習慣的な身体活動の基盤は、従来考えられていたよりもかなり早い時期に形成される可能性のあることが報告された。2歳のころに活発に走り回っていた子どもは、10代になってからの身体活動量が多いという。モントリオール大学(カナダ)のKianoush Harandian氏らの研究の結果であり、詳細は「Journal of Developmental & Behavioral Pediatrics」に4月29日掲載された。世界保健機関(WHO)は、世界中の10代の若者の約80%が身体活動不足であると警告しているが、そのような状況を変えるための一つの道筋が示されたと言える。この研究では、カナダのケベック州で1997~1998年に生まれた子どもの発育・発達や健康状態を追跡している「ケベック州児童発達縦断研究(QLSCD)」の参加者1,668人(男子849人、女子819人)のデータが解析された。QLSCDでは、子どもが2歳半の時点で、体を使った遊び、スクリーンタイム(テレビなどの視聴時間)や睡眠時間などの状況を保護者に調査。さらに、子どもが12歳になった時点で、屋外で遊ぶ時間や身体活動習慣を本人に質問していた。解析の結果、2歳半時点のシンプルな3つの習慣が、10代になってからの身体活動習慣と関連していることが明らかになった。3つの習慣とは、「親や養育者との活動的な遊び」、「スクリーンタイムの制限(1日1時間未満)」、「十分な睡眠(昼寝を含めて11~14時間)」である。これらの該当数が1項目多いごとに、12歳時点での屋外で遊ぶ時間が1日あたり約5分長いという関連が認められた。ただし、この研究に参加した子どものうち、2歳半時点でこれら3つを全て満たしていたのは、10人に1人にも満たなかった。子どもの活発な身体活動を推進する主要な存在は、親であることも分かった。親は単なる幼児の見守り役ではなく、子どもの生活リズムや習慣を形成する重要な役割を担っていることが示唆された。幼児期の遊びに親が積極的に参加することで、子どもは体を動かすことを苦痛ではなく、喜びとして捉えることができるようになると考えられた。論文の筆頭著者であるHarandian氏は、「親子で一緒に遊んだり、体をともに動かしたりする時間を持つことは、健康的で持続的な生活習慣を確立するための、最も強力な手段であるように思われる。このような共通の経験は、子どもたちが運動を、楽しさや意欲、日常のルーティンと結び付けるのに役立つ」と語っている。この研究では、男子に比べて女子は思春期に入る時期に身体活動が減少する傾向のあることも分かった。12歳になるまで、自由な時間に活動的な生活を送っていた子どもの割合は、男子は約25%だったが女子はわずか約15%だった。ただし、幼児期にスクリーンタイムが制限され、活発な遊びを多く経験していた女子は、成長とともにスポーツや高強度運動にもより積極的に取り組むようになるという、強い傾向が認められた。論文の上席著者である同大学のLinda Pagani氏は、「家族の習慣は、子どもの発達全体を通して生活習慣の形成につながる。幼いころから活発な遊びを促し、スクリーンタイムを制限し、質の高い睡眠を取るように促すことで、親は子どもに対して大きな影響を持続的に与えることができる」と解説している。(HealthDay News 2026年4月17日) https://www.healthday.com/health-news/child-health/how-playtime-at-age-2-especially-with-parents-shapes-teen-fitness-habits Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Andriy_Medvediuk/Adobe Stock