2型糖尿病(T2DM)患者のがんの罹患率は糖尿病ではない人よりも高く、特に肥満関連がんでその差が大きいとする研究結果が、第62回欧州糖尿病学会(EASD2026、9月28日~10月2日、イタリア・ミラノ)で報告された。ステノ糖尿病センター(デンマーク)のTinne Laurberg氏らが、同国における全国規模のレジストリデータを用いた検討で明らかにした。T2DM患者は発がんのリスクが高いことが知られているが、罹患率の長期的な推移に関するデータは少ない。Laurberg氏らの研究では、デンマークの18~99歳の住民における1996~2022年のがん罹患率を、T2DMの有無で比較し経時的な傾向を分析した。なお、がんは肥満関連がんとその他のがんに大別し、肥満関連がんには腎臓がんや主な消化管がん(大腸がんなど)、女性生殖器がんを含めた。追跡は、初回のがん診断、国外転出、死亡、2022年末のうち、いずれか早い時点まで続けられた。27年間の追跡期間中に、T2DM患者では7万5,540件、非T2DM者では63万5,323件の初回のがん診断が記録されていた。T2DM患者の年齢調整罹患率比(asIRR)は、女性で1.19(95%信頼区間〔CI〕1.17~1.20)、男性は1.12(同1.11~1.13)だった。T2DM患者では特に、肥満関連がんのasIRRが高かった。例えば、女性T2DM患者の肥満関連がんのasIRRは1.26(1.24~1.28)、男性患者では1.46(1.44~1.48)であった。これに対し、T2DM患者の肥満関連以外のがんのasIRRは、女性で1.05(1.02~1.07)であり、男性で0.96(0.95~0.96)であった。さらに、肥満関連がんの罹患率は10年間当たり、T2DM患者で非T2DM者より大きく増加していた。具体的には、女性T2DM患者では10年間当たり7%(95%CI 5~9%)上昇し、非T2DM女性では2%(同1~3%)の上昇、男性では同順に10%(8~13%)、4%(3~5%)の上昇であった。肥満関連以外のがんの罹患率は、T2DM女性で10年間当たり31%(27~35%)上昇、非T2DM女性では17%(17~18%)の上昇、男性では同順に10%(8~12%)、11%(10~11%)の上昇であった。筆頭演者であるLaurberg氏は、「今回の研究結果は、T2DM患者におけるがんの負担が増大していることを浮き彫りにしている。糖尿病治療においては依然として、心血管疾患と腎臓病の予防が重要な優先事項であるものの、それらの合併症の治療成績が向上してきていることから、長期的な糖尿病ケアの一環として、がんリスクへの留意がより一層求められるようになるのではないか」と述べている。研究者らは、今回の研究が2型糖尿病とがんの関連のメカニズムを解明することを目的としたものではないことを指摘し、「示された明確な関連性の理解を深めるために、さらなる研究が必要」としている。なお、学会発表された研究結果は、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは一般に予備的なものと見なされる。(HealthDay News 2026年9月24日) https://www.healthday.com/health-news/cancer/cancer-twice-as-common-among-those-with-type-2-diabetes-study-finds Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock (参考情報)Abstract/Full Texthttps://easddistribute.m-anage.com/from.storage?image=DRQMKAdip9FzW2MCANbX49eVSmT7Q21rHDhACiDWSyYbndqttO-Q4saPE02zOf7_0