体重の増加が健康に与える影響が心配な人は、ベルトの穴の位置を確認してみるとよいかもしれない。腹囲は、肥満に伴う健康リスクを把握するための極めて簡便で有用な指標の1つである可能性が、新たな研究で示された。米Rutgers-RWJBarnabas Center for Climate, Health, and HealthcareのAayush Visaria氏らによるこの研究の詳細は、8月7日付で「JAMA Network Open」に掲載された。Visaria氏は、「ベルトを緩めたりズボンのサイズを大きくしたりする必要がないか、注意してほしい。衣服のサイズで腹囲を適切に測定できるわけではないが、健康リスクにつながるほどの体脂肪が蓄積していることを示す早期のサインにはなり得る。体重とともに腹囲も測ることで、健康リスクをより早期に把握でき、糖尿病や心疾患、脳卒中、一部のがんのリスクを減らすことにつながる可能性がある」と述べている。BMIは長年、過体重や肥満を推定するために使われてきたが、体脂肪量を正確に反映しない場合があることが指摘されている。BMIは身長と体重から計算され、体脂肪と筋肉の割合は考慮されない。2025年に「The Lancet Diabetes & Endocrinology」に掲載された新たな評価基準では、過体重または肥満かどうかを判断する際、BMIに加えて、腹囲(WC)、ウエスト・身長比(WHtR)、ウエスト・ヒップ比(WHR)といった指標を用いることが提案された。より多くの指標を用いたこの方法では、健康に悪影響を及ぼすほど体脂肪が多い人を、より多く特定できることが示されているが、研究グループは、もっと簡単な測定方法でも、同程度の精度でそうした人を判定できるのではないかと考えた。今回の研究では、米国国民健康栄養調査(NHANES)に参加した20~59歳の成人1,900人(平均年齢39歳、女性49.8%)のデータを解析した。肥満は、二重エネルギーX線吸収測定法(DEXA)による総体脂肪率が男性で25%以上、女性で35%以上、内臓肥満は、内臓脂肪面積が男性で130 cm2以上、女性で100 cm2以上と定義された。肥満を判定するための方法として、1)BMI、WC、WHtR、WHRを組み合わせた方法(Lancet定義)、2)Lancet定義からWHRを除いた方法(簡略版Lancet定義)、3)BMIまたはWCのいずれかの基準を満たせば肥満と判定する方法(BMIまたはWCを用いる方法)、4)WCのみを用いる方法、5)BMIのみを用いる方法の5種類を比較した。その結果、完全なLancet定義は感度87.7%、特異度70.7%であり、診断能の指標であるROC曲線下面積(AUROC)は0.790だった。BMIまたはWCを用いる方法は、Lancet定義と比べて感度は低く(74.0%)、特異度は高く(89.5%)、AUROCは0.818に達した。簡略版Lancet定義の診断精度は、BMIまたはWCを用いる方法と大きく変わらなかった。WCのみを用いる方法のAUROCは0.815で、感度と特異度はBMIまたはWCを用いる方法と同程度だった。BMIのみを用いる方法は最も成績が悪かった。研究グループは、ヒップ周囲径が日常診療ではほとんど測定されないことを指摘し、臨床で個々の患者の肥満を判定する際には、BMIまたはWCを用いる方法、あるいはWCのみを用いる方法の使用を推奨している。Visaria氏は、「われわれの研究結果から、肥満に関連する健康リスクを見つけるために、必ずしも複雑な測定をいくつも行う必要はないことが分かる。WCの測定から必要な情報の多くを得ることができるし、医療従事者にも患者にも容易に実施できる方法でもある」と述べている。(HealthDay News 2026年8月18日) https://www.healthday.com/health-news/weight-loss/waist-size-is-accurate-way-to-gauge-unhealthy-excess-weight-study-says Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock