細菌性腟症(BV)がある女性では、BVがない女性と比べて性感染症(STI)の検査で陽性となる可能性が約3倍高いことが、米Quest Diagnostics社のDamian Alagia氏らの研究で示された。研究グループは、BVの治療を受けている女性は、類似した症状が現れることのあるSTIについても検査を受けるべきだとする米疾病対策センター(CDC)の指針を裏付ける研究結果だとしている。詳細は、7月23日付で「O&G Open」に掲載された。Alagia氏は、「今回の研究から得られたデータが、この臨床分野で大いに必要とされているさらなる研究を促すことを期待している。また、BV患者に対するSTI検査を含む包括的な診断アプローチの重要性を臨床医や政策立案者に改めて認識してもらう契機にもなってほしい」と述べている。Alagia氏らによると、BVは最も頻度の高い婦人科疾患の一つで、女性の約30%が生涯のどこかの時点でこの疾患を経験するという。主な症状は、腟分泌物、悪臭、かゆみ、排尿時の灼熱感などである。研究グループは、BVは性生活のある女性でよく見られるが、STIリスク上昇との関連については十分に検討されてこなかったと説明している。今回の研究では、2022~2024年に、BV、外陰腟カンジダ症(VVC)、性器クラミジア感染症、淋菌感染症、腟トリコモナス症のいずれかの分子検査を受けた15歳以上の女性150万人超のデータを解析し、BVや外陰腟カンジダ症(VVC)とSTIとの関連を評価した。このうち3万7,000人以上はマイコプラズマ・ジェニタリウム感染症の検査も受けていた。その結果、対象者全体では38.7%がBV陽性、28.5%がVVC陽性であり、10.8%はBVとVVCの両方が陽性だった。1種類以上のSTIが認められた割合はBV陽性者では12.0%だったのに対し、BV陰性者では3.8%であり、BV陽性者ではBV陰性者に比べてSTIの検査で陽性となる可能性が約3.2倍高かった。年齢や居住地域、VVC検査結果で調整して解析した結果、BV陽性であることは、淋菌感染症のオッズが3.8倍、性器クラミジア感染症のオッズが2.8倍、腟トリコモナス症のオッズが3.6倍、マイコプラズマ・ジェニタリウム感染症のオッズが1.9倍に上昇することと関連していた。一方、VVCについては、BVほど一貫したSTI陽性との関連を示さなかった。論文の筆頭著者で、Quest Diagnostics社感染症部門のエグゼクティブディレクターであるElizabeth Marlowe氏はニュースリリースの中で、「今回の研究は、BVの女性はSTIのリスクも高いことを示した先行研究の結果を裏付けるとともに、その知見を拡大するものである。本研究の強みは、結論を導き出すためのデータセットが先行研究よりもはるかに大規模である点だ」と述べている。さらにMarlowe氏は、「この大規模研究は、臨床的に適応がある場合には包括的な分子検査を行うことに価値があることを浮き彫りにしている。それによって臨床医は単一の検体から重複感染を検出したり、患者の管理を最適化したり、エビデンスに基づいた医療を強化したりすることが可能になる」と述べている。(HealthDay News 2026年8月4日) https://www.healthday.com/health-news/sexual-health/bacterial-vaginosis-tied-to-tripled-sti-risk-major-study-finds Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: ActionGP -- Adobe Stock