高血圧の治療は継続的なモニタリングに基づいており、医師は、患者が自宅で定期的に測定した血圧値を基に治療方針を調整する。しかし、遠隔高血圧管理プログラムに参加した高血圧患者の約3分の2が、血圧計が無料で提供され、教育と個別支援が行われても、自宅で指示通りに血圧を測定しなかったことが、新たな研究で明らかになった。米マス・ジェネラル・ブリガム心血管研究所のOzan Unlu氏らによるこの研究結果は、「JAMA Cardiology」に1月21日掲載された。Unlu氏は、「現行のガイドラインでは、正確な測定値を得るために、頻回かつ厳密なタイミングでの血圧測定を求めているが、日常生活の中でそれを実現するのは困難な場合が多い」とニュースリリースで述べている。 研究グループによると、家庭血圧測定(HBPM)は診察室での測定よりも正確であることが多いという。このため、米国心臓協会(AHA)は現在、高血圧患者に対し、医師の診察前に、1分間隔で2回の測定を1日2回、最大7日間行い、その平均値を算出することを推奨している。論文の上席著者である米マス・ジェネラル・ブリガムの内分泌科医であるNaomi Fisher氏は、「診察室での単回の血圧測定は誤解を招く可能性がある。診察時のストレスや不安、直前の身体活動によって、血圧が一時的に高くなることがある。自宅で数日間にわたり1日複数回測定することで、患者の真の血圧をより正確に把握でき、治療をより適切に調整できる」と述べている。 今回の研究では、遠隔高血圧管理プログラムに参加した高血圧患者3,390人(年齢中央値61歳、女性57.8%)を対象に、患者のHBPMの実施状況を評価した。患者には、自動血圧計、HBPMの教育、ナビゲーターによる電話・メッセージでの個別支援が無料で提供された。参加者には、朝と夜の服薬前にそれぞれ2回ずつ血圧測定を行い、これを週6日以上継続することが求められた。これにより、測定回数は1週間当たり計24〜28回となる。測定値は自動的に医療スタッフへ送信された。 その結果、HBPMを指示通りに24〜28回実施したのは全体の34.8%(1,181人)に過ぎず、32.7%(1,107人)は1回も測定せず、14.3%(484人)は1〜11回の実施、18.2%(618人)は12〜23回の実施にとどまることが明らかになった。 研究グループは、「これらの結果は、糖尿病患者における持続血糖モニターのように、さらに簡便な血圧測定手段が必要であることを示している」と述べ、患者が毎週測定を忘れずに行う負担を減らすため、受動的に血圧を測定できるウェアラブルデバイスが有用である可能性があるとの見方を示している。Unlu氏は、「本研究で見られたギャップは、患者に日常生活の調整を強いることなく信頼性の高い血圧データを取得できる、負担の少ない技術の必要性を浮き彫りにしている」と述べている。(HealthDay News 2026年1月26日) https://www.healthday.com/health-news/cardiovascular-diseases/patients-cant-keep-up-with-at-home-blood-pressure-monitoring-researchers-report Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock