中高年を対象とした研究で、48カ月間の追跡期間中に体重の増減を繰り返した人では、最終的な体重の変化が小さくても、大腿部(太もも)の筋肉体積の減少率が増減を繰り返さなかった人の4倍近くに上ったことが示された。米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)放射線科教授のThomas Link氏らによるこの研究結果は、7月21日付で「Radiology」に掲載された。Link氏は、「体重の増減を繰り返した人では、脂肪とともに多くの筋肉が失われ、その筋肉を取り戻すことはなかった。これは、減量中に筋肉体積を維持する方法を明らかにすることが、全身の健康にとって重要であることを示している」とニュースリリースで述べている。研究グループによると、近年の研究では、GLP-1受容体作動薬による減量治療を中止すると、減少した体重のおよそ3分の2が再び増加する傾向が報告されている。また、GLP-1受容体作動薬による減量治療では、体脂肪だけでなく筋肉量も減少する傾向があることが懸念されているという。Link氏は、「脂肪が減ることは、減量が関節炎や筋肉、骨などに及ぼす影響を考える上での一側面に過ぎない。有効な減量法を利用する人が増える中、それらの要素がどのように関係し合っているのかを考える必要がある」と指摘している。こうした点を検討するために、研究グループは、変形性膝関節症(OA)に関する長期研究への参加者1,433人(平均年齢60.9歳、女性750人)を対象に、MRI画像と健康データを解析した。対象者は、ベースラインから48カ月後までの間の体重の累積変化が5%未満の者とし、その間の体重変化パターンに基づき、体重の増減を繰り返した群と増減を繰り返さなかった群(1,356人)に分類された。MRIでは、右大腿の筋肉体積、筋肉間脂肪組織(IMAT)の割合、膝周囲の皮下脂肪(KaSAT)の厚さを測定した。その結果、体重の増減を繰り返した群では増減を繰り返さなかった群と比べて、大腿の筋肉体積の減少率が有意に大きかった(−3.71%対−1.03%)。一方、IMATの割合の変化とKaSATの厚さの変化については、両群間で有意差は認められなかった。研究グループは、「これらの結果は、食事療法やGLP-1受容体作動薬により急速に体重が減っている人では、脂肪に加え筋肉まで失われる可能性に注意する必要があることを示唆している」との見解を示している。Link氏は、「体重計の数字だけでは分からない減量が身体に及ぼす影響について、より深く理解する必要がある」と述べている。(HealthDay News 2026年7月27日) https://www.healthday.com/health-news/weight-loss/yo-yo-weight-loss-linked-to-decline-in-muscle-mass Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: M.studio -- Adobe Stock