運動はどんな人にもメリットがあるが、ストレス軽減効果という点では、男性よりも女性の方がより多くの恩恵を受けられることが、米ギャラップ社が発表した健康・幸福指数に関する調査報告書で明らかになった。毎日運動している女性は、運動していない女性に比べてストレスを自覚する割合が20%低く、このストレス軽減効果は男性の約3倍に上るという。 米国の成人約1万7,000人を対象に昨年行われた調査に基づくと、30分以上の運動を週に6日間以上行っている女性は、全く運動していない女性に比べてストレスレベルが顕著に低いことが分かった。例えば、運動をしていない女性の56%が強いストレスを感じていると回答したのに対して、毎日体を動かしている女性はその割合が45%だった。つまり、ストレスを感じる程度が相対的に20%低かった。 一方、女性に比べて男性の場合、運動の効果が限られていた。運動をしていない男性の43%がストレスを感じていると回答し、毎日運動している男性でもその割合は40%であり、その差は3パーセントポイント(相対的には7%)に過ぎなかった。 このような性差が生じる原因として研究者らは、女性の方がベースラインのストレスレベルが高いために、運動によって改善できる範囲が大きいからではないかと考えている。なお、運動習慣そのものには性別による大きな差はなく、男性の14%と女性の12%が週に6~7日運動し、男性の26%と女性の28%が全く運動していなかった。 年齢も、ストレスに対する運動の軽減効果に影響を及ぼしていた。18~44歳の女性の場合、ストレスを感じるとの回答は、運動をしていない人では68%、毎日運動している人では54%という差であった。これに対して65歳以上の高齢女性では、その差が12パーセントポイント(39%と27%)であった。しかし、高齢男性では運動習慣による差がほとんど見られなかった(25%と24%)。 報告書によると、運動で汗をかくことと気分が改善することの関連には、体内での化学反応が関係しているという。運動は体内の主要なストレスホルモンであるコルチゾールの影響を抑制する一方、ドーパミンやエンドルフィンなどの“気分を良くする”物質を増やし、ホルモンバランスの調節にも役立つ。 ギャラップ社の研究者らは、社会的要因もストレスの性差に影響している可能性があると指摘している。女性は友人と一緒に運動したり、グループレッスンに参加したりする傾向が強く、そのことが社会的なサポートとなって不安を和らげるように作用する。また、女性は男性に比べて睡眠の悩みを抱えていることが多く、運動の睡眠改善効果が女性にとってはより強い恩恵となって、ストレスが解消されやすくなる可能性があるとのことだ。研究者らはさらに、「労働環境もストレスの性差に影響している可能性があり、長時間の労働をしている人は自分の裁量で労働時間を加減できる立場の人よりもストレスが多く、かつ、運動に充てる時間が少ないのではないか」と付け加えている。 なお、本調査では、米国成人の46%が調査前日に強いストレスを感じたと回答していた。そして、運動日数が多いほどストレスが少ないという明確な傾向が認められた。(HealthDay News 2026年1月7日) https://www.healthday.com/health-news/exercise-and-fitness/the-gender-stress-gap-women-benefit-most-from-a-daily-workout Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock