次世代の血液検査Stockholm3により、前立腺がんの中でも悪性度の高いがんを早期発見できる可能性があることを示した研究結果が、「Annals of Internal Medicine」に6月23日掲載された。この検査は、従来のPSA(前立腺特異抗原)検査よりも多くの臨床的に重要な前立腺がん(clinically significant prostate cancer;csPC)症例を検出した一方、不必要な追加検査を受ける男性の数を増やすことはなかったという。論文の筆頭著者であるカロリンスカ研究所(スウェーデン)のThorgerdur Palsdottir氏は、「前立腺がん検診における最大の課題は、より多くのがんを見つけることではなく、本当に危険ながんを見極めることだ。今回の結果は、Stockholm3がPSA検査と比べて、不必要な追加検査を増やすことなく、悪性度の高い前立腺がん症例を有意に多く検出できることを示している」と説明した。Palsdottir氏らは、50~74歳の男性1万2,670人を対象にStockholm3検査と標準的なPSA検査の両方を実施し、その後、2年間にわたり、スウェーデンのがん登録データを用いてcsPCの発症について追跡調査を行った。csPCは、グレード2以上の前立腺がんと定義した。Stockholm3検査では、PSA値に加え、血漿中のタンパク質バイオマーカー、多遺伝子リスクスコア、および年齢や家族歴などの臨床因子を組み合わせてリスクを推定する。本研究では、ベースライン検査では陰性だったが追跡期間中にcsPCと診断された症例を偽陰性、ベースライン検査では陽性だったが追跡期間中にcsPCの診断を受けなかった症例を偽陽性と見なした。解析の結果、生検実施に関する意思決定の評価において、Stockholm3はPSAよりも純便益(net benefit)が高く、不要な生検が少なく、csPC症例の見逃しも少ないことが示された。偽陰性率はStockholm3で10%(443人中43人)であったのに対し、PSA検査では26%(443人中116人)であり、Stockholm3によりcsPC症例の見逃しが減少したことが示された。一方、偽陽性率はそれぞれ11%(1万2,227人中1,289人)と10%(1万2,227人中1,203人)で、ほぼ同等だった。Palsdottir氏は、「これらの結果により、前立腺がん検診の実施方法が変わる可能性が示唆される。より精度の高い血液検査によってcsPC症例をより早期に発見できるようになるとともに、不必要な追加検査や処置の件数を減らせる可能性がある」と述べている。研究グループは、この検査が生存率やその他の患者アウトカムを改善するかどうかを明らかにするには、より長期の追跡調査が必要であるとしている。(HealthDay News 2026年6月26日) https://www.healthday.com/health-news/cancer/next-generation-blood-test-improves-detection-of-aggressive-prostate-cancer Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock