加糖飲料(sugar-sweetened beverage;SSB)が悪影響を及ぼすのは歯だけではないようだ。新たな研究で、SSBを1日1サービング(約237 mL)超摂取する人の胃がんの発症リスクは、SSBをほとんど摂取しない人の約2.5倍である可能性が示された。米マス・ジェネラル・ブリガムがん研究所のAndrew Chan氏らによる研究で、詳細は8月17日付で「Gastro Hep Advances」に掲載された。Chan氏は、「米国人を対象に、SSBの摂取と胃がんとの関連を示した研究は、われわれが知る限り今回が初めてである。胃がんは世界でがんによる死亡原因の第5位だが、食事が胃がんの発症にどう関与するのかについては、これまでほとんど分かっていなかった」と述べている。この研究では、Nurses’ Health Study(NHS)とHealth Professionals Follow-up Study(HPFS)のデータを用いて、SSBまたは人工甘味料入り飲料(artificially sweetened beverage;ASB)の摂取と胃がん発症との関連を解析した。SSBには、レモネード、炭酸飲料、スポーツドリンクなどが含まれていた。飲料摂取に関する調査が開始された1986年を本研究のベースラインとし、このときの調査に回答したNHS参加者の女性看護師6万8,311人、HPFS参加者の男性医療従事者4万2,973人を解析に含めた。飲料の摂取量は、ほぼ摂取しない(1サービング未満/月)、1~3サービング/月、1~3サービング/週、4~7サービング/週、1サービング超/日の5カテゴリーに分類した。320万4,001人年の追跡期間中に278例(NHS:140例、HPFS:138例)の胃がん症例が確認された。NHSとHPFSを統合して解析した結果、SSBの摂取量が1サービング超/日の群の胃がんの発症リスクは、ほぼ摂取しない群の2.45倍であった(ハザード比2.45、95%信頼区間1.49~4.04)。コホート別に解析しても、SSBの摂取量が1サービング超/日の群の胃がん発症のハザード比は、NHSとHPFSでそれぞれ3.04(95%信頼区間1.46~6.33)、1.99(95%信頼区間1.00~3.93)であった。一方、ASBの摂取と胃がん発症との間に関連は認められなかった。研究グループは、リスク上昇の背景には、体重増加やインスリン抵抗性の上昇、ステロイドホルモンの不均衡、炎症、DNA損傷、ディスバイオシス(口腔細菌叢や腸内細菌叢のバランスが乱れた状態)が関与している可能性があるとの見解を示している。(HealthDay News 2026年8月20日) https://www.healthday.com/health-news/cancer/sugary-drinks-linked-to-doubled-risk-of-stomach-cancer Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock