炎症性腸疾患(IBD)患者の約3分の2が、1つ以上の食品カテゴリーの部分除去もしくは完全除去を報告しているとの研究結果が、「United European Gastroenterology Journal」5月号に掲載された。.ロレーヌ大学およびナンシー大学病院(フランス)のOlivier Bonsack氏らは、IBD患者434人を対象に匿名調査を実施し、食品除去と絶食の実施率を明らかにし、関連するリスク因子を特定した。.解析の結果、回答者の36.6%が1つ以上の食品カテゴリーを完全除去しており、62.4%が部分除去していた。患者の3分の1弱(30.8%)が、断続的、部分的、あるいは完全な絶食を報告した。食品除去は、疾患活動性(オッズ比1.7)および低分子薬または治験薬による治療(同4.0)との独立した関連があった。絶食は、狭窄の既往(同2.0)および活動性疾患(同1.9)と関連していた。.著者らは「食事はIBD患者にとって重要な問題である。IBD患者の半数以上が、症状が特定の食物によって誘発または悪化すると考えている。長期的な食事制限および潜在的な栄養欠乏という課題を考慮すると、ケアの質を改善するために体系的な栄養評価が必要である」と述べている。.なお、複数人の著者が製薬業界との利益相反(COI)に関する情報を開示している。(HealthDay News 2023年5月5日).https://consumer.healthday.com/physician-s-briefing-ibd-2659961647.html.Copyright © 2023 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock
炎症性腸疾患(IBD)患者の約3分の2が、1つ以上の食品カテゴリーの部分除去もしくは完全除去を報告しているとの研究結果が、「United European Gastroenterology Journal」5月号に掲載された。.ロレーヌ大学およびナンシー大学病院(フランス)のOlivier Bonsack氏らは、IBD患者434人を対象に匿名調査を実施し、食品除去と絶食の実施率を明らかにし、関連するリスク因子を特定した。.解析の結果、回答者の36.6%が1つ以上の食品カテゴリーを完全除去しており、62.4%が部分除去していた。患者の3分の1弱(30.8%)が、断続的、部分的、あるいは完全な絶食を報告した。食品除去は、疾患活動性(オッズ比1.7)および低分子薬または治験薬による治療(同4.0)との独立した関連があった。絶食は、狭窄の既往(同2.0)および活動性疾患(同1.9)と関連していた。.著者らは「食事はIBD患者にとって重要な問題である。IBD患者の半数以上が、症状が特定の食物によって誘発または悪化すると考えている。長期的な食事制限および潜在的な栄養欠乏という課題を考慮すると、ケアの質を改善するために体系的な栄養評価が必要である」と述べている。.なお、複数人の著者が製薬業界との利益相反(COI)に関する情報を開示している。(HealthDay News 2023年5月5日).https://consumer.healthday.com/physician-s-briefing-ibd-2659961647.html.Copyright © 2023 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock