未加工の食品を丸ごと食べる「ホールフード食」は、たくさん食べても体重を減らせる可能性の高いことが、新たな研究で示された。2週間にわたりホールフードのみで構成された食事(以下、ホールフード食)を取った人は、超加工食品を中心とする食事(以下、超加工食品食)のみを食べていた人と比べて食事の摂取量が57%も多かったが、食事からの摂取カロリーは1日当たり平均330kcal少なかったという。英ブリストル大学実験心理学教授のJeff Brunstrom氏らによるこの研究の詳細は、「The American Journal of Clinical Nutrition」に12月29日掲載された。 この研究では、超加工食品食とホールフード食の影響を比較した2019年の画期的な臨床試験のデータが再解析された。この試験の参加者は、2週間にわたって超加工食品食とホールフード食のいずれかを取り、その後、もう片方の食事を2週間にわたって取った。その結果、いずれの食事もカロリーが同じになるよう調整されていたにもかかわらず、超加工食品食を取っていた期間には1日の総カロリー摂取量が平均508kcal多いことが示された。また、同期間には体重が約0.9kg増えていたが、ホールフード食の期間には約0.9kg減少していた。 今回の事後解析でBrunstrom氏らは、ホールフード食の期間に参加者が実際に何を食べていたのかを詳しく調べた。その結果、ホールフード食に割り付けられていた期間には、全ての参加者が大量の果物や野菜を食べることを選び、1食で数百グラム食べることもあったことが分かった。ホールフード食の期間には超加工食品食の期間と比べて、飲料を除く食事の摂取量が1日当たり平均57%(726gに相当)多かった一方で、飲料を除く食事からのカロリー摂取量は平均15.3%(330kcalに相当)少なかった。 Brunstrom氏らによると、参加者が摂取したさまざまな種類の大量の果物や野菜には、より高カロリーのホールフードを選んでいた場合には十分に得られなかった必須ビタミンやミネラルが含まれていたという。共著者の1人であるマギル大学(カナダ)のMark Schatzker氏は、「もし参加者が高カロリー食品だけを食べていたら、いくつかの必須ビタミンやミネラルが不足し、最終的には微量栄養素欠乏に陥っていたかもしれない。その微量栄養素の不足は、低カロリーの果物や野菜によって補われていたのだ」と述べている。 研究グループは、「この結果は、人間には生来、食品の選択に影響する『栄養知能』が備わっている可能性を示唆している」と説明している。Brunstrom氏は、「今回の研究から、未加工の食品の選択肢が与えられると、人々は直感的に食べる喜びと栄養、満腹感のバランスが取れた食品を選び、同時に全体的なエネルギー摂取量は減ることが示された。これは極めて興味深い」と言う。 栄養知能は超加工食品の中から食品を選ぶ場面でも働いていたが、悪い方向に影響していた。研究参加者は、しばしばビタミン強化食品を通じて微量栄養素の必要量を満たす食品を選んでいたが、そのような食品は同時にカロリーも極めて高かった。例えば、ビタミンAを最も豊富に含む超加工食品は、フレンチトースト・スティックやパンケーキといった高カロリー食品だった。一方、ホールフード食の場合には、多くの参加者が低カロリーのニンジンやホウレンソウからビタミンAを摂取していた。 論文の上席著者であるブリストル大学のAnnika Flynn氏は、「このことは、超加工食品から大量のエネルギー(カロリー)と微量栄養素が同時に提供されることで、カロリーと栄養素の間の有益なトレードオフが無効になり、カロリー過多を引き起こす可能性があることを示している。対照的に、ホールフードはこの健康に有益なバランスを保つ働きを促し、パスタや肉といった高エネルギーの食品よりも、果物や野菜のような微量栄養素が豊富な食品を優先して選ぶよう人々を導くのだ」と述べている。(HealthDay News 2026年1月20日) https://www.healthday.com/health-news/nutrition/whole-foods-diet-allows-folks-to-eat-more-while-cutting-calories-analysis-shows Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: TATJANA BAIBAKOVA/Adobe Stock