人も増えている」と説明している。

また、同氏は「がんと診断された患者の多くは抑うつ症状に苦しんだり治療費への不安を感じたりする。複数回にわたるがんの診断は、ただでさえニーズが満たされていないがんサバイバーの問題を、さらに複雑かつ深刻なものにしてしまう」と指摘。このほか、有望ながん治療薬の臨床研究の多くががんサバイバーを対象から除外していることも問題点として挙げている。

一方、米レノックス・ヒル病院のStephanie Bernik氏は、がん発症に影響する遺伝的要因や生活習慣に問題がある一部の人ががんにかかりやすくなる可能性を指摘。「複数の種類のがんには遺伝的要因が関与することが分かっているため、以前がんを発症した人が再び新たにがんを発症するリスクが高いことは理解できる。また、喫煙や飲酒も複数の種類のがんリスクを高めるため、こうした生活習慣のある人はがんを発症しやすいと考えられる」と説明している。(HealthDay News 2017年11月22日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/mis-cancer-news-102/1-in-4-u-s-seniors-with-cancer-has-had-it-before-728761.html

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1-2 HDN12月4日「ヘルスハイライト」No.2

流行のダイエット法“CICO”に専門家ら警鐘

ケーキを我慢しなくても痩せられる“CICO(Calories In, Calories Out)”と呼ばれる流行のダイエット法を知っているだろうか。CICOの考え方は極めて単純で、食べる物はジャンクフードでも何でもよいが、毎日必ず摂取カロリーを計算し、それを上回るカロリーを運動で消費すれば減量できるというもの。しかし、意外なことではないが、多くの専門家がCICOについて否定的な見解を示している。

CICOでは摂取カロリーの計算だけが必要で、食べる物は果物や野菜とキャンディーや加糖飲料が同レベルに扱われ、栄養バランスは考慮されない。しかし、米テキサス大学サウスウェスタン医療センター臨床栄養学のLona Sandon氏は「健康のためには減量さえすればよいというわけではない。CICOで減量は可能だが、栄養不足あるいは栄養失調に陥る可能性がある。栄養バランスに注意して食品を選ばなければ身体が必要とする全ての栄養素を摂取できず、骨粗鬆症やがん、心疾患などのリスクが上昇する」と指摘している。

同氏は「(CICOのような)その場しのぎの考え方はやめて、健康的な食事と運動を組み合わせた方法で時間をかけて減量するのが望ましい」と強調。具体的には「一皿分の量を減らすか、一食分の量が決まっている冷凍食品を利用して全体的な食事の量を抑える」とともに、「息が切れるくらいの速さでのウォーキングやランニング、サイクリング、水泳などの有酸素運動とレジスタンス運動を定期的に行う」ことを勧めている。なお、減量には週に計300~400分の運動が必要だという。

米ニューヨーク大学メディカルセンター臨床栄養士のSamantha Heller氏も「急速な体重減少を伴う極度のカロリー制限は思わぬ問題を招く可能性があるだけでなく、減量を試みる人にフラストレーションを感じさせるだけの場合もある」と指摘。また、これまでの研究で体重の増減が繰り返されると肥満や心血管疾患などのリスクが高まることが示されていることにも言及し、「われわれは、減量してやせ型の体型になりたいという願望にとらわれ、健康を維持するという最も重要なことを忘れてしまいがちだ。しかし、減量よりもブロッコリーや枝豆、ピーカンナッツ、ベリー類などの健康的な食品を食べることの方がはるかに重要である」と話している。( HealthDay News 2017年11月22日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/dieting-to-lose-weight-health-news-195/it-s-the-latest-diet-craze-but-is-it-safe-728703.html

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注射器とワクチン

「毎年インフル予防接種で免疫低下」説にエビデンスなし

「毎年インフルエンザの予防接種を受けると次第に免疫力が低下していく」と信じる人がいるが、そのようなエビデンスはない。むしろ、インフルエンザワクチンの接種歴が1回だけという人よりも、毎年接種してきた人の方が、免疫力が高いことを示した研究結果があるという。

この研究は、ベルゲン大学(ノルウェー)臨床科学部のRebecca Cox氏らが実施したもの。以前、繰り返しワクチンを接種することでウイルスなどに感染した細胞を破壊するキラーT細胞(CD8陽性T細胞)の働きが阻害されることが、動物実験と免疫の低下した小児を対象とした研究で示されていた。そこで同氏らは健康な成人でも繰り返しインフルエンザワクチンを接種すると免疫が低下するのかどうか調べたという。

対象は、2009年にインフルエンザワクチンを接種し、それ以降は接種したことがない医療従事者と、同年以降も毎年ワクチンを接種していた医療従事者の計250人。インフルエンザの流行シーズンが始まる前またはワクチン接種時に採取された血液サンプルを用い、抗体価とキラーT細胞およびヘルパーT細胞(CD4陽性T細胞)の活性を評価した。

その結果、ワクチンを接種した人では接種回数にかかわらずインフルエンザウイルスの感染を予防できるレベルの抗体価が維持されていた。また、接種歴が1回だけの人と比べ、毎年接種していた人ではヘルパーT細胞の活性が高く、ウイルス感染と戦う能力が高いことが示された。

呼吸器専門医である米レノックス・ヒル病院のLen Horovitz氏は「毎年予防接種を受けてもウイルスから身を守るもう1つの防御力が失われるわけではないことを示した研究結果であるといえる」と説明。一方、米ノーザン・ウェストチェスター病院の感染症診療部門に所属するDebra Spicehandler氏も「この研究結果は、毎年インフルエンザワクチンを接種しても、自然免疫は低下しないことを示している」と話している。

Cox氏らによる研究の詳細は「The Journal of Infectious Diseases」3月号に掲載されている。(HealthDay News 2017年11月21日)

https://consumer.healthday.com/infectious-disease-information-21/flu-news-314/getting-annual-flu-shot-won-t-weaken-your-immune-system-728698.html

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