日中に過度の眠気(excessive daytime sleepiness;EDS)を感じることは、高血圧の警告サインである可能性があり、特に入眠に時間を要する場合はその可能性が高まる——そんな研究結果が、米ペンシルベニア州立大学医学部の研究グループにより報告された。EDSを有する成人は、高血圧を有しているか、将来的に高血圧を発症するリスクが高いことが示されたという。この研究は、米国睡眠医学会(AASM)および睡眠研究学会(Sleep Research Society)が共同で設立した米国睡眠関連学会連合(APSS)の年次総会(SLEEP 2026、7月14〜17日、米ボルチモア)で発表予定であり、要旨が「Sleep」5月増刊号1に掲載された。研究グループの一員であるペンシルベニア州立大学医学部睡眠研究治療センターのAlexandros Vgontzas氏は、「EDSがあり、さらに入眠潜時の延長が認められる成人は、心血管リスクが有意に高い明確なサブグループである可能性が示された。EDSのみ、あるいは入眠潜時の延長のみでは、両方を有する群で見られたような高血圧リスクの増加は認められなかった」と述べている。研究の背景情報によると、EDSは有害な心血管アウトカムと関連することが報告されている。この研究では、EDSと高血圧との関連が、客観的に評価した睡眠障害の有無によって変わるのかが検討された。対象者である成人1,741人のベースライン時の高血圧有病率を算出し、またベースライン時に高血圧のなかった786人を平均7.5年間追跡して、高血圧の発症率を調査した。全ての対象者に8時間の睡眠ポリグラフ(PSG)検査を実施し、入眠潜時の延長(30分以上)を睡眠障害や過覚醒の指標として用いた。その結果、EDSを有する対象者は、EDSも入眠潜時の延長も認めない対照群と比べて、すでに高血圧を有するオッズが有意に高く(オッズ比1.52、95%信頼区間1.01~2.27、P=0.044)、また、将来的に高血圧を発症するオッズも有意に高かった(同1.74、1.05~2.87、P=0.030)。さらに、EDSと入眠潜時の延長の両方を有する群では、対照群と比べて、高血圧を有するオッズは約2倍(同2.34、1.18~4.63、P=0.015)、将来的に高血圧を発症するオッズは約3倍であった(同3.43、1.58~7.41、P=0.002)。研究グループは、「これらの知見は、日中の強い眠気を訴える患者を評価する際には、睡眠時無呼吸だけに注目するのではなく、より幅広い視点で診察すべきことを示唆している」と述べている。(HealthDay News 2026年6月18日) https://www.healthday.com/health-news/cardiovascular-diseases/feeling-sleepy-during-the-day-it-could-be-a-warning-sign-for-high-blood-pressure-2 Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock