米国の高齢者の5人に1人超が、処方薬やOTC医薬品(一般用医薬品)、栄養補助食品(サプリメント)の併用に伴う潜在的に危険な相互作用のリスクにさらされていることが、新たな研究で明らかになった。2021~2023年には地域在住の62~85歳の米国成人の約22%が、潜在的に有害な相互作用を引き起こし得る薬物の組み合わせを使用していたという。米南カリフォルニア大学のDima Mazen Qato氏らによるこの研究は、9月24日付で「Journal of the American Medical Association(JAMA)」に掲載された。5種類以上の処方薬を同時に服用するポリファーマシー(多剤併用)は、薬物が相互作用し、健康に害を及ぼすリスクを高めるため、高齢者にとって継続的な健康上の懸念であるとQato氏らは指摘する。同氏らの過去の研究では、2005年から2011年の間に高齢者のポリファーマシーと、相互作用を引き起こす薬物の併用が増加し、約15%の高齢者が重大な薬物相互作用のリスクにさらされていたことが示された。また、2015~2025年には米食品医薬品局(FDA)に、65歳以上で約6万3,000件の薬物相互作用による重篤な有害事象が報告された。その約10%は死亡例であった。こうしたことを背景に、今回の研究では、62~85歳の成人を対象にした健康と加齢に関する全国調査National Social Life, Health, and Aging Project(NSHAP)の2015~2016年(第3波)と2021~2023年(第4波)のデータを用いて、処方薬、OTC医薬品、サプリメントの使用状況を、薬物併用や薬物相互作用のリスクも含めて評価した。この2回の調査には、2015~2016年の調査に2,754人(平均年齢70.2歳)、2021~2023年の調査に2,186人(平均年齢70.8歳)が参加していた。処方薬を使用していた参加者の割合は、2015~2016年の84.2%から2021~2023年の84.8%へ、サプリメントでは65.6%から66.8%へと増加したものの、いずれも統計学的に有意ではなかった。一方、OTC医薬品の使用割合は60.1%から55.1%へ有意に減少していた。5種類以上の処方薬を併用していた人の割合は31.0%から35.7%へ、5種類以上のサプリメントを併用していた割合は12.6%から16.7%へ、それぞれ有意に増加していたが、潜在的に重大な相互作用を引き起こし得る薬物の組み合わせを使用していた割合は25.7%から22.3%へ有意に減少していた。潜在的に重大な相互作用を引き起こし得る薬物の組み合わせに含まれる薬剤クラスの多くでは、その組み合わせを使用する割合に有意な変化はなかった。2021~2023年に、このような組み合わせに含まれる薬剤クラスとして最も一般的だったのは、抗うつ薬、スタチン系薬剤、抗血小板薬であり、それぞれを含む組み合わせを使用していた人の割合は、全対象者の7.21%、5.23%、4.47%であった。研究グループは、潜在的に重大な相互作用を引き起こし得る薬物の組み合わせの使用は、2015~2016年と比べて2021~2023年には減少したものの、それでもなお、多くの高齢者が薬物相互作用のリスクにさらされていると指摘する。Qato氏は、「今回の結果は、高齢者の薬物療法の安全性を改善するための継続的な取り組みが必要であることを強く示している」と述べている。同氏はまた、「ポリファーマシーと有害な薬物相互作用を減らすための取り組みでは、よく使用されている、相互作用を引き起こし得る薬物の組み合わせ、特に抗うつ薬を含む組み合わせに重点を置くべきである」と述べている。(HealthDay News 2026年9月28日) https://www.healthday.com/health-news/senior-health/1-in-5-seniors-at-risk-for-dangerous-drug-interactions Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Dan Badiu -- Adobe Stock