慢性片頭痛は治療が難しいことがあるが、慢性片頭痛の成人患者を対象としたランダム化比較試験(RCT)を解析した大規模レビューで、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)またはその受容体を標的とする新しいクラスの治療薬が、最も有効である可能性が示された。CGRP標的治療薬には、eptinezumab(商品名Vyepti)やアトゲパント(商品名Qulipta、アクイプタ)などが含まれる。マクマスター大学(カナダ)Michael G. DeGroote Institute for Pain Research and CareのMalahat Khalili氏らによるこの研究結果は、「Annals of Internal Medicine」に5月5日掲載された。CGRPは脳や神経系に存在するポリペプチドで、血管拡張作用を持ち、片頭痛時に増加して痛みや炎症に関与すると考えられている。CGRP標的治療薬は、CGRPまたはその受容体を標的とすることで、片頭痛発作を抑制するよう設計されている。今回の研究でKhalili氏らは、慢性片頭痛の成人患者を対象とした43件のRCT(対象者の総計1万4,725人)のデータを解析して、慢性片頭痛に対する予防薬の効果と忍容性を比較検討した。その結果、高~中等度の確実性を有するエビデンスにより、eptinezumabは月間片頭痛日数を2.34日、エレヌマブは2.08日、フレマネズマブは1.77日、ガルカネズマブは2.00日、アトゲパントは2.10日、それぞれプラセボと比べて減少させることが示された。これらの薬剤はいずれもCGRP標的治療薬で、注射剤、点滴静注剤、経口薬として使用されており、従来薬と比べて忍容性も良好だった。一方、ボツリヌストキシン(商品名ボトックス)は、月間片頭痛日数をわずかに(1.34日)減少させる可能性があるものの、エビデンスの確実性は低く、有害事象による治療中止リスクの上昇が示された。さらに、リメゲパントは有効ではない可能性が示唆されたほか、トピラマート、バルプロ酸(バルプロ酸ナトリウム)、プロプラノロールなどの従来薬については、研究数が少なくバイアスリスクも高かった。研究グループは、CGRP標的治療薬に関する独立した研究を実施して、特に長期的な安全性や治療継続性について検討する必要があるとの見方を示している。また、新しい治療法が最も有望であるように見える一方で、適切な治療は、患者個々のニーズや希望、費用などによって異なると指摘し、最適な治療法を見つけるには医療従事者と相談することを推奨している。(HealthDay News 2026年5月5日) https://www.healthday.com/health-news/neurology/newer-migraine-drugs-reduce-headache-days-with-fewer-side-effects Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock