新たに開発された複合リスクスコアが、再発しやすい膵臓がんサバイバーの予測に役立つことが、新たな研究で示唆された。このスコアは、膵臓の腫瘍を外科的に切除され、かつリンパ節転移のない患者に対するフォローアップ医療をより適切に管理するのに役立つ可能性がある。米シダーズ・サイナイ医療センターのCristina Ferrone氏らによるこの研究結果は、「JAMA Surgery」に12月17日掲載された。 Ferrone氏は、「これまでは見逃されがちだった再発リスクの高い患者を特定できる方法が、今や手に入った。これにより、この患者集団に対するケアのあり方を実質的な形で変えることができる」と述べている。 このスコアは、比較的まれで、一般に進行が緩やかな膵神経内分泌腫瘍(pancreatic neuroendocrine tumors)の患者を対象としている。局所性膵神経内分泌腫瘍では、リンパ節転移が膵切除後の再発を強く予測する因子とされているが、実際には、多くの患者がリンパ節転移のない状態で再発する。そこで研究グループは、リンパ節転移のない膵神経内分泌腫瘍患者770人(平均年齢58.7歳、男性52.6%)を対象に、再発と生存のリスクを予測するツールを開発し、その性能を検証した。 対象患者の10.6%(82人)において、手術から中央値32.4カ月後に、主に肝臓にがんの再発が認められた。多変量解析により、再発と独立して関連する因子として、1)男性(オッズ比2.21)、2)腫瘍サイズが3cm以上(同2.64)、3)世界保健機関(WHO)分類でグレード2以上(同3.70)、4)血管またはリンパ管浸潤(同3.84)、の4つが同定された。Ferrone氏らは、これらの因子を基に、13点満点で再発リスクを評価できるリスクスコアを構築し、内部コホートおよび外部コホートで検証した。その結果、判別能(AUC)はそれぞれ83%、95%と高値を示した。このリスクスコアに基づき、対象を低リスク・中リスク・高リスク群に層別化したところ、リスクが高いほど再発率も上昇し、各群間で有意な差が認められた。 以上のことからFerrone氏は、「現行のガイドラインでは、『一律対応』のアプローチが取られているが、本研究から、全ての患者に同じ強度のサーベイランスが必要なわけではないことが明らかになった。この結果は、現行診療における重要なギャップを埋めるものであり、今後、適切に管理された個別化医療かつ費用対効果の高いケアを実現するためのガイドライン改訂に影響を与えることが期待される」と述べている。(HealthDay News 2025年12月19日) https://www.healthday.com/health-news/cancer/risk-score-helps-predict-pancreatic-cancer-recurrence-study-says Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock