米疾病対策センター(CDC)の新たなデータによると、年末年始のホリデーシーズンをきっかけに米国全土でインフルエンザ患者が急増しており、地域によっては感染者数や入院者数が過去最多を記録している。12月下旬までに少なくとも750万人が感染し、8万1,000人以上が入院、3,100人が死亡した。死亡者には小児8人が含まれている。 地理的な広がりも急速で、12月30日時点で、1週間前のほぼ2倍に当たる32の州・管轄区域がインフルエンザ様疾患の活動レベルを「高い」または「非常に高い」と報告している。特に影響が大きいのがニューヨーク州とマサチューセッツ州である。ニューヨーク州保健局によると、12月20日までの1週間で約7万1,000件の感染例が報告され、2004年に現在の監視体制が始まって以来、最多の週間症例数となった。一方、ボストンでは症例数が114%増加し、新規感染者の多くを子どもが占めている。ミネソタ州では感染の急増を受け、少なくとも1校が冬休み直前に遠隔授業へ移行した。 専門家が特に懸念しているのは、インフルエンザA型の亜型であるH3N2が優勢であることだ。最近CDCが解析した検体のうち、91.8%をH3N2が占めている。H3N2は、特に高齢者において重症化しやすく、深刻な流行を引き起こすことで知られている。 米フレッド・ハッチンソンがん研究センターのJesse Bloom氏は、「ウイルスは、人々の免疫システムが病原体を認識しにくくなる程度に変異している」と述べている。同氏はCBSニュースに対し、この変異によって、感染を経験することで体が築いてきた防御をウイルスがすり抜けられるようになると説明した。 今シーズンのワクチンは、流行中のH3N2と完全には一致していない可能性が懸念されているものの、専門家は、ワクチン接種は依然として極めて重要だと強調する。英国のデータによれば、「不一致」があった場合でも、ワクチンは重症化による入院を防ぐ点で高い効果を示しており、その効果は特に子どもで顕著であるという。 残念ながら、今年のワクチン接種率は低い。CBSニュースによると、米国でこれまでに投与されたのは約1億3000万回にとどまっている。保健当局は未接種者に対し、ただちに接種するよう呼びかけている。Bloom氏は、「ワクチンが感染を完全に防ぐわけではないが、リスクを軽減することはできる」と語っている。 CDCによると、インフルエンザ予防の基本は、ワクチン接種に加え、体調不良の人との接触を避けること、こまめな手洗い、表面の消毒である。(HealthDay News 2026年1月2日) https://www.healthday.com/health-news/infectious-disease/holiday-flu-surge-drives-record-illness-across-the-us-heres-what-you-can-do Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock