厚生労働省は4月1日付で発出した「疑義解釈資料の送付について(その2)」において、2026年度診療報酬改定(以下、2026年度改定)での在宅医療や医師事務作業補助体制加算などについて取り上げた。2026年度改定では、安心・安全な医療提供体制を確保する観点から、在宅療養支援診療所・在宅療養支援病院について、第三者(株式会社等)の利用によって24時間連絡体制・往診体制を確保する場合の要件を明確化した。やむを得ない事由により往診担当医ではない往診代行サービスなどの第三者の往診医が、患家に事前に氏名を提供せずに往診する場合、往診日前に常勤医師と面談、診療方針等の共有を行うことが求められる。疑義解釈では、往診担当医について氏名を明らかにしないことは不可とした。当該医療機関(連携型機能強化型在宅療養支援診療所・病院の場合は連携体制を構築するいずれかの保険医療機関)において雇用契約のない医師を当該文書に掲載することも認められない。氏名、担当日などを文書により患家に提供している往診担当医でも、当該医療機関で訪問診療をしている医師、または訪問診療をしている医師と同じ医療機関内で日常的に対話している医師以外は面談が必要となる。また、やむを得ない事由による「事前面談」については、往診担当日の前日以前に、往診医が当該医療機関に直接訪問して対面で面談するか、当該医療機関が開催または参画するカンファレンスへの対面での出席によって面談を実施する必要がある。なお、診療方針等の共有については、▽当該医療機関が訪問診療を実施している患者の診療情報(特に直近の訪問診療日に増悪があった患者や往診担当日に急変の可能性のある患者については、その詳細)や今後の診療方針など、▽緊急時の入院医療機関の連絡先など、地域ごとの医療提供体制に関する特有の情報、▽当該医療機関における物品(医療材料等)や電子カルテの使用方法など、診療を実施する上で必要な事項――を含む情報を指す。「医師事務作業補助体制加算」生成AIの日常的な活用の目安とは?また、2026年度改定では、「医師事務作業補助体制加算」の人員配置基準が見直された。同加算では、(1)生成AIを活用した文書作成補助システム、(2)医療文書用の音声入力システム、(3)医療データ等の定型的な入力作業等を自動化するロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)、(4)入退院時の説明、検査・処置等に関する10種類以上の患者向け説明動画――を日常的に活用する場合、医師事務作業補助者1人を最大1.3人として配置人数に算入できる。こうしたICTの「日常的な活用」について、(1)と(2)は医師または医師事務作業補助者の過半数がシステムを毎週使用していること、(3)については、診療サマリーやデータベースへの入力などの医師事務作業補助者が行うことのできる業務のうち、5業務以上に活用され、毎年追加されていること、(4)は1日当たりの使用回数が外来を含めて一般病床数のおおむね15%(療養病床、精神病床は5%)以上であること――を目安として示した。さらに、「全ての医師事務作業補助者に対し、操作方法及び生成AIの適切な利用に関する研修を実施」という施設基準について、研修の内容を次の通りに明確化した。研修は、▽医療分野における生成AIの特徴や利用時のリスク(ディープフェイク、正確性・信頼性、バイアス・公平性、透明性・説明責任など)とその対策例、生成AIの利用者が特に注意すべきポイントなどを示していること、▽年1回程度定期的に開催、▽生成AIを活用する医師事務作業補助者・医師などは原則として受講したことがあること――などを満たす必要がある。なお、疑義解釈では、研修を実施する際、非営利法人医療AIプラットフォーム技術研究組合が公開している「医療・ヘルスケア分野における生成AI利用ガイドライン(第2版)」の資料を活用して差し支えない、とした。(HealthDay News 2026年4月15日).参考文献https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001689076.pdf https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_71068.html Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved. カテゴリー:診療報酬