がんを克服することは容易ではないが、超加工食品を多く含む食事は、がんサバイバーの将来的な健康を損なう可能性のあることが、新たな研究で明らかになった。超加工食品の摂取量が最も多いがんサバイバーは、最も少ないがんサバイバーに比べて、がんによる死亡リスクが57%高いことが示されたという。IRCCS Neuromed(イタリア)の疫学・予防研究者であるMarialaura Bonaccio氏らによるこの研究結果は、「Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention」に2月4日掲載された。 Bonaccio氏は、「がんと診断された後に何を食べるかは生存に影響を与える可能性があるが、これまでの研究は主に栄養素に焦点を当てており、食品の加工度には注目していなかった。食品の工業的加工に関わる物質は代謝プロセスに干渉し、腸内細菌叢を乱し、炎症を促進する可能性がある。そのため、表示上はカロリーや栄養組成が同じでも、超加工食品は加工が最小限の食品やほぼ未加工の“自然な”食品よりも体に有害な影響を及ぼす可能性がある」と述べている。 超加工食品は、天然食品から抽出された飽和脂肪酸、でんぷん、添加糖などの原材料を主成分とし、味や見た目、保存性を高めるための多くの添加物も含まれている。超加工食品の例としては、包装された焼き菓子、砂糖入りシリアル、調理済みまたは加熱するだけの食品、デリのハムやソーセージなどが挙げられる。 今回の研究では、2005年から2010年の間にMoli-sani研究に登録されたがんサバイバー患者802人を対象に、がん診断後の超加工食品の摂取と死亡リスクとの関連を検討した。超加工食品の摂取状況はベースライン時と、がんの診断から平均8.4年後に評価された。 追跡期間の中央値は14.6年で、その間に281人が死亡した。解析の結果、超加工食品の摂取量が最も多い群では最も少ない群と比較して、全死因死亡リスクが48%(ハザード比1.48、95%信頼区間1.07〜2.03)、がんによる死亡リスクが57%(同1.57、1.00〜2.47)高いことが明らかになった。さらに、超加工食品の摂取と死亡リスクとのこうした関連の約40%は、炎症マーカーや安静時心拍数の変化によって説明できることも示された。 Bonaccio氏は、「これらの結果は、炎症亢進や安静時心拍数の上昇が、超加工食品の摂取量増加と死亡リスク上昇の関連の一部を説明する可能性を示しており、食品の加工そのものががんサバイバーの予後悪化にどのように関与し得るかを明らかにする助けとなる」と述べている。 研究者らは、超加工食品の摂取量を減らしてホールフードに置き換えることが、健康改善に役立つとしている。Bonaccio氏は、「一般の人々への主なメッセージは、個々の食品よりも、超加工食品の全体的な摂取量の方がはるかに重要だということだ。食事全体に着目し、超加工食品を減らし、新鮮で加工度の低い家庭料理中心の食事に移行することが、健康にとって最も意味があり、有益なアプローチである」と話す。さらに同氏は、製品が超加工食品に該当するかどうかを見分ける方法として、「ラベルを確認することだ。原材料が5つ以上、あるいは食品添加物を1つでも含む食品は、超加工食品である可能性が高い」とアドバイスしている。(HealthDay News 2026年2月4日) https://www.healthday.com/health-news/cancer/ultra-processed-foods-might-shorten-the-lives-of-cancer-survivors Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: lev dolgachov