病気で入院し、病院のベッドで過ごしているときに不安を感じるのは当然のことであるが、新たなパイロット研究で、その不安は安価で簡単な方法によって和らげられる可能性が示唆された。入院患者に重さ15ポンド(6.75 kg)の加重ブランケットを使用させることで、患者の不安が軽減したことが示された。米Saint Luke’s Hospitalの看護研究プログラムディレクターであるMarci Ebberts氏らによるこの研究結果は、9月1日付で「American Journal of Critical Care」に掲載された。Ebberts氏は、「入院患者はしばしば強い不安を抱く。そうした不安は、回復や睡眠、メンタルヘルスに悪影響を及ぼす可能性がある。われわれの研究では、加重ブランケットを短時間使用することで、通常行われている非薬物的ケアよりも有意に不安を和らげることができ、その効果はブランケットを取り除いた後も続くことが分かった」とニュースリリースの中で述べている。研究グループによると、加重ブランケットは当初、自閉スペクトラム症の人を落ち着かせるために使用されていたが、その後、一般にも急速に普及したという。加重ブランケットは、不眠やストレスなどの軽減に役立つとされており、実際に過去の研究では、加重ブランケットにストレスや不安を軽減する効果があることが示されている。Ebberts氏は、「加重ブランケットは、歯科診療所、精神科病院、作業療法クリニックなど、さまざまな医療現場で安全性と治療上の有用性が示されている」と述べている。しかし、急性期の成人入院患者を対象に加重ブランケットの効果を検討した研究は実施されていなかった。この研究では、米国中西部にある同病院で入院患者54人を対象に、加重ブランケットと通常ケアをそれぞれ20分間実施するクロスオーバー試験を実施した。患者の半数(27人)は第1期間に加重ブランケットを使用し、その後の第2期間で通常ケアを受け、残る半数はその逆の順序で受けた。その後、両群に、介入効果の持続性を検討するために特定の治療を行わない期間を20分設けた。患者は、ランダム化前、第1および第2期間の終了後、さらに介入開始から60分後の計4回、自身の不安を0~10の尺度で評価した。その結果、両群とも加重ブランケットを使用した直後に不安が軽減したことが示された。第1期間では、加重ブランケット使用群の平均不安スコアは、通常ケア群と比べて3.6点有意に低かった。その他の比較でも、加重ブランケットの不安軽減効果を支持する結果であった。ただし、最初に加重ブランケットを使用した群では、ブランケットを取り除いた後も効果が持続しており、そのような持ち越し効果がその後の通常ケアとの比較に影響したと考えられた。そのため、加重ブランケットの効果の主要な評価には、第1期間のデータのみが用いられた。それでも研究グループは、加重ブランケットによる不安の軽減効果は明確に認められたとの見方を示している。研究終了時の調査では、第1期間に加重ブランケットを使用した群の89%、第2期間に使用した群の81%が、加重ブランケットには気持ちを落ち着かせる効果があったと回答した。一方、加重ブランケットを使うと暑過ぎると感じた患者は、それぞれ11%と15%であり、また両群とも33%が、加重ブランケットが重過ぎると感じたことを報告した。研究グループは、加重ブランケットは重篤な疾患に罹患している患者や、そこから回復中の患者に特に有用である可能性があるとの見方を示し、入院患者に対する加重ブランケットの効果を、より特定の患者集団や医療環境に焦点を当てて調査する必要があると述べている。(HealthDay News 2026年9月2日) https://www.healthday.com/health-news/alternative-medicine/weighted-blankets-help-ease-hospital-anxiety-study-says Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock