ウォールシットのようなアイソメトリック運動(等尺性収縮運動)が、血圧低下とその維持に役立つ可能性がある。英キングス・カレッジ・ロンドン(KCL)のHarry Swift氏らが実施した研究で、週3回のアイソメトリック運動によって得られた血圧低下効果は、その後、運動頻度を週1回に減らしても短期的には維持される可能性が示された。詳細は、9月29日付で「BMJ Open Sport & Exercise Medicine」に掲載された。アイソメトリック運動は、短時間で実施できる介入法であり、安静時血圧を降圧薬と同程度、もしくはそれ以上低下させることが示されている。しかし、得られた効果を維持するために必要な最適な頻度は明確になっていない。今回の研究では、収縮期血圧(SBP)が120~140 mmHgで、週当たりの中等度の運動時間が150分未満の成人100人(平均年齢37±11歳)を対象とした。100人を20人ずつ5群に割り付け、対照群を除く80人は最初の4週間、全員が週3回の頻度でウォールシットによるアイソメトリック運動を行った。その後の4週間は、それぞれに割り当てられた週0、1、2、3回の頻度でアイソメトリック運動を行った。4週時点で、アイソメトリック運動を行った群では、対照群と比べてSBPが9.45 mmHg、拡張期血圧(DBP)が5.47 mmHg、平均動脈圧(MAP)が6.80 mmHg、いずれも有意に低下していた。また、8週時点でも、週に1~3回のアイソメトリック運動を行った3群では、対照群と比べてSBPおよびMAPがいずれも有意に低かった。さらに、3群間で比較すると、SBPは週3回群で週2回群および週1回群と比べて有意に低く、週2回群と週1回群の間に有意差はなかった。一方、MAPは週3回群で週1回群と比べて有意に低かったが、週2回群との間に有意差はなく、週2回群と週1回群の間にも有意差はなかった。運動を中止した群(週0回群)では、低下した血圧が再び上昇し、対照群と有意差が認められない水準となった。Swift氏らは、「週1回という最低限の頻度であっても、いったん下がった血圧の維持に役立つ可能性がある」と述べ、アイソメトリック運動が時間に余裕のない人にとって、実践しやすい選択肢になり得るとの考えを示している。研究グループによると、アイソメトリック運動をすることで、血管が拡張して血流が改善し、それが血圧低下に関与している可能性が考えられるという。ただし、今回の追跡期間は4週間と短く、今後は、より長期間にわたる研究が必要だとの認識を研究グループは示している。(HealthDay News 2026年10月1日) https://www.healthday.com/health-news/exercise-and-fitness/wall-sits-just-once-a-week-may-help-maintain-lower-blood-pressure Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock