豆類(エンドウ豆、レンズ豆、ヒヨコ豆など)および大豆製品(大豆、豆腐、味噌など)の摂取が、高血圧発症リスクの低下に役立つ可能性を示唆するデータが報告された。それらの摂取量が多い人には、高血圧が少ないという。植物性食品に関する英国の医療専門家団体(Plant-Based Health Professionals UK)のMichael Metoudi氏らの研究によるもので、詳細は「BMJ Nutrition, Prevention & Health」に5月7日掲載された。これまでに行われたいくつかの研究で、豆類や大豆製品の摂取量が多いほど高血圧のリスクが低いことが示唆されてはいるが、結果の一貫性が十分でない。これを背景としてMetoudi氏らは、豆類や大豆製品の摂取と高血圧リスクとの関連性を明らかにするため、システマティックレビューとメタ解析を実施した。PubMedおよびEmbaseに2025年6月14日までに収載された文献を対象とする検索の結果、12件の前向きコホート研究を報告した10報の論文が抽出された。12件のうち5件は米国からの報告であり、そのほかに中国から2件、英国、フランス、日本、韓国、イランから各1件報告されていた。研究参加者数は1,152~8万8,475人の範囲だった。豆類の摂取量と高血圧リスクの関連を検討した10件の研究のうち、3件は摂取量が多い人の方が少ない人よりも高血圧リスクが低いと報告しており、7件は有意差がないと報告していた。メタ解析の結果、豆類の摂取量が多い人は少ない人よりも高血圧リスクが16%低いという関連が示された(相対リスク〔RR〕0.84〔95%信頼区間0.77~0.93〕)。大豆製品の摂取量と高血圧リスクを検討した7件の研究のうち、4件は摂取量が多い人の方が少ない人よりも高血圧リスクが低いと報告しており、3件は有意差がないと報告していた。メタ解析の結果、大豆製品の摂取量が多い人は少ない人よりも高血圧リスクが19%低いという関連が示された(RR0.81〔同0.70~0.93〕)。用量反応解析から、豆類に関しては1日の摂取量が約170gまでは、摂取量が多いほど高血圧リスクが低いという直線的な関係が見られた。大豆製品に関しては非線形の関係が見られ、1日の摂取量が60~80gほどでリスク低下がほぼ頭打ちになることが判明した。 この結果について著者らは、「豆類や大豆に豊富に含まれる、カリウム、マグネシウム、食物繊維などの栄養素が、高血圧リスクを抑制するように働くのではないか」と述べている。なお、英国や欧州における豆類の摂取量は1日に8~15gほどであり、心血管系の健康のために推奨されている65~100gを大きく下回っているとのことだ。「BMJ Nutrition, Prevention & Health」誌の運営に関与している英国のシンクタンク(NNEdPro Global Institute for Food, Nutrition and Health)のSumantra Ray氏は、「この報告は、植物性食品の心血管保護効果を支持するものだ。本論文の著者らは、世界的な高血圧の負担軽減に向けて、豆類や大豆製品の摂取を増やす食事戦略を支持するエビデンスを強化したと言える」とコメントしている。(HealthDay News 2026年5月8日) https://www.healthday.com/health-news/cardiovascular-diseases/plant-based-foods-may-help-lower-risk-of-high-blood-pressure Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock (参考情報)Abstract/Full Texthttps://nutrition.bmj.com/content/early/2026/05/04/bmjnph-2025-001449