若年で2型糖尿病(T2DM)と診断された人には、注意欠如多動症(ADHD)や自閉症の有病率が高いとする研究結果が、第62回欧州糖尿病学会(EASD2026、9月28日~10月2日、イタリア・ミラノ)で報告された。英レスター大学糖尿病研究センターのJonathan Goldney氏らが、米国内の多施設の電子医療記録が統合されたリアルワールドデータベース(TriNetX US Collaborative Network)を用いた検討で明らかにした。若年発症T2DMの有病率は増加傾向にあり、この患者群では国が推奨する治療目標の達成率が低く、合併症リスクも高いことが知られている。中年期以降にT2DMを発症した患者に比べて、この患者群では、スティグマ(社会的偏見)の強さ、若年期特有の多忙な生活など、複数の障壁が存在すると考えられ、また十分な医療支援を受けられていない可能性もある。Goldney氏らは、T2DM患者における、ADHDや自閉症のような神経多様性(ニューロダイバーシティ)に関連する特性の有病率が、T2DM診断時の年齢によってどのように異なるのかを検討した。T2DM患者420万と、年齢や性別、人種/民族などをマッチングさせたT2DMを有しない1710万人から、80歳未満の340万組のマッチドペアを解析対象とした。T2DM診断年齢に基づき10歳刻みで層別化して比較した。その結果、20歳未満でT2DMと診断された人の14.4%がADHDと診断されていたのに対して、T2DMを有しない群でのその割合は6.7%だった(リスク比〔RR〕2.1〔95%信頼区間2.0~2.2〕)。また、自閉症に関しては20歳代でT2DMと診断された人の2.3%が該当し、T2DMを有しない群では0.6%だった(RR4.0〔同3.6~4.5〕)。T2DMの有無にかかわらず、ニューロダイバーシティに関連する特性の有病率は年齢が高くなるにつれて低下し、40歳以降では極めて低値であった。このような年齢に伴う全体的な有病率の低下とともに、T2DMを有する場合のADHDや自閉症のリスク比も低下していた。読字障害(ディスレクシア)についても同様の傾向が認められた。T2DMとニューロダイバーシティとの関連性について研究者らは、「睡眠障害、薬物使用、身体活動レベルの低下、精神疾患、医療へのアクセスの障壁など、多くの要因が関係している可能性がある」と述べている。筆頭演者であるGoldney氏は、「T2DMと診断された人にニューロダイバーシティの有病率が高いことを考慮に入れた、医療サービスの計画を立案すべきだ。ニューロダイバーシティを考慮することで、医療へのアクセスを改善し、実際に医療を利用する際の潜在的な障壁を軽減できる可能性がある」と語っている。同氏はまた、「若年期にT2DMと診断される人が増加している。この現状において、糖尿病とADHDや自閉症の双方を抱える人々の医療ニーズを満たすことは、欠くことのできない課題である」と付け加えている。なお、学会発表された研究結果は、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは一般に予備的なものと見なされる。(HealthDay News 2026年9月29日) https://www.healthday.com/health-news/diabetes/early-onset-type-2-diabetes-more-likely-in-people-with-adhd-autism Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock (参考情報)Abstract/Full Texthttps://easddistribute.m-anage.com/from.storage?image=DRQMKAdip9FzW2MCANbX4-IG3w4-XkVRIL_iatAcfXjy0_6__dofRqdaobl-_2OU0