予定がぎっしりと詰まり、次から次へと慌ただしく用事をこなす毎日を送っていないだろうか。新たな研究によると、そうした忙しさをどう感じているかによっては、それは必ずしも悪いことではないという。大学生を対象にしたこの研究では、予定がなく自由に使える時間が少ないことは、抑うつの程度の低さや学業成績の良さと関連していた。米コロラド大学ボルダー校心理学・神経科学分野のCaitlin McKimmy氏らによるこの研究は、7月2日付で「Journal of American College Health」に掲載された。McKimmy氏は、「われわれは、やることを少し減らせば状況が良くなり、ストレスもなくなるだろうと考えがちである。今回のデータは、それほど単純ではないことを示している」と述べている。この研究でMcKimmy氏らは、大学生646人を対象に、「時間的プレッシャー」および「時間の不足」という、時間に関わる2つの異なる側面と、メンタルヘルスおよび学業成績との関連を検討した。「時間的プレッシャー」とは、せかされているという主観的な感覚であり、「時間の不足」とは1週間のうち、予定がなく自由に使える時間が少ないことを指す。参加者はある一時点で、授業、宿題、学外での仕事、通学、その他の活動に費やす時間、時間的プレッシャー、不安や抑うつの程度、学業成績について評価する調査に回答した。また、マインドフルネスの程度についても評価された。その結果、時間の不足は、成績が良いことと抑うつの程度が低いことの両方に関連していた。一方、時間的プレッシャーが強いことは、不安や抑うつが強いことや成績が低いことと関連していた。さらに、時間的プレッシャーがある人は、メンタルヘルス問題で助けを求める傾向が低いことも確認された。 ただしMcKimmy氏は、「これは、単に忙しくしていれば幸せになれるという意味ではない」と指摘する。研究グループは、メンタルヘルスが良好な人は、より多くのことを引き受けられる一方、不安や抑うつに悩む人は、より早く自分の限界に達する可能性があるとの考えを示している。また、メンタルヘルスと時間の捉え方の両方に影響を及ぼす、別の要因が背景にある可能性もあるとしている。例えば、過去の研究では、抑うつそのものが時間の捉え方に影響し、予定をこなし切れないと感じさせる可能性が示されている。McKimmy氏は、「今回の結果が示しているのは、活動を減らせば必ずストレスが和らぐわけではないということだ。これらの結果は、より多くのことに取り組み、積極的に関わることが、メンタルヘルスを改善するだけでなく、学業や仕事での成功にもつながる可能性があるという考えを支持するものだ」とコメントしている。また、本研究では、予備的な結果として、マインドフルネス(今この瞬間に意識を向けること)の傾向が強い人では、時間的プレッシャーと不安や抑うつとの関連が弱い可能性が示唆された。このことから研究グループは、マインドフルネスが、時間的プレッシャーとメンタルヘルスとの関連を和らげる可能性があるとの見方を示している。McKimmy氏は、予定についてストレスを感じている人に対し、「予定を埋める必要があるなら、自分が情熱を持てることや価値観に合うことに時間を使い、今この瞬間に意識を向けるべきだ。ストレスを感じたら、少し立ち止まって呼吸に集中し、自分の体の感覚や今この瞬間に意識を集中させるとよい。1週間のうちに使える時間の量は、そう簡単には変えられない。しかし、時間についての考え方は変えられる」と助言している。(HealthDay News 2026年10月6日) https://www.healthday.com/health-news/mental-health/busy-bees-with-packed-schedules-may-be-happier-study-finds Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Monkey Business Images/Adobe Stock