すでに米食品医薬品局(FDA)に承認されている免疫療法薬のペムブロリズマブが、悪性黒色種(メラノーマ)の亜型の一つである線維形成性黒色腫を劇的に縮小させ、場合によっては完全に消失させることが、第2相臨床試験で示された。線維形成性黒色腫は悪性黒色腫全体の4%を占めるに過ぎないが、組織の奥深くまで成長し、神経に沿って広がることもあるため、手術が難しく、患部の変形リスクがあることが指摘されている。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)ジョンソン総合がんセンター腫瘍免疫学プログラム所長のAntoni Ribas氏らによるこの研究結果は、「Nature Cancer」に1月29日掲載された。 抗PD-1抗体のペムブロリズマブは、がん細胞が免疫系からの攻撃を回避するメカニズムを阻害することで作用する。FDAは2014年に、切除不能悪性黒色腫の治療薬として同薬を承認し、その後、さまざまながんの治療薬としても適応が拡大している。 線維形成性黒色腫に対する標準治療は、広範囲の外科的切除と放射線療法であるが、進行例では、化学療法や免疫療法にほとんど反応しないことが多いという。ただし、過去の研究では、進行した切除不能の線維形成性黒色腫患者にペムブロリズマブを投与したところ、約90%で腫瘍が縮小したことが報告されている。 今回の研究では、外科的に切除可能な線維形成性黒色腫に対するペムブロリズマブの安全性と有効性が評価された。対象とされた28人の線維形成性黒色腫患者は、手術前に、ペムブロリズマブ(200mg)を3週間に1回、合計3回、静脈投与で受けた。また、治療前、治療開始後3〜5週間後、および手術時に組織採取も行った。 その結果、手術時に採取したサンプルで腫瘍が完全に消失したことが確認された患者の割合(病理学的完全奏効率)は71%に達することが明らかになった。安全性に関しては、2人(7%)でグレード3(重度)の治療関連有害事象が認められた。3年後の追跡調査時に、4人が死亡したが、いずれも線維形成性黒色腫や治療の副作用によるものとは確認されていない。さらに、手術を受けた27人の患者における3年間の無再発生存率は74%であり、線維形成性黒色腫による死亡を回避できた割合(疾患特異的生存率)は95%と推定された。 Ribas氏は、「手術前にペムブロリズマブを投与することで、非常に高い腫瘍消失率が得られ、重篤な副作用も少なく、これまで治療が難しいとされてきたこのがんに対して優れた3年生存率が示された。進行期の患者を対象にした過去の研究結果と合わせると、これらの結果は、線維形成性黒色腫に対する治療が、繰り返しの手術や放射線治療から、単一の治療によって持続的な腫瘍の制御、改善された生存率、より良い生活の質(QOL)を提供するアプローチへと確実に移行しつつあることを示している」と述べている。(HealthDay News 2026年1月30日) https://www.healthday.com/health-news/cancer/approved-immunotherapy-shrinks-eliminates-rare-aggressive-melanoma-clinical-trial-finds Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock