多くの人が、自宅で行うように指示された理学療法の「宿題」の一部、あるいは全てを実施しておらず、その結果、回復の遅延や停滞が生じている可能性のあることが、新たな調査で明らかになった。米オハイオ州立大学ウェクスナー医療センターが行った調査によると、4人に3人(76%)の患者が、自宅で取り組むように言われたリハビリテーション(以下、リハビリ)を、指示通りに実施していないことが判明したという。 「こうした自主的に行うリハビリは、単なる形式的な課題ではなく、回復に欠かせない重要な要素だ」と同センターの理学療法士Kyle Smith氏は強調する。同氏は、「1週間は168時間あるが、患者がクリニックで過ごすのはそのうち1〜3時間に過ぎない。クリニックでの時間だけでは大きな変化を起こすには不十分なのだ」とニュースリリースで述べている。Smith氏らは、日常生活の中に取り入れられる簡単な行動でも違いが生まれると話す。例えば、通勤や買い物の際に少し遠くに駐車する、歯を磨きながら片足で立つ、テレビを見ながらストレッチやスクワットをするなどのちょっとした工夫が、効果につながるという。 今回の調査では、1,006人の米国人を対象に、処方された理学療法(リハビリ)の実施状況を尋ねた。調査は2025年9月18日から21日にかけてウェブと電話で実施された。 その結果、自宅でのリハビリを「全て実施した」と答えた人は24%にとどまり、28%は「4分の3以上(75〜99%)」、27%は「半分から4分の3(50〜74%)」、11%は「4分の1から半分(25〜49%)」実施したと回答した。一方で、8%は1〜25%しか行っておらず、全く行わなかった人も2%いた。 年齢別に見ると、65歳以上の高齢層は若い世代よりも指示通りにリハビリを行う傾向が強く、30%が「全て実施した」と回答したのに対し、30歳未満での割合は12%にとどまった。一方で、リハビリをほとんどやらなかった人の割合は、65歳以上では5%だったのに対し30歳未満では15%と、高齢層より若年層の方で指示通りに実施しない傾向が認められた。 リハビリを続けられなかった理由としては、「忘れてしまい、リマインダーもなかった」が40%で最も多く、次いで、「時間がなかった、予定が合わなかった」の33%、「運動が単調で退屈だった」が22%、「すぐに結果が見えなかった」が19%、「痛みがあった、悪化が心配だった」が18%、「通院の合間に状況確認がなかった」が15%、「自宅のスペースや器具が不足していた」が13%、「必要と思っていなかった」が12%、「指示を十分に理解できていなかった」が5%であった。 Smith氏は、「目標を達成し、筋力や移動能力を改善し、体の痛みに対する感受性を軽減するためには、患者自身の継続的な取り組みが不可欠であることを、われわれ理学療法士が患者にきちんと伝えていく必要がある」と述べている。(HealthDay News 2026年2月17日) https://www.healthday.com/health-news/general-health/most-skip-physical-therapy-homework-slowing-their-recovery Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock