厚生労働省(以下、厚労省)は、1月15日に開催された中央社会保険医療協議会(以下、中医協)総会で、2025年度薬価改定(中間年改定)に関する薬価算定基準の見直し案を提示し、中医協に承認された。改定の対象は、平均乖離率(5.2%)の0.5~1.0倍を超える既収載品(2024年10月以降に新規に薬価基準に収載された品目を除く)だ。適用する算定ルールは、(1)基礎的医薬品、(2)最低薬価、(3)不採算品再算定、(4)新薬創出・適応外薬解消等促進加算(加算および累積額控除)、(5)後発品等の価格帯、(6)既収載品の外国平均価格調整、(7)既収載品の薬価改定時の加算――で、長期収載品の薬価の改定や市場拡大再算定、その他の既収載品の算定ルールは2025年度薬価改定では適用しない。なお、(2)の最低薬価は、物価高騰などを勘案して、およそ3%の引き上げとした。また、物価高騰や医薬品の安定供給問題への対応として、(3)の不採算品再算定を臨時・特例的に実施。適用対象については、2024年12月の厚生労働大臣要請による鎮咳薬、鎮咳去痰薬に加え、現下のインフルエンザなどの感染拡大を踏まえ、解熱鎮痛薬のアセトアミノフェン・イブプロフェン・ロキソプロフェンナトリウムと、止血剤のトラネキサム酸が対象品目に追加された。その他の不採算品再算定の適用対象は、▽基礎的医薬品とされたものと組成・剤形区分が同一の品目、▽安定確保医薬品のカテゴリA・Bに位置付けられている品目、▽厚生労働大臣が増産要請を行った品目――で、乖離率が全ての既収載品の平均を超える品目は対象外となる。このほか、今回の中医協総会では、厚労省から3月の歯科用貴金属価格の随時改定時の告示価格案が報告された。代表的な歯科用貴金属の歯科鋳造用金銀パラジウム合金(金12%以上JIS適合品)の告示価格は3,230円となり、現行の3,010円から220円の引き上げとなる。(HealthDay News 2025年1月22日) .参考文献https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_48696.htmlCopyright © 2025 HealthDay. All rights reserved.カテゴリー:医療制度
厚生労働省(以下、厚労省)は、1月15日に開催された中央社会保険医療協議会(以下、中医協)総会で、2025年度薬価改定(中間年改定)に関する薬価算定基準の見直し案を提示し、中医協に承認された。改定の対象は、平均乖離率(5.2%)の0.5~1.0倍を超える既収載品(2024年10月以降に新規に薬価基準に収載された品目を除く)だ。適用する算定ルールは、(1)基礎的医薬品、(2)最低薬価、(3)不採算品再算定、(4)新薬創出・適応外薬解消等促進加算(加算および累積額控除)、(5)後発品等の価格帯、(6)既収載品の外国平均価格調整、(7)既収載品の薬価改定時の加算――で、長期収載品の薬価の改定や市場拡大再算定、その他の既収載品の算定ルールは2025年度薬価改定では適用しない。なお、(2)の最低薬価は、物価高騰などを勘案して、およそ3%の引き上げとした。また、物価高騰や医薬品の安定供給問題への対応として、(3)の不採算品再算定を臨時・特例的に実施。適用対象については、2024年12月の厚生労働大臣要請による鎮咳薬、鎮咳去痰薬に加え、現下のインフルエンザなどの感染拡大を踏まえ、解熱鎮痛薬のアセトアミノフェン・イブプロフェン・ロキソプロフェンナトリウムと、止血剤のトラネキサム酸が対象品目に追加された。その他の不採算品再算定の適用対象は、▽基礎的医薬品とされたものと組成・剤形区分が同一の品目、▽安定確保医薬品のカテゴリA・Bに位置付けられている品目、▽厚生労働大臣が増産要請を行った品目――で、乖離率が全ての既収載品の平均を超える品目は対象外となる。このほか、今回の中医協総会では、厚労省から3月の歯科用貴金属価格の随時改定時の告示価格案が報告された。代表的な歯科用貴金属の歯科鋳造用金銀パラジウム合金(金12%以上JIS適合品)の告示価格は3,230円となり、現行の3,010円から220円の引き上げとなる。(HealthDay News 2025年1月22日) .参考文献https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_48696.htmlCopyright © 2025 HealthDay. All rights reserved.カテゴリー:医療制度