妊娠中の「よたよた歩き」により、実際に女性の転倒リスクが高くなることが、広島大学大学院医歯薬保健学研究科教授の新小田幸一氏らの研究でわかった。研究論文は、「Applied Ergonomics」7月号に掲載された。妊娠による腹部のふくらみによって、女性の歩き方、さらには椅子からの起立や歩行中の方向転換などの日常動作が変化する。この変化により、妊婦の転倒リスクが70歳以上の女性と同程度である理由を説明できる可能性があるという。.同氏らは3Dモーションピクチャーという三次元録画システムを用いて、妊婦8人の妊娠初期・中期・後期の各時点と、妊娠していない女性7人の生体力学モデルを作製した。.コンピュータ解析で作製した、平均的な妊婦の仮想モデルから、妊娠すると歩き方が変わる理由が確認された。妊娠初期であっても、女性の重心は前方に移行していた。その結果として、立位では身体を後方にそり、歩行中は股関節をあまり曲げないため、つまずいたりバランスを崩したりするリスクが高まる。.新小田氏は、「人間の動作を調べる生体力学研究は、安全な建築環境をつくるなど、多くの目的に役立つ」と話す。筆頭著者である同大学大学院生の須永康代氏は、「このモデルは、妊婦の出産前後の安全かつ快適な生活に寄与するというわれわれの目標の手始めに過ぎない。本モデルを適用し、日常生活上のこれらの懸念を解決できることを期待している」と述べている。(HealthDay News 2016年7月1日).https://consumer.healthday.com/senior-citizen-information-31/fall-health-news-748/how-pregnancy-ups-risk-for-falls-712399.html.Copyright (c) 2016 HealthDay. All rights reserved.
妊娠中の「よたよた歩き」により、実際に女性の転倒リスクが高くなることが、広島大学大学院医歯薬保健学研究科教授の新小田幸一氏らの研究でわかった。研究論文は、「Applied Ergonomics」7月号に掲載された。妊娠による腹部のふくらみによって、女性の歩き方、さらには椅子からの起立や歩行中の方向転換などの日常動作が変化する。この変化により、妊婦の転倒リスクが70歳以上の女性と同程度である理由を説明できる可能性があるという。.同氏らは3Dモーションピクチャーという三次元録画システムを用いて、妊婦8人の妊娠初期・中期・後期の各時点と、妊娠していない女性7人の生体力学モデルを作製した。.コンピュータ解析で作製した、平均的な妊婦の仮想モデルから、妊娠すると歩き方が変わる理由が確認された。妊娠初期であっても、女性の重心は前方に移行していた。その結果として、立位では身体を後方にそり、歩行中は股関節をあまり曲げないため、つまずいたりバランスを崩したりするリスクが高まる。.新小田氏は、「人間の動作を調べる生体力学研究は、安全な建築環境をつくるなど、多くの目的に役立つ」と話す。筆頭著者である同大学大学院生の須永康代氏は、「このモデルは、妊婦の出産前後の安全かつ快適な生活に寄与するというわれわれの目標の手始めに過ぎない。本モデルを適用し、日常生活上のこれらの懸念を解決できることを期待している」と述べている。(HealthDay News 2016年7月1日).https://consumer.healthday.com/senior-citizen-information-31/fall-health-news-748/how-pregnancy-ups-risk-for-falls-712399.html.Copyright (c) 2016 HealthDay. All rights reserved.