厚生労働省(以下、厚労省)は5月7日に開催された第1回「医療関係職種の安定的な養成・確保に関する検討会」(以下、検討会)で、看護師をはじめとする医療関係12職種について、2040年を見据えた将来的な人材確保における論点を示した。18歳人口の急減が進む中、地域医療を支える人材を安定的に養成・確保するための方策を検討し、今冬をめどに議論を取りまとめ、社会保障審議会医療部会へ報告する予定だ。検討対象となるのは、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、救急救命士、診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、歯科技工士の12職種。背景には、少子化に伴う18歳人口の減少と、医療関係職種の専修学校や大学などの養成校における定員充足率の低下がある。厚労省によると、2024年度の定員充足率は、診療放射線技師のみが103.2%と100%を超えた一方、看護師は89.6%、理学療法士は87.8%、救急救命士は82.6%、義肢装具士は80.6%にとどまった。さらに、歯科衛生士は79.1%、臨床検査技師は76.1%、言語聴覚士は72.9%、視能訓練士は68.5%、作業療法士は66.5%と続いた。歯科技工士は53.5%、臨床工学技士は57.0%と、定員充足率が6割を下回る養成校がある厳しい状況が明らかになった。また、2021年と比較した2040年の18歳人口の減少率は、23都道府県で4割を超える見通しで、秋田県が53%、青森県が52%、岩手県が51%、福島県が50%と、4県で5割以上減少すると推計された。2040年には、85歳以上人口を中心とした高齢化と生産年齢人口の減少がみられるため、地域によっては、将来的な医療人材の確保が一層困難になる可能性がある。検討会では今後、若年層や社会人を含む医療関係職種の「なり手」の確保策に加え、中長期的な人材減少を見据えた持続可能な養成体制の構築、地域偏在の是正、ライフコースに応じて働き続けられる職場環境の整備などについて議論を進める。厚労省は、養成現場や医療現場、自治体、国が一体となって具体策を検討する必要があると強調した。(HealthDay News 2026年5月20日).参考文献https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_73020.html Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved. カテゴリー:多職種連携