GLP-1受容体作動薬の使用を中止した後、体重が再び増えるのを防ぐにはどうすればよいのだろうか。この問題について検討したパイロットランダム化比較試験で、行動面や栄養面で具体的な支援を行うことで、初期の体重再増加を抑えられる可能性が示唆された。米タフツ大学Food is Medicine InstituteのKelseanna Hollis Hansen氏らによるこの研究結果は、10月7日付で「Obesity Science & Practice」に掲載された。GLP-1受容体作動薬は肥満症の治療に有効だが、費用、保険適用範囲の制限、副作用、患者の希望などにより治療が中止となることは多い。治療を中止した人では、体重が再び急速に増加することが少なくないが、減らした体重を維持するための効果的な方法は明確になっていない。この研究では、GLP-1受容体作動薬による治療で体重が10%超減少し、同薬の使用を中止してから30日未満の成人39人(女性82.1%、平均年齢49.9歳、平均BMI 31.4)を対象に、4カ月間にわたる介入試験が実施された。参加者は、通常ケアを受ける群(対照群、14人)、体重管理アプリを使用する群(12人)、医学的に調整された食事の宅配を受ける群(13人)の3群にランダムに割り付けられた。対照群では、通常ケアとして栄養指導、運動指導、生活習慣に関するカウンセリングなどを受ける場合もあったが、実施内容は担当医療者の裁量に委ねられた。アプリ群では、食事、運動、体重の記録など、体重管理に役立つ行動変容を支援する機能を備えたアプリ「Noom」を使用した。食事宅配群には、管理栄養士などの栄養専門職が栄養面を考慮して設計した調理済みの食事が週10食(1カ月に40食)、自宅に届けられた。参加者は4カ月間にわたり、Bluetooth対応の体重計を用いて少なくとも月1回、体重を測定するよう求められた。その結果、試験開始から4カ月後の推定体重増加率は、対照群では10.75%であったのに対し、アプリ群では3.60%、食事宅配群では3.58%にとどまっていた。対照群との体重増加率の差は、アプリ群で−7.16パーセントポイント(95%信頼区間−12.27~−2.04)、食事宅配群で−7.17パーセントポイント(95%信頼区間−12.20~−2.14)であり、いずれも統計学的に有意だった。一方で、食事の質、健康状態の認識、遵守度、満足度については、アプリ群、食事宅配群のいずれも対照群との間に統計学的に有意な差は認められなかった。これらの結果は、GLP-1受容体作動薬の使用中止後に、行動面や栄養面で体系的な支援を行うことで、初期の体重再増加を抑えられる可能性を示している。Hansen氏は、「人々は健康状態を改善し、減量を達成するために、多大な時間と努力を費やしている。GLP-1受容体作動薬の使用を中止する場合にも、それまでに減らした体重を維持できるよう、科学的エビデンスに基づく支援策が必要だ」と述べている。研究グループは、今回の結果を確認するためには、より多くの多様な背景を持つ参加者を対象に、さらに長期間追跡する研究が必要だとしている。(HealthDay News 2026年10月7日) https://www.healthday.com/health-news/weight-loss/limiting-weight-regain-after-glp-1s-two-strategies-show-promise-2 Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock