救急外来を受診した小児の痛みを点鼻スプレーが速やかに軽減

救急外来を受診した小児の痛みを点鼻スプレーが速やかに軽減
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オピオイド系鎮痛薬のスフェンタニルと麻酔薬のケタミンを組み合わせた点鼻スプレーにより、救急外来で治療を受ける小児の痛みを速やかに和らげられる可能性が、新たな研究で示された。英シェフィールド小児病院のShammi Ramlakhan氏らによると、この点鼻スプレーの使用により、研究に参加した、けがをした小児の大半で30分以内に痛みが軽減したという。研究結果は、欧州救急医学会議(EUSEM 2026、2026年9月25~27日、フランス・パリ)で発表された。

本研究には関与していないメルクール大学病院(クロアチア)救急部門責任者のMaša Sorić氏は、「この結果は、この点鼻スプレーが、注射を必要とすることなく痛みを速やかかつ効果的に軽減するのに役立つことを示唆している。この治療によって過度の眠気は認められず、副作用は軽度であった」と述べている。

研究グループは、小児救急では、痛みが和らぐまで長く待たなければならない患者が非常に多いと説明し、こうした小児の痛みを素早く効果的に軽減することは極めて重要だと強調する。しかし、現状では、痛みの軽減に使える治療選択肢は限られているという。Ramlakhan氏は、「中等度から重度の痛みがある小児の約3分の1は、国際的な指針で推奨されている15~20分以内に痛みが十分に和らいでいない」と指摘している。

今回の研究には、骨折や脱臼、熱傷、軟部組織損傷などによる中等度から重度の痛みを有し、2024年5月から2025年5月の間に英国とスペインの7病院の救急外来で治療を受けた1歳から17歳までの小児・青少年152人が参加した。参加者全員に、スフェンタニルとケタミンを組み合わせた点鼻スプレーが投与された。投与量は、それぞれの体重に応じて噴霧回数を変えることで調整した。投与の15分後と30分後に痛みについて評価を行った。

その結果、点鼻スプレー投与の15分後には54%で痛みが軽減し、30分後にはその割合が88%に達した。また、30分後には86.2%で痛みが約半分に軽減した。軽度の副作用として、悪心または嘔吐、めまい、鼻のかゆみなどが認められた。

Ramlakhan氏は、「これは小児とその家族にとって朗報である。現在、痛みを緩和するための選択肢がほとんどない中で、この治療は医師にとっても簡便で有効な選択肢となる」と学会のニュースリリースで述べている。

Sorić氏も点鼻スプレーによって医師の治療選択肢が増えることに言及し、「医師として、われわれは患者に有効な治療を提供したいと考えている。それには、患者の辛い痛みを軽減する治療も含まれる。しかし、現在、小児に利用できる疼痛緩和の選択肢は限られているため、救急部門ではこのような治療法を増やす必要がある」とニュースリリースで述べている。

なお、本研究はバイオテクノロジー企業Cessatech社の資金提供を受けた。また、学会発表された研究結果は、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは一般に予備的なものと見なされる。(HealthDay News 2026年9月29日)

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