厚生労働省(以下、厚労省)は6月17日付で、2026年度診療報酬改定に関する「疑義解釈資料の送付について(その8)」を発出した。新設された「電子的診療情報連携体制整備加算」の施設基準にある「地域の複数の医療機関間で検査結果や画像情報等を含む診療情報を共有又は閲覧できるネットワーク」について整理。医療関係職種などがチャットやメーリングリストを用いて、診療情報を共有するだけでは、要件を満たさないとの見解を示した。その理由として、同加算の施設基準で求められるネットワークは、診療情報提供料(Ⅰ)の「検査・画像情報提供加算」または「電子的診療情報評価料」の施設基準を満たすことが条件だと説明。その上で、電子カルテ情報を医療機関間で共有し、参加医療機関が随時閲覧できる仕組みを備えている必要があるため、単なるチャットなどによる日々の報告や、一部情報のみを共有するネットワークでは要件を満たさないとした。また、電子的診療情報連携体制整備加算の施設基準では、「電子処方箋を発行する体制」または「調剤情報を電子処方箋管理サービスに登録する体制」を有することが算定要件とされる。厚労省は、5月29日付の「疑義解釈資料の送付について(その7)」において、当面の間、医療機関において2名以上(常勤医師が1名のみの場合は1名以上)の常勤医師が電子処方箋を発行できる体制を整えていればよいとの考えを示した。 この解釈を受けた「当該常勤医師が院外処方を行う場合には、常に電子処方箋を発行する必要があるのか」との問いに対し、厚労省は、院外処方を行う場合には、原則として、電子処方箋を発行するか、または引換番号が印字された紙の処方箋を発行した上で、処方情報の登録を行っていればよいと説明した。電子的診療情報連携体制整備加算の施設基準の一つに、電子処方箋管理サービスとの接続インターフェースを有している電子カルテの保有がある。この要件については、4月21日付の「疑義解釈資料の送付について(その4)」で、電子処方箋の運用開始日が登録され、厚労省のウェブサイトで電子処方箋対応施設として公表されている状態を指すと整理されていた。今回、「電子処方箋システムの導入が完了し、電子署名のためのカードリーダーが必要な場合にはカードリーダーを購入済みの場合であって、電子処方箋の利用申請は行ったが、HPKIカードの取得待ちで電子処方箋の発行ができない状況でも要件を満たすか」との疑義が寄せられた。これに対し、厚労省は、HPKIカードの取得待ちである場合に限り、当面の間は当該施設基準を満たすものとして取り扱うことを明確化した。ただし、HPKIカードを取得した後は速やかな対応が求められる。具体的には、電子処方箋の運用開始日の登録を行った上で、実際に電子処方箋を発行するか、または引換番号が印字された紙の処方箋を発行し、処方情報の登録を行う必要がある、と厚労省は強調した。(HealthDay News 2026年6月24日).参考文献https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001712853.pdf https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_71068.html Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.カテゴリー:診療報酬