生涯を通じた過度の飲酒は、大腸がんのリスクを高めるようだ。新たな研究で、生涯を通じてアルコールを週に平均14杯以上摂取している人では、摂取量が1杯未満の人と比べて、大腸がんリスクが25%高いことが示された。一方、飲酒をやめた人では、前がん性ポリープ(大腸腺腫)の発生するリスクが低下することも示されたという。米国立がん研究所(NCI)のErikka Loftfield氏らによるこの研究結果は、「Cancer」に1月26日掲載された。 Loftfield氏は、「われわれの研究は、生涯にわたる飲酒の習慣が大腸腺腫および大腸がんリスクにどのように関係するのかを探った初期の研究の一つだ。元飲酒者のデータは限られていたものの、飲酒をやめることで、大腸腺腫リスクが軽度飲酒者と同程度に戻る可能性があることは励みになった」とニュースリリースで述べている。 この研究では、1993年から2001年にかけてNCIのがんスクリーニング試験であるProstate, Lung, Colorectal, and Ovarian Cancer Screening Trial(PLCO)に登録された15万4,887人の米国成人を対象に、生涯飲酒量と大腸がんおよび大腸腺腫との関連を検討した。対象者の食事歴法質問票(DHQ)の回答から、飲酒状況(現飲酒者、元飲酒者、生涯非飲酒者)を把握した。また、18〜24歳、25〜39歳、40〜54歳、55歳以上の各年齢区分における飲酒量について、それぞれの期間の年数を重みとして加重平均し、18歳からDHQ回答時点までの総年数で割ることで生涯の週平均飲酒量を算出し、1杯未満/週、1杯以上7杯未満/週、7杯以上14杯未満/週、14杯以上/週の4群に分類した。 大腸がんについては、8万8,092人が解析対象とされた。中央値14.5年の追跡期間中に1,679件の大腸がん症例が確認された(直腸247件、遠位結腸390件、近位結腸1,004件、不明または複数部位38件)。解析の結果、生涯平均飲酒量が14杯以上/週の現飲酒者では、1杯未満/週の現飲酒者に比べて大腸がんリスクが25%高かった(ハザード比1.25、95%信頼区間1.01〜1.53)。特に、直腸がんリスクは95%の上昇と顕著であった(同1.95、1.17〜3.28)。また、飲酒状況別に検討すると、現飲酒者のうち、一貫して14杯以上/週の大量飲酒を続けている人では、一貫して7杯未満/週の軽度飲酒を続けている人と比べて、大腸がんリスクが91%高かった(同1.91、1.17〜3.12)。一方、7杯以上14杯未満/週の人は1杯未満/週の人と比べて、大腸がんリスクが21%低いことも示された(同0.79、0.64〜0.97)。 大腸腺腫の解析は1万2,327人が対象となり、そのうち812人は追跡期間中に大腸腺腫を発症した症例であった。解析の結果、元飲酒者は、1杯未満/週の現飲酒者と比べて、非進行性腺腫の発生リスクが低いことが示された(オッズ比0.58、95%信頼区間0.39〜0.84)。 研究グループは、これらの関連は、腸がアルコールを代謝する際に生じる発がん物質や、アルコールが腸内細菌に及ぼす影響による可能性があるとの見方を示しているが、過度の飲酒がどのように大腸がんを引き起こすのかを理解するために、さらなる研究が必要だと述べている。(HealthDay News 2026年1月27日) https://www.healthday.com/health-news/cancer/a-lifetime-of-heavy-boozing-raises-colon-cancer-risk Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock