果物をトッピングするか、ピーナッツバターで風味をつけるかにかかわらず、オートミールを中心とした食事はコレステロール値の低下に役立つ可能性のあることが、新たな研究で明らかになった。この試験では、メタボリックシンドロームの人が48時間にわたって厳格なオーツ麦ベースの食事プランを実践したところ、悪玉コレステロールとも呼ばれるLDLコレステロール(LDL-C)が約10%低下し、その改善効果は6週間後も確認されたという。ボン大学(ドイツ)栄養・食品科学研究所のMarie-Christine Simon氏らによるこの研究結果は、「Nature Communications」に1月14日掲載された。 メタボリックシンドロームとは、過体重、高血圧、高血糖、脂質異常などの健康問題が組み合わさった状態であり、心臓病や2型糖尿病のリスクを高める。 今回の研究では、メタボリックシンドロームを有する68人の参加者を対象に短期試験と6週間の試験の2つのランダム化比較試験を実施し、オーツ麦を含む食事が脂質代謝や腸内細菌叢に与える影響が検討された。短期間の試験では、34人の参加者のうちの半数が1日300gのオートミールを3食に分けて2日間摂取した。添加できるのは少量の果物や野菜のみで、摂取カロリーは、通常の食事の約半分に制限された。対照群も同様にカロリー制限を行ったが、オートミールは摂取しなかった。2日間の食事介入を完了したのは、オートミール群17人、対照群15人の計32人であった。一方、6週間わたる食事介入では、介入群は通常の食生活を維持したまま3食の食事のうちの1食のみを80gのオートミールに置き換えた。対照群は通常の食生活を維持し、オートミールは摂取しなかった。 その結果、オートミール群ではわずか2日のオートミール食により、LDL-Cが介入前の168.94mg/dLから介入後には151.53mg/dLへと約10%低下した。対照群と比較すると、オートミール群ではLDL-Cが−16.26mg/dL、総コレステロール(TC)が−15.61mg/dL有意に低かった。この効果は、オートミール群が通常食に戻った後も持続し、6週間後でもLDL-Cはベースラインより低い傾向が認められた。一方、6週間にわたって3食のうちの1食のみをオートミールに差し替えた場合では、対照群との間にコレステロール値に有意な差は認められなかった。 さらに、オートミール群では、試験期間にかかわらず、特定の腸内細菌叢が増加したことも確認された。腸内細菌は食物の分解を助け、健康に影響する物質を生成する。今回の研究では、オートミールが細菌によるフェノール化合物の産生を促進することが分かった。論文の筆頭著者である同研究所のLinda Klümpen氏は、「フェノール化合物の1つであるフェルラ酸は、動物実験において正常なコレステロール値の維持に寄与することが示されている」と説明している。 Simon氏は、「オートミール群では、LDL-Cに約10%の低下が認められた。この減少は相当なレベルではあるが、最新の薬剤の効果と完全に同等とは言えない。そのため、この方法はここ数十年、注目されてこなかった」と話す。同氏は、「短期間のオーツ麦ベースの食事を定期的に行うことは、コレステロール値を正常範囲に維持し、糖尿病を予防するための、忍容性の高い方法となり得る」と述べている。 なお、本研究はドイツの複数の研究機関および食品業界団体の資金援助を受けて実施された。(HealthDay News 2026年3月4日) https://www.healthday.com/health-news/nutrition/two-days-of-oatmeal-may-lower-cholesterol-study-finds Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock