他臓器への転移がみられる前立腺がんの男性は、遺伝子検査を検討したほうがよいことが、新たな研究で示された。先天的なDNA修復遺伝子の異常を調べる検査により、患者や家族が健康およびがんリスクに関する重要な情報を得られる可能性があるという。研究の筆頭著者の1人である米メモリアル・スローン・ケタリング(MSK)がんセンター(ニューヨーク市)のMichael Walsh氏は、「小児にみられる一部のがん症候群を除けば、前立腺がんは最も遺伝性の強いがんである。歴史的には、がんを引き起こす遺伝子変異を特定する主な利点は予防と早期発見であったが、現在はゲノム情報を用いた有効な標的治療にも利用できる」と同氏は話す。.今回の研究では、進行性前立腺がんとDNA修復遺伝子の変異に関連がみられることが明らかにされた。この変異は、進行性前立腺がん患者では転移のない前立腺がん患者に比べて、はるかに頻繁に認められるという。.さらに、修復遺伝子に異常のある男性は、変異のない男性に比べて、近親者に前立腺がん以外のがんがみられる比率が高かった。この知見が、がんリスクの高い家系を特定し、後の世代のがんを予防するのに役立つ可能性があると、研究グループは指摘している。.研究上席著者の1人でMSKニーハウス遺伝性がんゲノミクスセンターのKenneth Offit氏は、この知見は2つの理由で興味深いと述べている。「第1に、進行性前立腺がんの男性にもれなくDNA修復遺伝子の検査を実施すべきだと示された今、この知見が臨床診療に変化をもたらす可能性がある。第2の重要な知見は、こうした患者の家系では、前立腺がんや乳がん、卵巣がん、膵臓がん以外の予想していなかったがんが発見されたことであり、今後の研究を促進すると思われる」と同氏は話す。.DNA修復遺伝子の異常が、がんの転帰の予測に有用であるかを明らかにするには、さらに研究を重ねる必要があるという。今回の研究チームには、MSKがんセンター、フレッド・ハッチンソンがん研究センター(シアトル)、ダナ・ファーバーがん研究所(ボストン)、ワシントン大学医学部、ミシガン大学および英ロンドン大学がん研究所(ICR)の研究者らが参加した。この知見は「New England Journal of Medicine」オンライン版に7月6日掲載された。(HealthDay News 2016年7月6日).https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/prostate-cancer-news-106/men-with-advanced-prostate-cancer-should-be-considered-for-genetic-testing-712587.html.Copyright (c) 2016 HealthDay. All rights reserved.