炎症性腸疾患（IBD）患者にとって、腸管超音波（IUS）によるモニタリングは治療変更までの期間を短縮し、寛解までの期間も短縮するとの研究結果が、米国消化器病学会年次総会（ACG2023、10月20～25日、カナダ・バンクーバー）で10月24日報告された。.米シカゴ大学医学部のNoa Krugliak Cleveland氏らは、ウパダシチニブによる治療を受けたIBD患者を対象に後ろ向き解析を実施し、IUSモニタリングを受けた患者と従来の管理を受けた患者で、治療変更までの期間と臨床的寛解までの期間を検討した。IBD治療のためにウパダシチニブを投与された患者は105人であった。解析対象は、そのうち20人の患者が受けた臨床的評価30件（IUS群11件、非IUS群19件）であった。.解析の結果、治療変更までの平均期間は、IUS群では導入後1.1日であったのに対し、非IUS群では16.6日であった。治療変更には、ウパダシチニブによる寛解導入療法の延長、ステロイド治療の開始、その他の治療法の開始などがあった。IUS群では5人（71.4％）、非IUS群では6人（75％）が、それぞれ26.8日と55.3日までに臨床的寛解を達成した。非IUS群では、治療変更の遅延の理由として、検査結果や内視鏡検査の待機期間、チームメンバー間のコミュニケーション、医療機関受診の予約日待ちなどが挙げられた。IUS群における遅延の理由は、紹介医との診察待ちであった。.著者らは、「IBDにおけるIUSを用いた疾患モニタリングは、従来の疾患モニタリング方法と比較して、早期の治療変更と寛解までの期間の短縮に関連している。IBDの管理において、IUSの継続的な普及と導入が求められる」と述べている。（HealthDay News 2023年10月25日）.https://www.healthday.com/healthpro-news/acg-intestinal-ultrasound-monitoring-cuts-time-to-treatment-change-in-ibd.Copyright © 2024 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock
炎症性腸疾患（IBD）患者にとって、腸管超音波（IUS）によるモニタリングは治療変更までの期間を短縮し、寛解までの期間も短縮するとの研究結果が、米国消化器病学会年次総会（ACG2023、10月20～25日、カナダ・バンクーバー）で10月24日報告された。.米シカゴ大学医学部のNoa Krugliak Cleveland氏らは、ウパダシチニブによる治療を受けたIBD患者を対象に後ろ向き解析を実施し、IUSモニタリングを受けた患者と従来の管理を受けた患者で、治療変更までの期間と臨床的寛解までの期間を検討した。IBD治療のためにウパダシチニブを投与された患者は105人であった。解析対象は、そのうち20人の患者が受けた臨床的評価30件（IUS群11件、非IUS群19件）であった。.解析の結果、治療変更までの平均期間は、IUS群では導入後1.1日であったのに対し、非IUS群では16.6日であった。治療変更には、ウパダシチニブによる寛解導入療法の延長、ステロイド治療の開始、その他の治療法の開始などがあった。IUS群では5人（71.4％）、非IUS群では6人（75％）が、それぞれ26.8日と55.3日までに臨床的寛解を達成した。非IUS群では、治療変更の遅延の理由として、検査結果や内視鏡検査の待機期間、チームメンバー間のコミュニケーション、医療機関受診の予約日待ちなどが挙げられた。IUS群における遅延の理由は、紹介医との診察待ちであった。.著者らは、「IBDにおけるIUSを用いた疾患モニタリングは、従来の疾患モニタリング方法と比較して、早期の治療変更と寛解までの期間の短縮に関連している。IBDの管理において、IUSの継続的な普及と導入が求められる」と述べている。（HealthDay News 2023年10月25日）.https://www.healthday.com/healthpro-news/acg-intestinal-ultrasound-monitoring-cuts-time-to-treatment-change-in-ibd.Copyright © 2024 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock
