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地中海食で肥満による慢性疼痛を軽減

過体重で慢性疼痛に悩む人は、地中海食に救いを見出せる可能性があることが、米オハイオ州立大学心理学教授のCharles Emery氏らの研究で示唆された。

近年、魚や果物、野菜、ナッツ、豆類の豊富な食事が健康に大きな恩恵をもたらすというエビデンスが増えており、その詳細を検討するために今回の研究が実施された。慢性疼痛のある肥満患者には高度の炎症もみられることが多いことから、食事の抗炎症作用によって疼痛レベルが低減するという仮説を立てたという。

Emery氏らは、20~78歳の男女98人を対象に、食習慣と疼痛に関する短い質問票の回答を精査した。対象者の年齢、メンタルヘルス、鎮痛薬の使用についても考慮した。

その結果、体重にかかわらず、魚、ナッツや豆類などの植物性蛋白質の摂取量が多い人は疼痛が少なかった。高齢の対象者では年齢に関連する疼痛で補正したところ、地中海食は全年齢の男女にとって有益であった。

ただし、今回の研究では1カ月以上持続する慢性疼痛を考慮しておらず、採血をして炎症徴候を調べていないという限界がある。また、今回の結果は食事と疼痛の関連性を示したに過ぎず、因果関係は示していない。

Emery氏は、「次の段階は、炎症の血液マーカーを用いた研究を行うことだ。体脂肪、炎症、疼痛の変化を評価する介入研究が行えれば理想的である」と述べている。本研究は、「Pain」2月号に掲載された。(HealthDay News 2017年3月10日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/mediterranean-diet-985/mediterranean-diet-may-ease-chronic-pain-of-obesity-720247.html

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Close up of elderly person with walking zimmer

骨粗鬆症による骨折は男性のほうが致命的

骨粗鬆症に関連する骨折後の死亡率は、男性のほうが女性よりも高いことがわかった。米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)助教授で整形外科医のAlan Zhang氏らの報告。

米国では、骨粗鬆症の患者は4400万人を超え、この疾患により年間約200万件の骨折が生じている。今回の研究によると、骨粗鬆症に関連した初回の「脆弱性骨折」が起きる可能性は女性のほうが高かったが、その後に脆弱性骨折が再び生じる可能性は男性でも同程度であり、死亡リスクは男性のほうが高かったという。

Zhang氏らの研究では、骨粗鬆症を有し、2005~2009年に骨折を生じた65歳以上の米国患者100万人超のデータを分析した。対象者の87%は女性であった。骨折から1年後の死亡率は、男性で約19%、女性で13%であった。死亡率には性差がみられたが、足関節骨折のみは例外で、男女ともに8%強であった。

女性では、初回の骨折が起こる可能性は男性の5倍であったものの、その骨折後3年以内にさらなる骨折を生じるリスクはやや低かった。初回の骨折で手術を要した男性は、3年以内にさらなる骨折を生じる可能性が高かった。脊椎圧迫骨折の場合のみ、続発する骨折のリスクは男女で同程度であった。

Zhang氏は、「本研究により、骨粗鬆症に関連する脆弱性骨折リスクには、患者の性別が影響する可能性があることが示された」と話している。この研究結果は、米サンディエゴで3月14~17日に開催された米国整形外科学会(AAOS)年次集会で発表された。なお、学会発表された研究は、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなす必要がある。(HealthDay News 2017年3月15日)

https://consumer.healthday.com/bone-and-joint-information-4/osteoporosis-news-514/osteoporosis-fractures-may-be-deadlier-for-men-720665.html

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Unhealthy man blowing his nose into a tissue

今からできる春のアレルギー対策

「春の主なアレルゲンは、樹木の花粉とカビである」と、米ローワン大学オステオパシー学部(ニュージャージー州)のJennifer Caudle氏は話す。特に冬に暖かかった場合、環境中のカビ胞子が休眠せず増殖して広がりつづけることがある。また、春になると樹木が開花し始めるが、その時期も気候により変化する。アレルギー反応を引き起こす花粉を放出する種はさほど多くないが、花粉は軽く、微風でも遠距離に飛散するため、住む場所にかかわらず影響があるという。

これらのアレルゲンを吸入すると、鼻粘膜の腫れ、目のかゆみ、喉の炎症、過剰な粘膜産生を引き起こす化学物質が放出される。「症状は市販のアレルギー薬で十分抑えられる可能性があり、症状の徴候が出始めたときに服用すると良い。最も良いのは、アレルギーが始まる前に服用を開始することだ」と、同氏は話す。

Caudle氏は、これらのアレルギーの予防策を紹介している。

・樹木が花粉を放出している早朝の時間帯は屋外に出ず、家や車の窓を閉めたままにし、車の換気口も閉めておく。
・枕に花粉がつかないよう、帰宅後、特に夕方には髪を洗うことを検討する。
・外に出たペットをベッドに入れない。
・花粉が室内に広がらないように、人が家に入るときには靴を脱いでもらう。
・洋服を外に干さない。
・カーペットに掃除機を週2回かける。
・空調システムのフィルタを頻繁に取り換える。
(HealthDay News 2017年3月9日)

https://consumer.healthday.com/respiratory-and-allergy-information-2/nasal-allergy-news-18/early-allergies-payback-for-a-mild-winter-720444.html

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Man Covering his Ears

男性型脱毛症と低身長に遺伝的な関連

男性型脱毛症は低身長と遺伝子的に関連していることが、ボン大学(ドイツ)のStefanie Heilmann-Heimbach氏らの研究で示唆された。

同氏らは、若年性脱毛症のある男性約1万1,000人と脱毛のない男性1万2,000人の遺伝子を分析した。その結果、若年性脱毛症のリスクを上昇させるヒトゲノムの変異63個が特定され、その変異の一部は、身長などの他の身体的特徴や疾患とも関連することがわかったという。

以前の研究で、若年性脱毛症は前立腺がんリスク上昇と関連するとされていたが、このことも今回の研究で裏づけられた。ただし、朗報もある。これまでの理論では、若年性脱毛症の男性は心疾患リスクが高いとされていたが、この知見は支持されなかった。一方、思春期の早さ、肌の色の白さ、骨密度の高さが脱毛症と関連することが判明した。

研究共著者の同大学のMarkus Nothen氏は、「日光を浴びると骨を増やす栄養素であるビタミンDがつくられることから、肌の色の白さや骨密度の高さとの関連には、ビタミンDが関与している可能性がある。脱毛症の男性のほうが、日光をより上手に利用し、ビタミンDを合成できるのかもしれない。この知見は、白人男性で脱毛が特に早い理由の説明に役立つ可能性もある」と話している。

研究は、「Nature Communications」オンライン版に3月8日掲載された。(HealthDay News 2017年3月10日)

https://consumer.healthday.com/men-s-health-information-24/hair-loss-news-342/short-bald-men-may-have-their-genes-to-blame-720554.html

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1-2 HDN3月16日「ヘルスハイライト」No.1

米国の寝室事情 ―性交渉が減少傾向に

米国では以前よりも性交渉が減少しているという調査結果が、米サンディエゴ州立大学心理学教授のJean Twenge氏らにより報告された。

米国成人2万6,000人超の調査結果から、性交渉は1995~1999年よりも2010~2014年のほうが年間で9回少ないことが判明した。また、既婚または同棲している場合でも、2000~2004年に比べて2010~2014年のほうが年間16回少なかった。

さらに、婚姻状況と性交渉の関係が過去数十年に比べて逆転していることが示されたという。1990年代には、既婚者では未婚者よりも性交渉が年間6回以上多かったが、2000年代半ばには逆転し、未婚者のほうが多くなった。また、若齢者では、親や祖父母が若かったころよりも性交渉が少なかった。

Twenge氏は、「ミレニアル世代(1980~2000年生まれ)とその後のいわゆるZ世代の性交渉は、実は両親や祖父母が若かった頃よりも少ない。これらの世代では決まったパートナーが少ないこともその一因だ」と話す。

年齢が大きな要因であることも判明した。20代では性交渉は年間80回以上だが、45歳では年間60回、65歳では年間20回になる。25歳時に性交渉の頻度はピークを迎え、その後は、毎年約3%減少する。労働時間の増加のせいだという意見があるかもしれないが、労働時間が長いほうが性交渉の頻度は高かったという。

研究結果は、「Archives of Sexual Behavior」オンライン版に3月6日掲載された。(HealthDay News 2017年3月7日)

https://consumer.healthday.com/pregnancy-information-29/love-sex-and-relationship-health-news-452/more-sleep-time-less-play-time-in-america-s-bedrooms-720419.html

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1-2 HDN3月16日「ヘルスハイライト」No.2

中高年のC型肝炎検査の実施率は低い ―米調査

2013年、米国予防医療作業部会(USPSTF)は1945~1965年生まれのすべての米国人に、C型肝炎ウイルスの検査を受けるよう勧告した。しかし、受診率はあまり上昇せず、勧告から2年経ってもやはり低いままであったことが、米国がん協会(ACS)のAhmedin Jemal氏らの調査でわかった。

米政府の健康調査に参加した1945~1965年生まれの人(ベビーブーマー世代)約2万4,000人のデータを分析した結果、C型肝炎検査の受診率は、2013年の12.3%から2015年には13.8%へと上昇していた。2015年の米国のベビーブーマー世代約7600万人のうち、同検査を受けたと回答したのは1050万人のみであった。

検査の受診には保険への加入状況も大きく影響しており、メディケア+メディケイド、メディケイドのみ、もしくは軍隊保険の加入者は、民間保険の加入者よりも受診率が高かった。また、女性よりも男性、高校卒以下の人よりも大学卒の人のほうが、受診率が高かった。

Jemal氏らは、「米国では推定350万人がC型肝炎に感染しており、その80%は1945~1965年生まれであるが、その大多数は自分が感染していることに気づいていない。今回の結果は、医療従事者やベビーブーマー世代の人にC型肝炎ウイルス検査について知ってもらい、各州で検査を義務化するなど革新的な戦略をとることの必要性を明確に示している」と話している。

この報告は、「American Journal of Preventive Medicine」オンライン版に3月8日掲載された。(HealthDay News 2017年3月8日)

https://consumer.healthday.com/infectious-disease-information-21/hepatitis-news-373/baby-boomers-get-an-f-for-hep-c-testing-720435.html

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4.1.1

殺虫剤のピレスロイドが子どもの行動障害に関連か

殺虫剤のピレスロイドに曝露した小児では行動障害リスクが高くなることが、フランス、レンヌ大学病院のJean-Francois Viel氏らの研究でわかった。ピレスロイドは、農薬や一部の防蚊剤、頭シラミ・ダニ・ノミの駆除剤などに広く使用されている。

ピレスロイドは他の殺虫剤と同様に、神経を障害する働きをもつため、近年、小児への影響が懸念されるようになっている。今回の研究は因果関係を証明したものではないが、重大な問題を提起する可能性がある。

今回の研究では、数百人の母親とその子どもを対象として、妊娠中および子どもが6歳のときの尿中のピレスロイド代謝産物の濃度を調べることにより、ピレスロイド曝露量を測定。さらに、6歳時の子どもの行動を評価した。

その結果、ピレスロイドと行動障害との間に関連が認められた。特に、妊娠中の母親においてピレスロイドに関連する特定の化学物質の尿中濃度が高い場合、小児の内在化問題行動(たとえば、相談して助けを求めることができないなど)のリスクが高かった。子どもにおけるそれらの化学物質の尿中濃度は、外在化問題行動(反抗的・破壊的な行動)のリスク上昇に関連していた。しかし一方で、ピレスロイドに関連する別の化学物質は、外在化問題行動のリスク低下に関連していた。

全体的にみると、ピレスロイド代謝産物の尿中濃度が最も高かった小児では、異常行動がみられる可能性が約3倍高かった。Viel氏らは、「ピレスロイドは脳内の神経シグナル伝達に影響し、行動障害の誘因となりうる。今回の研究は、環境中からのピレスロイド曝露を避けることが子どもの行動障害に関連する可能性があることを示唆している」と話している。

研究は、「Occupational & Environmental Medicine」オンライン版に3月1日掲載された。(HealthDay News 2017年3月2日)

https://consumer.healthday.com/environmental-health-information-12/pesticide-health-news-772/could-common-insecticides-be-tied-to-behavior-issues-in-kids-720155.html

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modern stove in mountain chalet

薪ストーブで心臓発作リスクが上昇?

薪を燃やすストーブによる汚染が、近隣に住む高齢者の心臓発作リスクを高める可能性があるとの研究報告が、「Epidemiology」オンライン版に2月3日掲載された。

カナダ、マギル大学(モントリオール)教授のScott Weichenthal氏らの今回の研究では、ブリティッシュコロンビアの3つの小都市、プリンスジョージ、カムループス、コートニー/コモックスのデータを分析した。

その結果、因果関係は証明できないものの、薪ストーブからの微粒子空気汚染(PM2.5)レベルが高いことは、心臓発作による入院の増加と関連している可能性があることが判明した。たとえば、寒い時期には薪ストーブによる汚染が最も大きく、65歳以上の人の心臓発作リスクは19%増加した。

「今回の知見から、大気汚染はその発生源が問題であり、心血管疾患に対しては、全てのPM2.5が同等に有害だというわけではないことが示唆された。特に木の燃焼による空気汚染の割合が大きくなると、心血管疾患との関連性が強まることがわかった」と、同氏は述べている。

肺の健康の専門家は、「この結果は他の研究の結果とも一致している。木の燃焼によって大気中に小さな粒子が放出され、気道を直接損傷し、これが炎症につながる。炎症が冠動脈に及べば心臓発作につながる可能性もある」と話している。(HealthDay News 2017年3月3日)

https://consumer.healthday.com/cardiovascular-health-information-20/heart-attack-news-357/wood-stoves-may-spark-heart-trouble-720172.html

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Sweating businessman due to hot climate

発汗量に「男女差」はないと判明

発汗量の差には、性別自体はほとんど関係しないという研究結果が、オーストラリア、ウロンゴン大学のSean Notley氏らにより報告された。この結果は、「Experimental Physiology」オンライン版に2月23日掲載された。

代わりに、発汗量に関連するのは身体の大きさであることがわかったという。これにより、大柄な人、つまりどちらかというと男性が、運動時や暑いときに汗をかきやすい理由を説明できる可能性がある。

Notley氏らによると、身体は、発汗または皮膚表面の血流増加のいずれかの方法で冷却される。体格と体型は、身体が熱を放出する際にどちらの冷却方法を使うかに影響を及ぼすという。

この冷却メカニズムについて調べるため、研究では男性36人と女性24人を対象に、運動時の皮膚の血流量と発汗量を分析した。ひとつの実験では、被験者は28℃、相対湿度36%という身体の冷却を引き起こす条件下で軽い運動をした。同じ条件下で、中等度の運動をする実験も実施された。

両方の実験で、男女の被験者で同様の体温変化がみられた。しかし、被験者が小柄であるほど、冷却に対する発汗への依存が少なかった。その代わりに、小柄な被験者では体重1kgあたりの表面積が大きく、熱の放出は血液循環量の増加に大きく依存していた。

Notley氏は、「熱ストレスを受けたときの発汗や皮膚の血流には、性別が影響を及ぼすと長い間考えられてきた。しかし、運動中にみられる熱放散反応は、身体が体温をうまく調節できる状況であれば、性別に依存しないことが判明した」と述べている。(HealthDay News 2017年2月24日)

https://consumer.healthday.com/general-health-information-16/perspiration-530/don-t-sweat-it-gender-doesn-t-dictate-perspiration-rate-720031.html

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高齢者の骨には乳製品とビタミンDが有益

ビタミンDサプリメントと特定の乳製品を併用することで、加齢による骨量減少を防げる可能性があるとの報告が、「Journal of Nutrition」オンライン版に3月1日掲載された。米ハーバード大学関連機関のヘブライ・シニアライフ老化研究所の Shivani Sahni氏らが米マサチューセッツ大学とともに実施した研究。

高齢者が牛乳、ヨーグルト、チーズを摂取していると、脊椎の骨塩密度が高く、股関節の骨量減少が少なかったが、この関連性はビタミンDサプリメントも摂取していた場合に限られたという。

米国立関節炎・筋骨格・皮膚疾患研究所(NIAMS)の資金援助を受けて実施された今回の研究では、フラミンガム研究の参加者を対象とした。この研究は、1948年に始まり、マサチューセッツ州フラミンガムの住民の健康と習慣を追跡した長期研究である。

Sahni氏らによれば、ビタミンDはカルシウムの吸収を促進し、骨の構築を助け、骨量減少を予防する。同氏は、「今回の研究は牛乳以外の乳製品を検討していることから重要である。骨密度と乳製品の関連性は、十分なビタミンD摂取に左右される。ただし、この結果を確認するにはさらに研究を重ねる必要がある」と述べている。

骨粗鬆症は50歳以上の米国人では推定1000万人に認められる。この疾患は、骨折、身体機能の低下、QOLの低下、さらには死亡のリスクを高める。米国立骨粗鬆症財団(NOF)によると、さらに4400万人の米国人では骨密度が低く、骨折リスクが高いという。(HealthDay News 2017年3月1日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/food-and-nutrition-news-316/older-bones-benefit-from-dairy-plus-vitamin-d-720148.html

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