眼疾患のある患者の約5人に1人が、科学的根拠や信頼性が疑わしいと感じる治療法に遭遇した経験があり、そのうち約4人に1人が実際にその治療を受けていたことが、新たな研究で明らかになった。こうした治療を受けた患者の中には、視力の悪化などの健康被害や経済的負担を報告した人もいたという。この研究結果は、「JAMA Ophthalmology」に9月24日付で掲載された。この研究は、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の研究者らが実施したもの。研究を共同で主導したUCLの眼科学博士研究員であるLee Jones氏は、「今回の研究結果は、科学的根拠に基づく治療法と、企業が根拠なく効果をうたう治療法とを患者自身が見分けられるよう支援することの重要性を示している」と述べている。研究グループは、米国または英国で眼疾患があると自己申告した18歳以上の成人955人を対象に、オンライン調査を実施した。その結果、182人(19.1%)が詐欺的だと思われる治療法に遭遇したことがあると回答し、そのうち48人(26.4%)が実際にその治療を受けていたことが分かった。疑わしい治療法について最初に知ったきっかけは、オンライン広告が57.7%と最も多かったが、眼科医療の専門家の診察中にその治療法を知ったケースもあった。また、診察中に疑わしい治療法を知った患者では、その他の経路で知った患者と比べて、実際にその治療を受ける可能性が高いことが明らかになった。調査対象となった治療法には、栄養補助食品やビタミン剤、鍼治療やホメオパシーなどの補完代替療法、幹細胞治療などの再生医療、低エネルギー電磁波を利用した機器、ハチ毒などの外用物質が含まれていた。疑わしい治療法に遭遇したものの、実際には治療を受けなかった患者134人のうち、105人(78.4%)は、その主な理由として治療法の信頼性に対する疑念を挙げていた。一方、実際に疑わしい治療を受けた患者の中には、健康被害を経験したと回答した人もいた。具体的には、3人が視力の悪化、2人が眼症状の増悪を報告していた。また、こうした治療に伴う経済的負担も報告された。研究グループは、今回の調査が患者の自己申告に基づくものであり、報告された治療法が実際に詐欺的なものだったかどうかは客観的に検証していないと説明している。また、調査の回答率が不明であることなどから、結果の一般化には限界があるとしている。Jones氏はUCLのニュースリリースの中で、「新たな治療法が次々と登場し、インターネット上での宣伝が世界的に拡大し続ける中、今回の結果は、医療従事者と患者の間で、科学的根拠に基づいた明確なコミュニケーションを図ることの重要性を浮き彫りにしている」と述べている。(HealthDay News 2026年9月29日) https://www.healthday.com/health-news/eye-care/bogus-treatments-common-for-people-with-vision-loss Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock (参考情報)Abstract/Full Texthttps://jamanetwork.com/journals/jamaophthalmology/fullarticle/2854459 Press Releasehttps://www.ucl.ac.uk/news/2026/sep/nearly-one-five-people-sight-loss-report-encountering-bogus-treatments